「女性がデジタルスキルを身につけて、様々なライフステージでイキイキ働く社会を創る」というビジョンを掲げるコクーの女性活躍推進企業No.1への挑戦

女性活躍

2023年4月4日 17時01分コクー株式会社

「EXCEL女子」「デジマ女子（R）」「RPA女子（R）」「インフラ女子（R）」など女性に特化したサービスを展開しているコクー株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役CEO：入江雄介）は、2021年度に続き、２年連続で日本最大規模の女性アワード「Forbes JAPAN WOMEN AWARD」に入賞。今年度においては、企業部門別ランキング（従業員規模 101名以上1,000名以下の部）で女性従業員の活躍実感度ランキング第２位を受賞いたしました。

コクーは、なぜ女性活躍推進に取り組むのか？その背景やこれまでの過程、今後のビジョンについて、代表取締役CEOの入江雄介と執行役員CHROの青山真実子が語ります。

――女性活躍推進に取り組むことになったきっかけを教えてください。

入江　：実はコクー設立当初から女性活躍をビジョンに掲げていたわけではなく、きっかけはお客様でした。

お客様から「ITエンジニアまでとは言わないけど、一般事務よりはもう少しITスキルがある人材がほしい」という声を頻繁にいただくようになったので、これは市場のニーズもあるのではないか？ということで、都内の約400社に向けて「ITに強い事務の必要度」というアンケート調査をしました。

その結果、66.5%の企業が”Excelの中級スキル”を求めていることがわかりました。さらに働く女性200人にもアンケートをしたところ、「手に職をつけてイキイキと働きたい」という声が80％もあり、企業にも個人にも「ITに強い事務」への強いニーズがあると確信したのです。

そこから当社独自の研修プログラムを作り、スキルアップしたい女性をIT人財として育成し、お客様先に常駐してサービスを提供する「EXCEL女子」を開始しました。

それまで当社はITインフラ事業本部に所属している男性社員が大多数でしたので、女性社員がジョインするという転機になりました。これが2013年の12月です。

コクー株式会社　代表取締役CEO　入江雄介

青山　：2013年というと安倍政権が「女性活躍推進」を最重要施策の一つとして掲げ、「すべての女性が輝く社会づくり」を唱え始めた時期ですね。

入江　：今となっては当たり前かもしれませんが、当時は「女性活躍推進」という言葉自体にも目新しさがありましたし、少子高齢化と共に労働人口の減少も進むと言われている中、既存の人財活用というテーマはこれから社会にとっても重要になると確信しましたね。「人口の約半分を占める女性がカギになる」「女性活躍推進で社会に貢献しよう」という思いは、何か芯が一本通った感触がありました。

その際に掲げたビジョンが「女性がイキイキと働き、活躍している社会を創る」です。これは今も、ダイバーシティ＆インクルージョン実現に向けた「ステップ１」におけるビジョンとして変わらず掲げています。

青山　：安倍政権が女性活躍推進を掲げてから、これに伴う社会のインフラ整備も一気に変化した手ごたえはありました。しかし、まだまだ企業の中では、その必要性や環境の整備は進んでいないことも事実です。

私自身も、結婚、出産といったライフイベントを経験した当時の会社では、自分が初めてのママ社員誕生だったので、環境も制度も何もないところから、ゼロイチで切り拓いて行きながら、キャリアを維持するために、力技で乗り越えて体調を崩しなどした苦い経験もあります。

昔から、声を大にしてお伝えし続けているのですが、女性は集落を守ってきた時代から培われてきた「コミュニケーション力」はもちろんですが、圧倒的に「マルチタスク能力」が高い。私自身もですが、夕方の時間は、子供の宿題を横目に見ながら、仕事の電話を対応し、料理を作りながら、洗濯を回します。

女性自身に高い欲求水準があるのは大前提ですが、機会と環境さえあれば、活躍できる女性は本当にたくさんいて、まだまだ日本の隠れた人財として眠っていると考えています。

この隠れた人財を有効活用するためにも、50代、60代になっても活躍できるロールモデルが企業の中にたくさん存在することが、20代の若い世代のモチベーション喚起につながるのではと考えます。

コクー株式会社　執行役員CHRO　青山真実子

入江　：これは私の個人的な感覚なのですが、女性は「誰が正しい」ではなく「何が正しい」という軸で物事を判断し、男性よりも忖度なく発信できる人が多いと感じています。現に私が何か言っても「入江さんそれ違うと思う」とかはっきり言ってもらっています。そうした雰囲気になると自然と心理的安全性は高くなってきますね。

