「左フックが当たると思った」。WBC世界バンタム級王者・中谷潤人がV3戦を振り返る!「中谷潤人vsクエジャル」を、4/28(月)午後9:00~WOWOW『エキサイトマッチSP』で放送・配信!

3階級制覇を成し遂げているWBC世界バンタム級王者、中谷潤人(27=M.T)がWOWOW『エキサイトマッチSP』の収録に臨んだ。2月24日、東京・有明アリーナで行われたダビド・クエジャル(23=メキシコ)との3度目の防衛戦を自己解説したもので、3回TKOの圧勝劇について「自然に体がスムーズに反応した」と振り返った。試合から1ヵ月後、年間表彰式の壇上で4団体統一世界スーパー・バンタム級王者の井上尚弥(32=大橋)から対戦要求を受けたことについて中谷は「お互いに一戦一戦、価値を高めていって対戦できればいい」と話した。
■トレーナーから「左ストレートを打て」と指示
試合が行われた2月24日は、1年前に中谷がアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)を6回TKOで下してWBC世界バンタム級王座を獲得した日でもあった。今回、戦前のオッズは約6対1で王者有利というものだったが、クエジャルが中谷よりも1㎝大きい174㎝の長身で、かつ28戦全勝(18KO)の23歳ということで苦戦を予想する声もあった。中谷自身も「大きい相手なので警戒した。特に前の手の左フックが強い選手」と分析していた。それでも中谷は「クエジャルは上体が立っていることが多いので僕の左フックが当たると思った」と自信もみせていた。
試合が始まるとクエジャルが積極的に前に出てきて中谷にプレッシャーをかける展開になったが、これが9度目の世界戦となる王者が慌てることはなかった。「試合直前にルディ・エルナンデス・トレーナーから左ストレートを打っていけと指示があった。こちらは相手の左フックから遠いところに頭を置くようにした」と冷静に対応し、初回が終わるころにはしっかりと主導権を握っていた。
2回も中谷はペースをキープ。前に出てくるクエジャルに左ストレートを当てて出足を止める。「プロになってからサウスポーと対戦したのは2度くらい」と話していた挑戦者は相手の正面に立つことが増え、徐々に厳しい状況に追い込まれていった。
迎えた3回終盤、中谷が左アッパーをきっかけにボディにもパンチを散らすコンビネーションで、「これまで倒れたことがない」と打たれ強さに自信を持っていた挑戦者からダウンを奪った。中谷は「スムーズに体が動いた」と振り返る。再開後、中谷が左ストレート、左フックを連続してヒットするとクエジャルは再びダウン。今度は気持ちまで折られた様子で、べったりとキャンバスに座り込んでしまった。そのあとで辛うじて立ち上がったが、レフェリーの10カウントを聞くことになった。「2回目のダウンは、相手が真ん中を警戒していたので、右のあと左を外から打った」と振り返った。
この試合を前に中谷は“ビッグバン”のニックネームを授かったが、その異名どおりの大爆発だった。
これで戦績を30戦全勝(23KO)に伸ばした。そのうちの9度は世界戦で、9勝(8KO)とKO率の高さが目を引く。バンタム級に転向後は4連続KO勝ちと勢いを増している印象だ。
■他団体王者との統一戦 その先の井上尚弥戦を視野に
試合後のリング上には同じバンタム級のIBF王者、西田凌佑(28=六島)が登場。マイクを手にした中谷が「西田選手、やりましょう!」と呼びかけると、かねてから中谷との対戦希望を口にしていた西田も「ぜひお願いします!」と即答。これにより一気に対戦ムードが盛り上がった。西田は昨年5月、エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)からダウンを奪ってIBF王座を奪取。12月には7回KO勝ちで初防衛を果たし、戦績を10戦全勝(2KO)に伸ばしている。
その西田を「作戦を実行する能力の高いサウスポー」と中谷は評する。そのうえで「でも、実際にリングの上で向き合ってみないと分からない。戦うとなれば駆け引きも面白いのかな」とも話す。実現すれば全勝のサウスポー同士の王座統一戦ということになる。
これだけではない。試合の約1ヵ月後、年間表彰式に出席した中谷は井上から「中谷くん、1年後の東京ドームで日本ボクシングを盛り上げましょう」と対戦オファーを受けたのだ。「ふたりが一緒にいることはなかなかないので、そんな意識があったのかなと思う。気が引き締まった」と中谷は明かす。
井上は5月4日(日本時間5日)、アメリカのネバダ州ラスベガスで次戦が決定しており、中谷も年内に統一戦を含めて2試合か3試合が計画されている。モンスターvsビッグバンというドリームマッチが実現するためには両者が勝利を重ねていくことが大前提となる。「僕も大きな試合を見据えているけれど、それは過程。一戦一戦、良いパフォーマンスをしていきたい」と話す。
6月に予定される次戦に向け、中谷は今月下旬から恒例のロサンゼルス・トレーニングに入る。
今後も“ビッグバン”の動向に注目だ。
『エキサイトマッチSP「中谷潤人vsクエジャル」「那須川天心vsモロニー」』は、4月28日(月)午後9:00~WOWOWで放送・配信する。

◆◆◆WOWOW 番組情報◆◆◆
★『エキサイトマッチSP「中谷潤人vsクエジャル」「那須川天心vsモロニー」』
WBC世界バンタム級チャンピオン中谷潤人がダビド・クエジャルとの3度目の防衛戦を振り返る。さらに「神童」那須川天心と元世界王者ジェーソン・モロニーの一戦も!
<放送・配信日>4月28日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
<出演>スペシャルゲスト:中谷潤人 解説:ジョー小泉、飯田覚士
<対戦カード>
WBC世界バンタム級タイトルマッチ/中谷潤人 vs ダビド・クエジャル
119ポンド契約10回戦/那須川天心 vs ジェーソン・モロニー
★『エキサイトマッチSP「堤聖也vs比嘉大吾」』
日本ボクシング史上に残る激闘を繰り広げたWBA世界バンタム級チャンピオン堤聖也と元WBC世界フライ級チャンピオン比嘉大吾。本人達があの激闘を振り返る!
<放送・配信日>5月5日(月・祝)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
<出演>スペシャルゲスト:堤聖也、比嘉大吾 解説:飯田覚士
<対戦カード>
WBA世界バンタム級タイトルマッチ/堤聖也 vs 比嘉大吾
★『エキサイトマッチ~世界プロボクシング
WBO世界S・フェザー級タイトルマッチ エマヌエル・ナバレッテvsチャーリー・スアレス』
3階級制覇王者ナバレッテがWBO世界S・フェザー級王座4度目の防衛戦へ!さらにIBF世界ライト4位のムラタラとIBF2位アブドゥラエフが暫定王座を懸けて激突!
<放送・配信日>5月12日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
※5月11日(日)午前9:00頃~WOWOWオンデマンドで先行ライブ配信
<対戦カード>
WBO世界S・フェザー級タイトルマッチ/エマヌエル・ナバレッテ vs チャーリー・スアレス
IBF世界ライト級暫定王座決定戦/レイモンド・ムラタラ vs ザウル・アブドゥラエフ
■番組HP■ https://www.wowow.co.jp/sports/excite/
■公式X(旧Twitter)■ https://x.com/Excite_Match(@Excite_Match)
■WOWOWオンデマンド■ https://wod.wowow.co.jp/genre/boxing
すべての画像