資生堂、紫外線を肌に良い作用をもたらす光へと変換する革新技術で第14回中国化粧品学術研討会にて「1等賞」を受賞 ~「2等賞」(3件)も同時受賞~
資生堂は、中国香料香精化粧品工業協会が主催する、第14回中国化粧品学術研討会(2023年2月28日~3月1日、中国・山東省泰安市)において、優秀論文として「1等賞」(1件)、「2等賞」(3件)を受賞しました※1。最も優秀な研究に贈られる「1等賞」については、資生堂として通算8回目の受賞です。これらの最新研究成果や高い技術によって生まれた新たなお客さま価値を、全世界で展開する「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」などの商品やサービスを通じて提供していきます。
※1 本検討会における論文の応募総数は98件で、大学等研究機関所属の研究者、企業経営者ら、業界の著名な専門家による厳正な審査を経て、1等賞が1件、2等賞が9件、3等賞が14件選ばれました。
《中国香料香精化粧品工業協会》
中国香料香精化粧品工業協会(China Association of Fragrance Flavour and Cosmetic Industries, CAFFCI)はエッセンス・香料、化粧品および化粧品の原料、機器、包装、関連研究開発、デザイン、教育などの企業、機関、および個人で構成された非営利団体です。中国化粧品学術研討会は2年に一度開催される、化粧品に関する研究発表と学術討論の一大発表会であり、論文賞には、中国国内外の多くの企業・大学・研究機関が参加し、中国化粧品産業の技術進歩に貢献する優秀な論文が選考されています。
《受賞した研究論文の概要》
【1等賞】
<論文タイトル>太陽光エネルギーを利用したバイオミメティック(生物模倣)・スキンケア
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 宮沢和之主幹研究員
太陽の光を変換し、エネルギーを生み出している植物の光合成の仕組みに発想を得て、肌に悪影響を及ぼす紫外線から肌を守るだけでなく、紫外線を肌に良い作用をもたらす可視光に変換し、環境と共生しながら肌の美しさを引き出す、新しい技術の開発に成功しました。様々な成分を探索した結果、蛍光酸化亜鉛により紫外線から変換された光が、紫外線によるダメージを受けた表皮細胞および真皮線維芽細胞を賦活化することを見出し、更に肌の若さを維持するコラーゲンを分解する酵素の産生の引き金となる炎症因子の抑制や、光老化につながる紅斑(日焼けによる肌の赤み)を低減させる効果を確認しました。
【2等賞】
<論文タイトル>次世代型ウェアラブルスキン - 顔面形状のリモデリング製剤 -
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 関根知子主任研究員
顔全体の印象に大きく影響を与える目の下のふくらみ(目袋)の形状を直接補正する製剤を開発しました。反応性ポリマーが配合された製剤を肌に塗布後、架橋反応を促す成分が配合された製剤を重ねることにより、ポリマーが架橋することで膜を形成するとともに、膜の収縮による張力が目袋のふくらみを押さえます。膜の収縮は目袋の補正効果をもたらす一方、はがれの原因でもありましたが、肌に接する膜の内面では柔らかく強い接着力を与える一方、肌に接していない膜の外側では収縮性が高くなる処方設計により性質の異なる膜の内外構造を作り出すことで、膜のはがれにくさと高い目袋補正効果を両立することに成功しました。
<論文タイトル>新たな抗老化スキンケアアプローチ
- 化粧料と物理刺激の併用が最も効果的に肌のたるみを改善する -
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 山田みなみ研究員
高周波・低周波を含む複合的な物理刺激によって、真皮幹細胞の安定化に重要な細胞接着 因子であるインテグリンα6の発現が上昇すること、また、真皮マトリックスの構成成分であるV型コラーゲンやフィブリリン1の発現が上昇することを発見しました。加えて、複合的な物理刺激と化粧料の併用によって、細胞実験でコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸関連遺伝子の発現が上昇することや、ヒト試験で皮膚弾力性の改善や目もと・フェイスラインの引き締めなどの効果を確認しました。この効果は化粧料単独での効果と比べてより高く、複合的な物理刺激と化粧料の併用が、たるみやハリ改善に大きく貢献できる可能性を示しています。
<論文タイトル>公共データベース情報の再解析を用いた新規光老化関連遺伝子の発見
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 筒井大気研究員 (論文提出当時)
<論文の概要>
当社が独自に取得した遺伝子発現データと、外部公共データベース上のDNAメチル化※2 情報データを合わせたビッグデータを解析することにより、エピジェネティック※3 に肌がくすみやすくなるメカニズムの解明に取り組みました。その結果、遺伝子「TIPARP」が、光老化によりメチル化され後天的に制御されることで、肌のくすみを抑制するための情報が正常に伝達されなくなること、また、深海微生物由来の抽出液が「TIPARP」遺伝子の発現を促進し、黄ぐすみを抑制する効果があることを発見しました。
※2 エピジェネティックな遺伝子制御の1つ。メチル化されることで遺伝情報に鍵がかかり、適切に読み取れなくなる。
※3 後天遺伝学的な、DNA配列の変化を伴わない遺伝子発現変化現象。
《関連する過去のプレスリリース》
・第13 回中国化粧品学術研討会において「1 等賞」、「2 等賞」、「3 等賞」をトリプル受賞(2020年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002957&rt_pr=trm81
・第12回中国化粧品学術研討会において、優秀な研究論文として「1等賞」と、「2等賞」2件をトリプル受賞(2018年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002478&rt_pr=trm81
