デタラメだけど憎めない天才たちの伝説。神舘和典『不道徳ロック講座』本日発売
仲間の妻や恋人に次々と関係を迫る。メンバー全員でファンをホテルに連れ込む。薬物や酒に溺れて入院させられる。金に困って万引きをする……現在の日本人アーティストなら「一発退場」にされかねないエピソードを彼らは自ら赤裸々に明かしています。
本日7月18日に発売となる、神舘和典『不道徳ロック講座』(新潮新書)には、数多くのロック・スターたちの仰天のエピソードが詰まっています。
ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、マドンナ、スティーヴン・タイラー等々。デタラメかもしれない、でも才能あふれて憎めないロクデナシたちの伝説を本人たちの自伝や当事者の証言をベースに追った一冊です。
違法薬物に手を出したらもちろんアウト。不倫もアウト。ファンに手を出してもアウト。二股をかけるのもアウト。スキャンダルで一発退場となるケースが増えています。
もちろん海外でもスキャンダルはあるのですが、日本とは異なり、多くの場合、個人の問題として片付けられてきました。そのため、本人の自伝でも「こんなこと書いていいの?」と驚くようなエピソードが赤裸々に語られています。
仲間の妻や恋人に次々と関係を迫る、バンドメンバー全員でファンをホテルの部屋に連れ込む、薬物やアルコールに溺れて治療施設に何度も入所する、空き地で麻薬を栽培する……。もしも現在の日本人アーティストならば、活動の場から「一発退場」を宣告されかねないレベルの話が自身の口から語られているのです。
ミック・ジャガーは仲間の妻や恋人にも触手を伸ばしました。相棒のキース・リチャーズの恋人でも容赦しません。
でもそのキースもまた、バンドメンバーの恋人を奪ったり、ミックの恋人と関係を持ったりしています。
エリック・クラプトンもミックに恋人を奪われた一人です。しかし彼は彼で親友のジョージ・ハリスンの妻に恋をして、奪った過去があります。
純粋な恋愛についての告白だけではありません。ファンの母娘に手を出したエピソードを振り返っているのは、ジーン・シモンズ(キッス)。日本での官能的な思い出を次々披露したのはキース・エマーソン(EL&P)。
また、薬物やアルコールへの依存、貧乏時代の犯罪めいた話についても、あっけらかんと明かされています。もちろん、悲劇も引き起こしているのですが、それを乗り越えて生き残った彼らは、暗い過去を隠しません。極貧時代のマドンナは残飯をあさり、シンディ・ローパーは通りで物乞いをしたと自ら明かしています。
週刊誌で扱ったら、とんでもないスキャンダルになるようなことも、ユーモアをまじえてオープンに語られているのです。
これらのエピソードによって彼らの名曲の価値は決して下がりません。むしろ、知れば知るほど味わい深くなります。
著者の神舘和典氏はアーティストへのインタビュー経験豊富なライター。今回は、膨大な文献の中から、特にアーティスト自身の手によるものを読み込んで、ロック・スターたちの自由奔放なライフスタイルを描き出しました。これらの規格外のエピソードを知ると、良くも悪くもエネルギー過多な人たちだからこそ、名曲を次々生み出し、規格外のパフォーマンスをすることができたのだと感じられるのではないでしょうか。
■内容紹介
仲間の妻や恋人に次々と関係を迫る。メンバー全員でファンをホテルに連れ込む。薬物に溺れて入院させられる。金に困って万引きをする……現在の日本人アーティストなら「一発退場」にされかねないエピソードを欧米のロック・スターたちは自ら赤裸々に明かしている。ミック・ジャガー、エリック・クラプトン、ジョン・レノン等、デタラメで不道徳、でも才能あふれて憎めないロクデナシたちの伝説を堪能できる1冊。
■著者紹介
神舘和典(こうだてかずのり) 1962(昭和37)年東京都出身。雑誌および書籍編集者を経てライター。政治・経済からスポーツ、文学まで幅広いジャンルを取材し、経営者やアーティストを中心に数多くのインタビューを手がける。中でも音楽に強く、著書に『新書で入門 ジャズの鉄板50枚+α』など。
■書籍データ
【タイトル】『不道徳ロック講座』
【著者名】神舘和典
【発売日】7月18日
【造本】新書版
【本体定価】880円(税込)
【ISBN】978‐4-10-611004‐7
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