琉球大学病院および西普天間キャンパスのレジリエンス向上と省エネ・省CO2に貢献【TGES】
~ 国立大学法人初のCGSエネルギーサービスの運用開始 ~
2025年3月14日
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
沖縄ガス株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(社長:小西 康弘、以下「TGES」)および沖縄ガス株式会社(社長:湧川 直明、以下「沖縄ガス」)は、琉球大学病院および琉球大学医学部において、災害に強いエネルギーシステム(以下「本システム」)を導入し、2025年4月1日に全面運用を開始します。ガスコージェネレーションシステム[*1](以下「CGS」)は停電時も電気と熱の供給が可能であり、レジリエンス向上に寄与します。また、高効率機器とエネルギーの需要予測・最適制御を行うエネルギーマネジメントシステムで、平常時には省エネ・省CO2に貢献します。
琉球大学病院は、本年1月に上原地区から西普天間に移転[*2]しました。琉球大学西普天間キャンパス内に構築した本システムは、TGESがシステム設計、施工、エネルギー調達、メンテナンス、監視、オペレーションまで一括して担うエネルギーサービス方式[*3] で導入します。国立大学法人におけるESP事業の採用は初めてです。また、TGESが沖縄県内の医療機関にエネルギーサービスを提供するのも初めてです。


■停電対応CGSと中圧ガス管による災害に強いエネルギーシステム
CGSは停電時も発電可能な仕様[*4]とし、沖縄ガスの延伸した災害に強い中圧導管から都市ガスの供給を受けることで、系統停電時も電気と熱の供給継続を図り、災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う災害拠点病院[*5]の活動を支えます。
■独自のエネルギーマネジメントシステムによる省エネ・省CO2
CGS等の高効率機器に加え、TGES独自のエネルギーマネジメントシステム「ヘリオネットアドバンス」[*6]を導入し、気象情報や施設の稼働状況を元に高精度なエネルギー需要予測・最適自動制御を行うことで、省エネ・省CO2を推進します。
TGESと沖縄ガスは、琉球大学西普天間キャンパスにおける、災害に強いエネルギーシステムの提供と、脱炭素社会の実現に向けたエネルギーの高度利用を通じて、より質の高い地域医療貢献し、地域の発展に貢献してまいります。
【病院概要】

病院名 |
琉球大学病院 |
所在地 |
沖縄県宜野湾市字喜友名1076番地 |
病床数 |
620床(一般病棟(ICU、E-ICU、NICU、GCU、周産母子センター含む) |
【エネルギーサービス事業によるエネルギー供給エリア】

【エネルギーサービスシステムフロー】

【設備概要】

導入設備名 |
能力・台数 |
ガスコージェネレーションシステム |
1,200kW×2基 |
廃熱投入型吸収式冷温水機 |
1,969kW(560RT)×2台 |
ターボ冷凍機 |
1,758kW(500RT)×1台 |
空冷ヒートポンプチラー |
1,080kW×2台 |
蒸気ボイラ |
1.0t/h×2台 |
温水ヒーター |
465kW×2台 |
非常用発電機 |
2,500kVA×2台 |
特別高圧・高圧受変電設備 |
一式 |
【参考:各社の取り組み】
■TGESの取り組みについて
TGESは「IGNITURE」の下で提供するソリューションを通じて、法人のお客さまのサステナブルかつスマートな事業運営の実現を目指しています。今後も、事業を通じて培ったノウハウを活用し、脱炭素・最適化・レジリエンスに資する各種ソリューションの提供を行い、社会の持続的な発展に貢献していきます。※IGNITUREの法人向けページはこちら

■沖縄ガスの取り組みについて
沖縄ガスはお客さま(人)・環境(地球)・社会(街)の未来のために、環境負荷の低い4つのガス(都市ガス、LPガス、水溶性天然ガス、バイオガス)とCO2を出さない電気で脱炭素化に向けた取り組みを行い、地域社会に貢献していきます。
*1:都市ガスを燃料に電気と熱を作る高効率なシステム。発電時に発生する廃熱で空調や給湯等に用いる冷温熱(冷水・温水)を製造。
*2:琉球大学病院概要
*3:エネルギーサービス事業者がエネルギーシステムを設計・設置、所有、メンテナンスまでワンストップで行い、利用者は初期投資不要でエネルギーサービス利用料を対価として支払うサービス。
*4:停電状態で発電機を自立起動させ運転を再開するブラックアウトスタート仕様。
*5:災害発生時に災害医療を行う医療機関を支援する病院のこと。
*6:建物の電力・熱の需要を予測し、CGS や熱源機等のエネルギー設備の高効率な運転計画を立案して遠隔自動制御を行う、東京ガスグループ独自のエネルギーマネジメントシステム。
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