アンジェリーク・キジョー:母国ベナンを訪問~サヘル危機下の子どもたちと出会う【プレスリリース】
ユニセフ親善大使就任20周年
栄養治療センターで、栄養不良の治療を受ける子どもを抱くユニセフ親善大使のアンジェリーク・キジョー氏。(ベナン、2022年12月15日撮影) © UNICEF_UN0753445_Folly
ユニセフ(国連児童基金)親善大使で5度のグラミー賞に輝くシンガーソングライターのアンジェリーク・キジョーさんは先週、母国ベナンに帰郷し、サヘル危機から波及した暴力や地域の気候変動の影響を受けている子どもや若者と対面しました。
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隣国のブルキナファソ、ナイジェリア、ニジェールでの治安の悪化や、気候変動に起因する食料価格の高騰は、ベナン北部で暮らす子どもたちや難民、国内避難民にとって必要な社会サービスへのアクセスに影響を及ぼしています。サヘル諸国との国境地帯では、多くの学校が一時的に閉鎖され、5歳未満児の栄養不良が増え、一部の保健センターでは運営維持が難しくなっています。地元の社会福祉当局からは、家庭内暴力、ジェンダーに基づく暴力、子どもに対する暴力の増加が報告されています。
ジェンダーに基づく暴力や、児童婚、妊娠、社会の結束の重要性などを訴える10代の女の子たちとキジョー大使。(ベナン、2022年12月16日撮影) © UNICEF_UN0753565_Folly
「私に力を与えてくれたのは、ユニセフの使命の中核をなすようなあらゆる課題について、若者たちが取り組んでいる姿でした。まだ16歳なのに、はっきりと、社会的な結束を進めたい、と話す女の子に会いました。彼女は自分の住む地域が平和であることを望み、そのために毎週仲間を集めて、助けを求める方法について信頼できる情報を提供しています。学校や家庭で議論されない問題のタブーを破り、児童婚や早期妊娠、アルコール依存、学校内外でのセクハラの撲滅のために闘う力を備えるようにしているのです。私はそのような若者がアフリカのどの国にもいてほしいと願っています」とキジョー大使は語りました。
職業訓練センターで織機の使い方を学ぶ、児童婚から逃れることができた10代の女の子たち。明るい未来を求め、自分で生計が立てられるスキルを学んでいる。(ベナン、2022年12月16日撮影) © UNICEF_UN0753566_Folly
キジョー大使はまたタンゲタの栄養センターを訪れ、保健員や母親たちが栄養不良の子どもたちの看病をするために地元の食材を使って栄養のある食事を作っている様子や、ユニセフが提供するピーナッツバターのような味の「すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)」が、こうした子どもたちの命を守るためにいかに役立っているかを目の当たりにしました。ベナンでは、5歳未満児の3人に1人が慢性的な栄養不良に陥っています。
ユニセフは、難民を含む子どもたちに関わる新たなニーズに対応するため、ベナン北部、特に国境地帯における活動を強化しています。
ブルキナファソで激化した暴力から逃れてきた7歳 のアバスさん(左)。将来は「整備士になることが夢」と話す。(ベナン、2022年12月15日) © UNICEF_UN0753462_Folly
キジョー大使は学校や社会推進センターも訪れ、ブルキナファソからの難民の子どもや若者と面会しました。その中には、暴力の激化により学校が閉鎖された7歳のアバスさんと9歳のザウィラトゥさんも含まれていました。この兄弟は、地元当局、ユニセフおよびパートナーの支援により、3年後に学校に戻ることができました。
女子教育などの子どもの権利を訴える12~19歳の女性グループバンド。「すべての女の子は学校に行く権利があり、教育は成功の鍵です」と話す。(ベナン、2022年12月14日撮影) © UNICEF_UN0753435_Folly
「私たちは、人々が持つ自分たちのために闘う能力を強化し、衝撃を吸収できるだけの強さを備えられるよう支援する必要があります。また我々が支援してきた取り組みが、困難に打ちのめされて、今日まで成し遂げたすべての便益と進展を逆戻りさせないようにする必要があります」とキジョー大使は述べました。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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