▼ ニュースリリース
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003571&rt_pr=trm81
▼ 資生堂 企業情報
https://corp.shiseido.com/?rt_pr=trm81
※1 本検討会における論文の応募総数は98件で、大学等研究機関所属の研究者、企業経営者ら、業界の著名な専門家による厳正な審査を経て、1等賞が1件、2等賞が9件、3等賞が14件選ばれました。
《中国香料香精化粧品工業協会》
中国香料香精化粧品工業協会(China Association of Fragrance Flavour and Cosmetic Industries, CAFFCI)はエッセンス・香料、化粧品および化粧品の原料、機器、包装、関連研究開発、デザイン、教育などの企業、機関、および個人で構成された非営利団体です。中国化粧品学術研討会は2年に一度開催される、化粧品に関する研究発表と学術討論の一大発表会であり、論文賞には、中国国内外の多くの企業・大学・研究機関が参加し、中国化粧品産業の技術進歩に貢献する優秀な論文が選考されています。
《受賞した研究論文の概要》
【1等賞】
<論文タイトル>太陽光エネルギーを利用したバイオミメティック(生物模倣)・スキンケア
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 宮沢和之主幹研究員
<論文の概要>
太陽の光を変換し、エネルギーを生み出している植物の光合成の仕組みに発想を得て、肌に悪影響を及ぼす紫外線から肌を守るだけでなく、紫外線を肌に良い作用をもたらす可視光に変換し、環境と共生しながら肌の美しさを引き出す、新しい技術の開発に成功しました。様々な成分を探索した結果、蛍光酸化亜鉛により紫外線から変換された光が、紫外線によるダメージを受けた表皮細胞および真皮線維芽細胞を賦活化することを見出し、更に肌の若さを維持するコラーゲンを分解する酵素の産生の引き金となる炎症因子の抑制や、光老化につながる紅斑(日焼けによる肌の赤み)を低減させる効果を確認しました。
【2等賞】
<論文タイトル>次世代型ウェアラブルスキン - 顔面形状のリモデリング製剤 -
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 関根知子主任研究員
<論文の概要>
顔全体の印象に大きく影響を与える目の下のふくらみ(目袋)の形状を直接補正する製剤を開発しました。反応性ポリマーが配合された製剤を肌に塗布後、架橋反応を促す成分が配合された製剤を重ねることにより、ポリマーが架橋することで膜を形成するとともに、膜の収縮による張力が目袋のふくらみを押さえます。膜の収縮は目袋の補正効果をもたらす一方、はがれの原因でもありましたが、肌に接する膜の内面では柔らかく強い接着力を与える一方、肌に接していない膜の外側では収縮性が高くなる処方設計により性質の異なる膜の内外構造を作り出すことで、膜のはがれにくさと高い目袋補正効果を両立することに成功しました。
<論文タイトル>新たな抗老化スキンケアアプローチ
- 化粧料と物理刺激の併用が最も効果的に肌のたるみを改善する -
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 山田みなみ研究員
<論文の概要>
高周波・低周波を含む複合的な物理刺激によって、真皮幹細胞の安定化に重要な細胞接着 因子であるインテグリンα6の発現が上昇すること、また、真皮マトリックスの構成成分であるV型コラーゲンやフィブリリン1の発現が上昇することを発見しました。加えて、複合的な物理刺激と化粧料の併用によって、細胞実験でコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸関連遺伝子の発現が上昇することや、ヒト試験で皮膚弾力性の改善や目もと・フェイスラインの引き締めなどの効果を確認しました。この効果は化粧料単独での効果と比べてより高く、複合的な物理刺激と化粧料の併用が、たるみやハリ改善に大きく貢献できる可能性を示しています。
<論文タイトル>公共データベース情報の再解析を用いた新規光老化関連遺伝子の発見
<発表者>資生堂 みらい開発研究所 筒井大気研究員 (論文提出当時)
<論文の概要>
当社が独自に取得した遺伝子発現データと、外部公共データベース上のDNAメチル化※2 情報データを合わせたビッグデータを解析することにより、エピジェネティック※3 に肌がくすみやすくなるメカニズムの解明に取り組みました。その結果、遺伝子「TIPARP」が、光老化によりメチル化され後天的に制御されることで、肌のくすみを抑制するための情報が正常に伝達されなくなること、また、深海微生物由来の抽出液が「TIPARP」遺伝子の発現を促進し、黄ぐすみを抑制する効果があることを発見しました。
※2 エピジェネティックな遺伝子制御の1つ。メチル化されることで遺伝情報に鍵がかかり、適切に読み取れなくなる。
※3 後天遺伝学的な、DNA配列の変化を伴わない遺伝子発現変化現象。
《関連する過去のプレスリリース》
・第13 回中国化粧品学術研討会において「1 等賞」、「2 等賞」、「3 等賞」をトリプル受賞(2020年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002957&rt_pr=trm81
・第12回中国化粧品学術研討会において、優秀な研究論文として「1等賞」と、「2等賞」2件をトリプル受賞(2018年)
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002478&rt_pr=trm81
▼ ニュースリリース
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003571&rt_pr=trm81
▼ 資生堂 企業情報
https://corp.shiseido.com/?rt_pr=trm81
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