「最後までどう転ぶか予測不能」“世界のTK”髙坂剛が断言する『UFC236』のダブルタイトルマッチ戦を4/14(日)WOWOWで独占生中継!

激闘必至のWタイトルマッチはWOWOWライブで4/14(日)午前11時から放送!

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(写真左より)マックス・ホロウェイ、ダスティン・ポワリエ、ケルヴィン・ガステラム、イズラエル・アデサニヤ ©GettyImages(写真左より)マックス・ホロウェイ、ダスティン・ポワリエ、ケルヴィン・ガステラム、イズラエル・アデサニヤ ©GettyImages

来たる4月14日(日)、米ジョージア州アトランタ ステートファーム・アリーナで『UFC236』が開催される。
今大会のメインイベントは、昨年10月にコナー・マクレガーを破りUFCライト級新王者となったハビブ・ヌルマゴメドフの長期欠場を受けて、ダスティン・ポワリエと、現フェザー級王者マックス・ホロウェイによるライト級暫定王座決定戦が行われる。ホロウェイは勝てば、史上4人目のUFC2階級同時制覇となる。
さらにミドル級ランキング4位のケルヴィン・ガステラムと、現在総合格闘技16戦全勝を誇る同級5位のイズラエル・アデサニヤによるUFCミドル級暫定王座決定戦も行われる。
WOWOWで独占生中継されるこの2試合の見どころを、WOWOW『UFC‐究極格闘技‐』解説者としても知られる“世界のTK”髙阪剛に語ってもらった。

ホロウェイvsポワリエ戦は、激しい試合になることは間違いない」

――『UFC236』のメインイベントは、マックス・ホロウェイvsダスティン・ポワリエのライト級暫定王座決定戦となりました。両者は20122月の『UFC143』で対戦しており、じつに7年2ヶ月ぶりの再戦となります。この一戦を髙阪さんは、どう見ていますか?
「先日、ホロウェイとポワリエの1回目の試合映像を見返してみたのですが、7年の月日は二人をものすごく成長させたなと、あらためて感じました。当然と言えば当然なのですが、単純に打撃、組技の技術だけでなく、例えば広いオクタゴン内での距離のつかみ方や、ケージの使い方、打撃と組み技のバランスなど、いろんなものを積み上げてきている二人の対戦ですから。前回はポワリエが勝ってますけど(1R 腕ひしぎ三角固めでの一本勝ち)、その結果は当然参考にはなりません」

マックス・ホロウェイ©GettyImagesマックス・ホロウェイ©GettyImages

――しかも、ホロウェイはその試合がUFCデビュー戦でした。では、試合のポイントはどのへんになると思いますか?
「両者ともにトップレベルのストライカーなので、当然、打撃の攻防が鍵を握ると思いますが、タイプ的には少し違うんですよね。まずホロウェイの方は、非常に攻撃的な選手で、なおかつ体勢が崩れた状態からでも強い打撃が打てるのが強みです。一見ヘタクソな打撃に見えて、しっかり相手に当てて、なおかつ効かせるという打撃。それを相手の打撃をもらったあとにでも出せる。だから対戦相手からすると、ホロウェイがバランスを崩していて“いま、いける!”と思って前に出たところで、なぜか強い打撃をカウンターで当てられて効いてしまうという、そんなことが起こっているんです。だから前回、昨年12月のブライアン・オルテガとの試合も、そういったところが随所に見られて、だからこそ、あのオルテガが強く見えなかったんです」
――思いもよらぬタイミングで打撃をもらうから、オルテガもよけいに効いてしまったわけですね。
「一方のポワリエはホロウェイとは対照的で、体勢を整えてから的確にしっかり打ち切る打撃です。サウスポーで、ケンカ四つの相手に対して右のジャブで追い込んでおいて、左ストレートで顔面を貫くというのがひとつ軸としてあって……かと思いきや、左から入って右のフックを返すというのもフィニッシュブローとして持っている。相手がグラついたときも、慌ててラッシュを仕掛けるのではなく、しっかり形を整えてから仕留めにいく。裏を返せば、本人の中で勝つ形が決まってきてるんだろうなと思うんです」

ダスティン・ポワリエ ©GettyImagesダスティン・ポワリエ ©GettyImages

——ポワリエは現在3連続フィニッシュ勝利中ですが、だからこそ勝ち切ることができていると。
「そうですね。それともう一つは、UFCミドル級王者ロバート・ウィテカーと少し似ているところがあって。おそらく、ポワリエの打撃というのは形が整っているが故に、相手からするとだんだん読めるようにもなってくると思うんです。だから攻撃を被弾することも多くて、昨年7月のエディ・アルバレス戦でも、打ち終わりでカウンターを入れられたりもしてました。けっこう、効かされている試合が多いんです」
――ですが、最終的にはTKO勝利しているので、ウィテカー同様、打たれたあとのリカバリーが早いわけですか。
「そうですね。ダメージ回復が早いのと、アンソニー・ペティスとの試合では、1ラウンドから激しい殴り合いを展開しながら、最終ラウンドでもめちゃくちゃ元気でしたから。あれはスタミナとはまた別の分類の耐性があるんです」
――なぜかスタミナも切れないし、ダメージも回復してしまう(笑)。
「こればっかりは自分も理解できないんですよね。脳が揺れたら足が効かなくなるはずなんですが、踏ん張って打撃を打てちゃったり。だから効いているはずなのに、そこから盛り返して逆転してしまう強さがあるんです」
――となると、勝負はどうなりそうですか?
「だから、ものすごく効くホロウェイの打撃をもらっても、はたしてポワリエはリカバリーすることができるか、ここもポイントだと思うんです。ただ、階級的にはホロウェイはフェザー級で、ポワリエはライト級に転向して長いですから、試合が長引くと、ポワリエに傾いてくるんじゃないかとも思います。あとは、両者ともに相手の体力を削っていくような試合運びができる物同士なので、もう一つ“Xファクター”的なものがないと、きれいに勝つのは難しいかもしれない。ただ、激しい試合になることは間違いないですね」
——では両者肉を斬らせ合いながら、どちらが骨を断てるか。
「そういう試合になるでしょうね。だから、最後までどうなるかわからない、見逃せない試合になると思います」
 

