思考の断捨離を促すノート「Flow of Thoughts」を新発売
コクヨデザインアワード2022グランプリ受賞作品を製品化
コクヨ株式会社(本社:大阪市/社長:黒田 英邦)は、書くことで不要な感情を開放し、頭の中にある思考の断捨離を助けるためのノート「Flow of Thoughts」を、12月6日(金)に発売します。
Flow of Thoughtsはノート全面が無数の黒い落書きのような線で覆われており、その中を一本の道のような白い線がデザインされています。白い線は前ページからつながって一本の道のようにつながっており、すべてのページで紙面デザインが異なります。
デザインしたのは、コクヨが主催するプロダクトデザインの国際コンペティション「コクヨデザインアワード2022」でグランプリを受賞したフランス出身のデザインユニット「Emilie & Joseph」(エミレマリ・ジョアニ氏、ジョセフ・シャテニ氏)です。ヨガや瞑想にインスピレーションを受け、心の中にある思いや考えを紙に書き出すという行為によって心を落ち着ける効果があることに着目しました。
「Flow of Thoughts」の黒い落書き部分を使って思いを吐き出し、白い道の部分には残したい思いやアイデアを記すことで、不要な感情や言葉を断捨離し、思考の流れの整理を促します。ノートの機能をあえて制限することで、思考を研ぎ澄ますことを意図した商品です。
■発売予定:2024年12月6日(金) ※店頭展開日は店舗により異なります。
■メーカー希望小売価格(消費税抜):3,000円
■常設取扱店:コクヨ直営店舗
・THINK OF THINGS(JR原宿駅竹下口より徒歩3分)
・THE CAMPUS SHOP(JR品川駅港南口より徒歩3分 THE CAMPUS南館1F)
・KOKUYODOORS(「羽田空港第3ターミナル」駅直結 羽田エアポートガーデン 2F)
・コクヨ公式ステーショナリーオンラインショップ(https://www.kokuyo-shop.jp/)
・コクヨステーショナリー楽天市場店(https://www.rakuten.co.jp/kokuyogst/)
※上記店舗以外に全国の一部販売店において取り扱い予定です。
1. 商品特徴
(1) 敢えて制限された白い道状の筆記面
黒い曲線で覆われた紙面に1本の白い道が走るデザインになっており、紙面デザインは全ページで異なります。黒い曲線部分に書かれた文字は視認性が落ちるため、残したくない言葉や感情を書き出す際に適しています。ノートの小口や綴じ部分で白い線がずれないよう印刷データを調整して製造しています。
(2) 天地をひっくり返して使用可能
白い道状の筆記面は最終ページで折り返す仕様になっています。天地をひっくり返して道を戻るように筆記することで、過去の自分が残した言葉と対峙できる構成になっています。
2.コクヨデザインアワードについて
コクヨデザインアワードは、ユーザー視点のものづくりの推進を目的に2002年にスタートしました。
以後、ほぼ毎年開催し、国内のデザインコンペティションの中でも歴史あるコンペティションとして認知されています。近年は海外からの応募者が半数近くを占めるなど、国際的なコンペティションとして成長を続けています。
受賞作品の製品化検討を前提にしており、MoMAのパーマネントコレクションに認定されている「カドケシ」をはじめ、「本当の定規」、「白と黒で書くノート」などユニークな発想の製品を生み出しています。近年では、2023年3月に製品化・発売された「スマートなダブルクリップ」が、2023年グッドデザイン金賞を受賞するなど、次なる高い評価にもつながっています。また、商品化プロセスにおいて受賞者との協業を行うなど、若手デザイナーの成長の支援や活躍の礎づくりにも力を入れています。
(コクヨデザインアワードWEBサイト:https://www.kokuyo.co.jp/award/)
3.コクヨデザインアワード2022審査員講評(2022年3月最終審査開催時/一部抜粋)
川村真司氏(Whateverチーフクリエイティブオフィサー)
「普通に自由に書けるほうが発想の飛躍には効果的なのでは」と最終審議ではこれをグランプリにするかどうか意見が割れたが、自由帳ではなく日記ということで個人的には納得した。
田根剛氏(Atelier Tsuyoshi Tane Architects 代表 建築家)
使い方が明確に限定されていて、デザインとは何かを問いかけてくる。デジタル化が進む中、文字を書くという行動や精神性、その洞察からか、眺めているうちに段々と使い方が創造的になっていく不思議な魅力を感じた。
柳原照弘氏(TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO. CO LTD. クリエイティブディレクター・デザイナー)
一次審査では白いライン以外は真っ黒のページだったが、最終審査ではそこが落書きというノイズに代わった。ノイズの上にネガティブな文章も書き込むことができるので、書いても見えず、忘れたい文字も日記として書くことができるという提案によって使い手のイメージが広がった。コンセプチュアルでありながら使うシーンも想像できる非の打ち所がない作品だ。
吉泉聡氏(TAKT PROJECT 代表 デザイナー)
デザインを通して新しい価値観やルールを提唱する時、主観を排し、徹底的に客観的理由から造形化する方法もあるが、この作品はぐるぐると描きなぐった落書きの線や白のラインに、作者の世界観が表れている。それが作品としていい意味での強さをもたらし、強く興味を惹かれる作品であった。
【参考】 「Flow of Thoughts」デザイナープロフィール
Emilie & Joseph(エミレマリ・ジョアニ、ジョセフ・シャテニ)
フランス出身のデザインユニット。ジョセフ・シャテニ氏は工業デザイナー、エミレマリ・ジョアニ氏はコミュニケーションやブランディングのコンサルタントとして活躍する一方、デザイン活動にも力を入れている。
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