アフリカ干ばつ:ソマリアで最も深刻な「飢きん」目前~1月以降子ども730人が死亡【プレスリリース】

保健センターで栄養不良のチェックを受けるアイシャちゃん(4歳)。干ばつが続き、コレラやはしかの脅威が高まる中、子どもたちは命にかかわるリスクに直面している。(ソマリア、2022年6月20日撮影)©UNICEF_UN0663273_Sewunet保健センターで栄養不良のチェックを受けるアイシャちゃん(4歳)。干ばつが続き、コレラやはしかの脅威が高まる中、子どもたちは命にかかわるリスクに直面している。(ソマリア、2022年6月20日撮影)©UNICEF_UN0663273_Sewunet

【2022年9月6日 ジュネーブ 発】
ソマリアで飢きん発生のリスクが高まっていることを受け、ユニセフ(国連児童基金)ソマリア事務所代表のワファア・サイードは、国連の定例会見において、以下の通り逼迫した状況と国際社会の支援を訴えました。

「ソマリアの栄養不良は危機的なレベルに達しており、5歳未満人口のほぼ半数に当たる150万人の子どもたちが急性栄養不良に陥っている可能性があります。このうち38万5,000人は重度の急性栄養不良の治療が必要です。これは前例のない数字です。さらに450万人が緊急に水の供給を必要としており、この数字は干ばつが悪化するにつれて増加すると予想されています。地域によっては、今年1月以降、水の価格が55~85%上昇したところもあります。 栄養不良の子どもがいくら食べ物を食べても、飲んでいる水が安全でなければ回復しません。

今年1月から7月にかけて、全国の食料・栄養センターで約730人の子どもたちが亡くなったと報告されています。報告されていない死亡者も多いため、その数はもっと多いでしょう。

私たちの支援要請に対する国際社会の対応は鈍く、7月までに、1億1,200万米ドルの資金要請の65%、国連全体では10億米ドルの要請の3分の1以下しか資金が確保できませんでした。ユニセフは、国連の人道支援計画への緊急の資金支援と、飢きんの再発を防ぐために、気候変動の影響に対するレジリエンスを高めるための長期的な支援を求めています」

また、5日には、ユニセフをはじめとする国際機関が合同で、以下の声明(抜粋)を発表しています。
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Somalia Famine Review of the IPC AnalysisSomalia Famine Review of the IPC Analysis

ソマリアは瀬戸際を迎えています。最新の食料安全保障と栄養に関する分析によると、何十万人もの人々の命が差し迫った危険にさらされています。ソマリア中南部のベイ州の2つの地域(バイドア地区とブルハカバ地区)で飢きん*が起ころうとしており、人道支援を大幅にかつ直ちに拡大しない場合、その状況は2023年3月まで続く可能性が高くなっています。

さらに何百万人もの人々が極めて深刻な飢餓に直面しています。特に妊娠中や授乳中の女性、そして5歳未満の子どもたちは、最も弱い立場に置かれています。最悪のシナリオを回避するために、緊急の支援が必要です。

飢餓と死亡はすでに発生しているとみられます。2011年の飢きんでは、25万人以上の死者のうち、約50%が公式に飢きん発生が宣言される前に亡くなっています。少なくとも半数は子どもでした。

 地方自治体、政府、国連機関、NGOは、1年以上前から壊滅的な飢餓のレベルについて明確な警鐘を鳴らしてきました。こうした警鐘はほとんど見過ごされており、命を守る活動のための資金は必要な規模に達していません。2022年初頭からの急速な人道支援の規模拡大により、多くの人の命が守られたことは間違いありません。しかし、利用可能な資源は、ニーズの爆発的増加にすぐ追いつかれてしまいます。
 

ドロー避難民キャンプ内にある保健センターで、ユニセフ支援物資の栄養補助食を食べる幼い子ども。(ソマリア、2022年2月3日撮影)©UNICEF_UN0591072_Taxtaドロー避難民キャンプ内にある保健センターで、ユニセフ支援物資の栄養補助食を食べる幼い子ども。(ソマリア、2022年2月3日撮影)©UNICEF_UN0591072_Taxta

私たちは、すべての関係者に、人道支援活動のための即時かつ安全なアクセスを求めます。またドナーに対して、現場の人道支援機関やNGOが迅速に規模を拡大し、さらなる死者を防ぎ、生活を守り、深まる大惨事を回避できるよう、迅速で柔軟な資金支援を呼びかけます。農村部のコミュニティが食料を求めて家を捨てざるを得なくなる前に、支援を届けることが重要です。

驚くほど豊かなこの世界で、人々が飢えによって命を落としていくのは受け入れがたいことです。私たちは今、行動を起こさなければなりません。  

*「飢きん」は、住民の20%以上が影響を受け、子どもの3人に1人が急性栄養不良に陥り、明らかな飢餓もしくは栄養不良と病気の相互作用により、毎日人口1万人あたり2人が死亡するという基準に基づき定義されています。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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業種
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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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