ゲルヴィン・ガステラム ©GettyImagesゲルヴィン・ガステラム ©GettyImages

ガステラムvsアデサニヤ戦は、完成しつつある者と、大いなる可能性を秘めた者との闘い

――セミファイナルは、ケルヴィン・ガステラムvsイズラエル・アデサニヤ。こちらは正規王者ウィテカーの欠場が長引いたことで、ミドル級の暫定王座決定戦になります。
「これも非常に興味深いカードですね。アデサニヤの方は、昨年11月のデレク・ブランソン戦がナンバーシリーズのメインカード初登場だったと思いますがその時点で、「こいつはまた、すごいヤツが出てきたな」と思っていたら、今年2月のアンデウソン・シウバ戦を経て、あっという間にタイトル戦まできたので、UFCもその飛び抜けた才能を認めてるんだなと思います」
――いわゆる“飛び級”のマッチメイクが組まれて、それをクリアしたことでUFC6戦目でタイトル挑戦ですもんね。
「さらに恐ろしいのは、あの素養、センスがありながら、まだまだ成長過程であり、今後さらに覚醒していく可能性を残していることです。対するガステラムの方は、逆にどんどん“まとまってきた”タイプの選手。やることを凝縮させ、余計なことをしなくなった。自分のスタイルをしっかりと見つけ、完成形に近づきつつあるんだと思います」
――両者の体格を比較すると、身長で18cm、リーチも22cm、アデサニヤが上回っていますけど。この差は大きいですか
「もちろんアデサニヤの大きなアドバンテージになっていると思います。ただ、ガステラムはもともとミドル級の中ではかなり小柄なので、それを承知であの階級でやっているわけですから、自分の試合のやり方に相手をどうハメるかだと思います。例えば、踏み込んでもパンチが届かないなら、相手が前に出てくるような空気をしっかり作って、出てきたところで、自分も中に入って打撃を当てるとか。マイケル・ビスピン戦がそうでしたね」
――左ストレートを撃ち抜いて、KOでの幕引きでした
「ああいうことが、ガステラムはやりたいんだと思うんです。ただ、アデサニヤにどんな引き出しがあるか、ガステラムもまだ全部は理解してないと思います。言ってしまえば、どこから打撃が出てくるか、わからない部分が多い。意外なところから打撃を出してきて、相手に大きなダメージを与えられるのがアデサニヤの強みで、ガステラムがそれにどこまで対応できるかにかかってくるんじゃないかと」

イズラエル・アデサニヤ ©GettyImagesイズラエル・アデサニヤ ©GettyImages

――アデサニヤは、まだUFCでの試合数が少ないし、試合ごとに成長しているから、何が出てくるか未知数なわけですね。ジョン・ジョーンズがトップに駆け上がっていったときと同様、「こいつは何をやってくるかわからない」という怖さを持っていると。
「だからミドル級版のジョン・ジョーンズですよ。そういう見方をすると、わかいやすいかもしれない」
——しかも、打撃の才能に関してはジョン・ジョーンズ以上かもしれないという。
「ヒットポイントがすごく的確で、しかも変幻自在なんですよ。パンチでいこうとして、距離が違ったらヒジに変えたりとか。状況判断をするスピードがすごく早い。ただ、それをまだ感覚でやっちゃってる印象。もちろんプランを立てて闘ってはいるんでしょうが、起こったことへの判断は、感覚でやっているような感じがします」
——では、完成形に近づいたガステラムを相手に、それがどこまで通用するか、ということになりますね。
「あと、前回やったアンデウソンとの試合で、いろんな細かい技術を盗んでいる可能性があると思います。それが足されたらすごいことになりますね。アンデウソン特有の相手を幻惑させる技術や罠というのは、試合をやったアデサニヤにとって、ものすごく経験になっているわけですから」
――短期間で飛躍的に進化を遂げてる可能性もあると。
「第何形態とかになってるんじゃないかな。そんな“新・アデサニヤ”が観られるんじゃないかと(笑)。自分はそこに期待しています」
(取材/文・堀江ガンツ)


◆◆◆WOWOW『UFC-究極格闘技-』放送スケジュール◆◆◆

★『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC236 in アトランタ 激闘必至!ライト級・ミドル級暫定王者は誰の手に!?』

4/14(日)午前11:00[WOWOWライブ]生中継
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)

4/15(月)よる11:00[WOWOWライブ]リピート
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)

【対戦カード】
・ライト級暫定王座決定戦/マックス・ホロウェイ vs ダスティン・ポワリエ
・ミドル級暫定王座決定戦/ケルヴィン・ガステラム vs イズラエル・アデサニヤ

【出演】
ゲスト:古坂大魔王
解説:髙阪剛、堀江ガンツ
実況:髙柳謙一
進行:渋佐和佳奈

■詳しくはWOWOW番組オフィシャルサイト(https://www.wowow.co.jp/sports/ufc/)をチェック!
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会社概要

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設立
1984年12月