東日本大震災から1年、再び日本にやってきたシンディ・ローパーの東京公演を3月25日WOWOWで放送

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80年代から世界のミュージックシーンの第一線で活躍し続けているポップシンガー、シンディ・ローパー。昨年、東日本大震災が発生した3月11日に来日し、多くの海外アーティストが公演を取りやめる中、「日本の人たちを勇気づけたい」を持って日本でのライブを行った。終演後にはみずから募金箱を持ち、義援金を呼びかけたが、その姿はテレビのニュースなどでも放送されたので記憶に残っている人も多いのではないだろうか。
あれから1年、再びシンディが日本にやってきた。今回のジャパンツアーは3月7日の新潟県民会館を皮切りに、東京、大阪、愛知の4都市全6公演。大震災発生からちょうど1年となる3月11日に開催した渋谷Bunkamuraオーチャードホール公演を全国14か所の劇場で同時生中継し、被災地である東北3県(岩手、宮城、福島)の4会場は無料で開放、その他の10会場での収益金は日本赤十字社に全額寄付された。
11日の公演前に行った会見の中で、「日本のみなさんと私の歴史はとても長くて、これまでに日本のいろんなところをツアーで回ってきました。去年私が日本に居続けたのも、今年再び日本に来たのも、みなさんとの距離が近いと思っていて、心が繋がっていると思ったからです。そして、被災された方たちが私の歌で少しでも癒されたらいいなと思っています。みんな“頑張って”と言うけど、頑張り続けることはとても難しいことですよね。一緒に歌ったりしながら、また頑張ろうっていう気持ちになってもらえたらうれしいです」と語っていたが、ライブもそんな彼女の想いが溢れた内容となった。
開演時間となり、バンドメンバーとともにシンディが登場すると、観客全員が立ち上がり、割れんばかりの拍手で彼女を迎えた。ライブはファースト・アルバム『She’s So Unusual』収録の「She Bop」でスタートしたが、ステージ狭しと踊りながら歌ったり、いきなりステージから客席へと降りていくなど、ファンも驚くぐらいのパワフルさを見せた。
その後、初のブルース・アルバム『メンフィス・ブルース』の楽曲のほか、「All Through The Night」「Time After Time」「The Goonies ‘R’ Good Enough」「Money Changes Everything」など、ヒット曲を披露。そして、有名になる前にニューヨークの日本食レストランで働いていたエピソードを語った後に、ペギー・マーチの「忘れないわ」を日本語でカバーするなど、エンターテイナー、そして親日家としてのシンディの素顔が感じられるステージとなった。
アンコールでは日本のファンの間でも人気の高い「The Goonies ‘R’ Good Enough」「Girls Just Want To Have Fun」を、ラストは日本のフリューゲルホーンの第一人者であるTOKUをステージに迎えて「True Colors」を歌い、感動の中、ライブは幕をおろした。
WOWOWでは、この日のライブの模様を、スペシャルインタビューをまじえて3月25日に放送する。シンディの歌で勇気と元気と癒しを感じてもらいたい。
(文・田中隆信)

(写真)©Yuki Kuroyanagi

【オンエア情報]
シンディ・ローパー ジャパンツアー2012
3月25日(日)夜9:00~ WOWOWライブで放送

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