女性はよく「自己肯定感が低い」と言われることがありますが、当社の女性メンバーを見ていると、仕事に対する責任感の強さや「やりきる力」の凄さを感じるんです。だから私たちは「ジェンダーギャップの問題を解決するため」というより、「優秀な女性たちがもっとイキイキと活躍するためにはどうしたらよいか」という姿勢で取り組んでいます。

――女性活躍推進における現在の課題と真の女性活躍活躍とは？

入江　：課題はまだたくさんあるのですが、重要なものから２つをあげます。

課題①：女性ロールモデルの輩出

中期経営計画で女性役員比率50％以上、女性役職比率85％以上をKPI(目標)にして公表しています。

その実現のためには、「こんな人になりたい！」と思えるロールモデルの輩出がとても重要です。そのために役職者の給与や働きかた、役割など含めて一つ一つ課題をクリアにしていきます。

課題②：賃金格差の解消

これは最も取り組むべき重要な事項だと考えています。

2022年6月3日に政府から女性版骨太の方針2022が発表されましたが、そこでもテーマとしてあげられている”男女間賃金格差への対応”があります。同資料によると実際に正社員の男女格差は約130万円あります。また女性の平均年収も305.6万円とのことでした。私たちが取り組んでいるデジタル分野においては、これを大幅にアップできる要素が沢山あると考えています。マーケットフィットは固より、稼げる仕組みをつくっていくべく、様々なデジタルスキルの掛け算をしながら付加価値をあげていき、給与に不満が無い状態をつくって働きかたをより選択できるようにしていくことは大きな役割でありミッションでもあると考えています。

青山　：コクーには「女性活躍推進委員会」がありますが、先日、改めて本質的な課題をメンバーで話し合いました。結論、コクーの考える女性活躍推進は「女性であることのネガティブハンディをゼロにすること」これに尽きると考えています。

私たちは、成長や成果に性別の差は一切ないと考えています。しかし、女性にはどうしても月経周期による体調変化があったり、妊娠や出産といった、女性ならではのライフイベント時のパフォーマンスの低下が避けられません。このネガティブハンディを限りなくゼロにできる仕組みや制度が整えば、公平なスタートラインに立て、我々の目指すDEI（ダイバーシティ・エクイティ＆インクルージョン）の第一歩が実現できると考えています。

そのうえで、全社員に公平なチャンスとして、役員育成プロジェクト「プロジェクトC」を活用していきます。執行役員以上を輩出する目的の特別プログラムです。

会社の経営を担う、重要なポジションに実務実践型で高い目標を掲げ、遂行していくことで、絶対的な経験値を持たせ、そのプロセスの中で既存役員との壁打ちレビューを通し、スキルを身につけてほしいと考えています。

――コクーの女性活躍における今後の取り組みを教えてください

青山　：社内としては、上記の仕組み作りと、育成プログラムの提供はもちろんですが、まずは、多くの女性が「高い欲求水準を持つこと」が非常に重要だと思っています。「そんな、いえいえ私なんてまだまだ」と「謙遜」することは日本においては美徳ともされますが、ビジネスにおける女性活躍推進においては、このストッパーを外してあげることが非常に重要だと考えています。そのために、ロールモデルとのさまざまな形での接触や、より世の中のトレンドを社内外に発信することで「こうなりたい！あれもやりたい！」という高い欲求水準を持てる機会を増やしていきます。その第一歩として、女性の活躍を応援するオウンドメディア「Fem Career（フェムキャリア）」を2023年4月4日に開設いたしました。

自立した女性が自発的にどんどん高みを目指せるような社会を創っていきたいですね。

「Fem Career」

▼「Fem Career（フェムキャリア）」開設の詳細

女性の活躍を応援するオウンドメディア「Fem Career（フェムキャリア）」を開設

PR TIMES

▼Fem Career：https://fem-career.com/

入江　：私たちのパーパスは、「デジタルの力で、ダイバーシティ＆インクルージョンがあたりまえの社会を創る」です。つまり、すべての属性の人たち(女性、若手、シニア、外国人、障碍者、LGBTQ等)がデジタルの力を身につけて、様々なライフステージでハッピーに働いている社会を創っていくということです。その第一歩として、女性活躍推進企業No1になるというKPI(目標)を実現します。

そうすることで、日本の最大の課題である少子高齢化における労働人口需給ギャップの解消ができ、日本が元気になると信じています。

また、そうした社会課題解決をゴールとして見据えていますが、まずはそのすべての源泉となる、私たち一人ひとりが、圧倒的当事者意識を持って仲間と共に切磋琢磨してイキイキ働くことがその実現の第一歩であると考えています。

そのために、様々なチャレンジをしていく会社になっていきたいと思います。