自社農場「オーティーエム・カルチベーションラボラトリー」について

株式会社SU-BEEは植物に関する企画やコンサルティング、プロデュース全般、飲食店経営を展開しており、現在は新たに農業への取り組みを始めました。

良い物を作ることはあたりまえ。まずは知ってもらい選んでもらえることが重要。

それを分かりやすく伝える手段の１つとして「オーティーエム・カルチベージョンラボラトリー」を金沢市内に開業しました。

21世紀の農業に進化を起こし、世界の飢餓と肥満を終わらせることをビジョンとした「オーティエム・カルチベージョンラボラトリー」を金沢市内に開業し、自社栽培にて、常時20種類のマイクログリーンを育てています。世界人口の約10分の1の約8億人が飢えで苦しみ、その一方で20億人近くが肥満など食に起因する生活習慣病をかかえています。私たちはこの問題を「食べ物はあるけど栄養が不足している」と捉え、食べ物に栄養と楽しさを提供することをミッションとしました。

その壮大なビジョンを実現することを目的に、2021年に認定農業者の資格を取得し本格的に農業をスタート。また、栽培したものを流通させるために、新たに株式会社OTM activation（オーティーエム アクチベーション）を設立しました。

※オーティーエム[OTM]とはOrganic Trade Markの略語。

このストーリーではラボラトリー設立の背景とともに、当社が取り組む美味しい水耕野菜についてお話します。

マイクログリーンの素晴らしさを伝えるためラボラトリー設立。

農業への本気を示す取り組み

飲食業の会社が農業をやっていると言うと自社消費分を申し訳程度に栽培しているイメージや、素人が歴史ある農業に新規参入して大丈夫か？というお声を頂くことがよくありました。

そこで我々も本気で農業をやっているということを客観的に理解してもらうためにどうしたら良いかを考えた答えが認定農業者の取得でした。当然のことながらこの取得は簡単なものではなく、様々なお立場の方のご協力を頂き実現することが出来ました。逆に言うと関わって頂く皆様から応援頂けるような事業でないと独りよがりでは上手くいかないのかなと思います。

良い物を作ることが出来て、次には知ってもらい選んでもらえることが重要なのでそれを分かりやすく伝える手段の１つとしてラボラトリーを設立しました。

ここでは栽培だけでなく試食やプレゼンなど弊社の取り組みに興味を持っていただいた会社様やお店様に向けてマイクログリーンやフィンガーライムの素晴らしさを発信しております。

環境変化に左右されない農業。独自の液肥がもたらす、閉鎖型水耕栽培の未来

太陽光と土で野菜を育てるのが最良で最上のような幻想が根強いですが、実際には水耕栽培で様々な栄養素や光を最適化することで健康な野菜が育ちます。

当社のファームへ見学に来られた料理人の方達はその味や香りの濃さに驚かれます。

これは試行錯誤の結果、当社独自の液肥の配合と濃度をもって初めて実現する物で「水耕栽培は風味が薄い」というこれまでの常識を打破したと自負しております。

特に液肥濃度に関しては薄いと風味も低下し、濃すぎるとエグ味が出てしまうので繊細な要素です。これからの農業に求められるのは天災地変や温暖化など環境の変化に左右されない環境を作ることが出来る閉鎖型の水耕栽培であると考えております。

高い栄養価と豊かな風味！マイクログリーンの魅力とは

マイクログリーンとは、5cmにも満たない⼩ぶりの野菜で、発芽して1〜3週間くらいの若芽野菜を指し、1種の野菜を指した⾔葉ではなく、様々な野菜の若芽野菜の総称です。

マイクログリーンにはビタミン C、ビタミン K、ビタミン E、ルテイン、カロテノイドが通常の成熟した野菜に⽐べて 5 倍以上も含まれている他、カルシウムや亜鉛、マグネシウムなどのミネラルも⾮常に豊富です。

通常の野菜と⽐べて風味も強く、緑や赤の⾊味も鮮やかなマイクログリーンは、国内外のホテルや⾼級レストランでも多く使⽤されています。また、成熟野菜の5倍の栄養価を含有する為、少ない摂取量で豊富なビタミンやミネラルを摂取が可能になり、美容やダイエットにも効果があると評判になっています。

省スペース化に高品質、安定生産も！いいことづくしの屋内水耕栽培法

石川県は冬の気温が低く年間通じての日照時間が短い地域です。そこで、冬の加温にコストを払うか光に払うかを検討した時に、元々不足がちな光の設備を投資しようということになりました。

保温や加温については発泡スチロール製のドームハウスを導入することで通年、温度変化の幅を少なくすることが出来ます。そして外気の影響を受けない為に窓を無くしたのでLED照明を導入しました。これにより外気温や気候の影響を受けることなく一年を通して安定した栽培が可能になりました。光の照射時間や温度を管理することで収量だけでなく品質に関しても高いクオリティで安定した収穫が可能になりました。

また、この水耕栽培システムは栽培棚を５段積み上げることで同じ面積でも５倍の収量を得ることが出来ます。

無農薬を実現するマイクログリーン栽培の秘密。病気や害虫が発生しにくい短期間栽培の利点

マイクログリーンは種を蒔いてから10日前後で収穫を行う為、病気や害虫が発生することがありません。ですので露路やハウス栽培における農薬不使用とは異なり、頑張ってそうしているのではなく使用する必要がないというのが正直なところです。

自然と農薬不使用になっているので野菜自体にもストレスが掛かっていないと思います。

実験の末たどり着いた、LED照明での光の最適化

植物は水と光と二酸化炭素で育ちます。その中で光の重要性は今更述べるまでもありませんが、太陽光と違いLED照明は照射の強さや時間をコントロールし植物にとっての最適化を行うことが出来ます。

以前の植物工場などではピンクや紫の光をよく見かけましたが弊社のLED照明は昼光色です。これは様々な実験の結果、光が最適化されていればきちんと育つことが分かったからです。

その中でも照射する時間と光と植物の距離にはこだわっており、植物の成長に合わせて日々、照明の高さを変えて最適な強さで光を当てるようにしています。

OTM Restaurant＆Barが証明する、野菜を超えた風味による料理の広がり

料理のトッピングだけでなく、料理のメインとして使うことが可能であることを今年7月にオープンしたOTM Restaurant＆Barで証明しました。

日本初のマイクログリーン専門店として、2024年7月にオープン。

スープの材料として使用した時も成長しきった一般的な大きさの野菜では表現出来なかった風味が生まれたことも料理の広がりを感じさせられました。

また、アイスクリームやシェイクなどスイーツを作る材料としても予想をはるかに超える美味しさを生み出したことは特筆すべきことです。

特にマイクログリーンを練り込んだアイスクリームは、罪悪感のないギルトフリーアイスとして、今までに全くなかった新しい商品となり、自社店舗や東京でのPOPUPストアで販売することができました。

また、全国の方に楽しんでいただけるように、カップアイスの形状にしEC販売を開始。自分へのごほうびとして、大切な人へのプレゼントにご利用いただいています。

世界から注目されるマイクログリーン栄養価の高さ

マイクログリーンの栄養価の高さはUSDA（アメリカ合衆国農務省）が発表した研究結果が広く世界に知られております。ただ、日本ではまだまだ認知度が低く存在は知っているのですが「カイワレみたいなものでしょ？」程度の理解が多いと感じています。

弊社では品種も20種類栽培しており、品種ごとに含まれる栄養価も異なっています。

ですので、弊社の通販サイトで定期購入を頂いている個人のお客様方からは「おまかせミックスパック」の需要が高いです。その日採れた新鮮なマイクログリーンを彩りや風味を考えてミックスしたパックは栄養価のバランスにも優れており、一度購入された方が定期購入に切り替えられるのも納得の内容となっております。

定番から珍品種まで揃う、OTMカルチベーションラボラトリーの公式ECサイト

現在、OTMカルチベーションラボラトリーのECサイトではマイクログリーン２０種類とフィンガーライム、エディブルフラワー、バジルなどを販売しております。

品種は試行錯誤の結果、現在のラインナップになっており風味だけでなく色や形状などもバラエティに富んだ内容になっております。また、定番の品種だけでなく他では栽培されていない珍しい品種もあります。

【OTM FARM オンラインストア】

https://store.o-tm.jp/

石川県立大学とともにフィンガーライムの共同研究へ

現在、石川県からも助成を受けてフィンガーライムの保存や加工について試作を行っております。

フィンガーライムは「森のキャビア」とも称されており、栽培が難しく国内での⽣産は僅かで⼤変希少な柑橘類です。果⾁がつぶれにくく⼝に含むまで香りも少ないので噛んだ時に弾ける食感と、かぐわしい⾹りは食べる人を虜にします。

マイクログリーンの方も同じく県の助成を受けてアイスやシェイクを開発しましたが、それと同じようにフィンガーライムについても様々な取り組みを行っていきます。その為に石川県立大学様とも連携してフィンガーライムの共同研究を行っております。

今後も美味しくて元気になれる食に関する開発と発信を続けていきます。

お客様の声を取り入れ、さらなる商品開発を目指す

現在サイトでは基本的にBtoC用の少量のラインナップを掲載しておりますが飲食店様やホテル様など業販の場合は定期納品や大量ロットの予約販売なども行っております。

また、商品開発にも力を入れており、現在もお客様からこういう品種をマイクロで作れないか？などのお問合せを頂いております。ご要望があれば試作に取り組み、商品化を進めております。実際に現在ある中の3種類の品種はお客様のご要望から商品化されました。実際に使って頂くお客様からの声が1番重要で的を射ているので、今後もどんどん取り入れていきたいと考えております。

【OTM ICE CREAM オンラインストア】

https://store.otmicecream.jp/

【OTM Restaurant＆Bar】

石川県金沢市袋町１−１ かなざわはこまち ２F

TEL：076-255-3515

営業時間：11:00〜22:00(LO 21:30)

https://o-tm-restaurant.jp/

【会社概要】

会社名： 株式会社サビー（SU-BEE.CO., LTD.）

所在地： 石川県金沢市玉川町9-15

代表者： CEO　田端 弘一

設立　： 平成27年11月

URL　： http://su-bee.jp/

事業内容： 飲食店の経営及び運営、飲食店の企画及び経営、運営に関する

コンサルタント、コントラクト事業、グリーン事業、農業