「パリ原則」から10年 解放された子ども6万5,000人【プレスリリース】

子どもの徴兵・徴用の終結に向けて ユニセフ、さらなる行動を求める

南スーダンの首都バンギで、武装グループから解放された子どもたちのそばに立つ兵士(2013年5月撮影)© UNICEF_UNI142246_Matas南スーダンの首都バンギで、武装グループから解放された子どもたちのそばに立つ兵士(2013年5月撮影)© UNICEF_UNI142246_Matas

※本信の関連画像・映像は http://weshare.unicef.org/Package/2AMZIF3DV5E ご覧いただけます。

【2017年2月21日 ニューヨーク/パリ発】

子どもの徴兵・徴用の終結のための「パリ・コミットメント」/「パリ原則」が10周年を迎え、パリに世界の指導者たちが集結するにあたり、ユニセフ(国連児童基金)は本日、この10年間で少なくとも6万5,000人の子どもたちが武装勢力・集団から解放されたと発表しました。

「10年前、世界は紛争地の子どもたちを保護するための約束をしました。その約束は、6万5,000人の子どもにより良い人生を生きる新たなチャンスを提供する、という行動によって果たされてきました」とユニセフ事務局長アンソニー・レークは述べました。「しかし、本日の会合は、過去に何を達成したかを振り返るためのものではありません。戦争の最中にいる子どもたちを助けるために、今後も引き続きやらなければならないことを確認するためのものなのです」

武力紛争のために徴用・徴兵された子どもに関する正確なデータは、子どもの徴兵が違法な行為であることから確認が困難です。しかしユニセフは、何万人もの18歳未満の男の子や女の子が世界の紛争地で徴用・徴兵されていると推定しています。
  • 2013年以降、南スーダンでは推定1万7,000人の子どもが、中央アフリカ共和国では最大1万人の子どもが、徴用・徴兵されています。 
  • 国連とパートナー団体が確認したデータによると、ナイジェリアとその周辺国では、ボコ・ハラムにより徴用・徴兵された子どもが2016年だけで2,000人近くいます。
  • イエメンでは、2015年3月の紛争の激化以降、1,500人近くの子どもが徴用・徴兵されたとの報告を国連が記録しています。 
 

南スーダンで学校に通う元子ども兵士の男の子(2015年11月撮影)© UNICEF_UNI201161_Ohanesian南スーダンで学校に通う元子ども兵士の男の子(2015年11月撮影)© UNICEF_UNI201161_Ohanesian

「パリ・コミットメント」に参加表明をした国の数は、2007年の58カ国から現在の105カ国と10年間で倍増しており、紛争下の子どもの徴用・徴兵を終結するための決意が世界的に拡大していることを表しています。

過去10年間に解放された子どもの数は6万5,000人と推定されます。そのうち2万人以上がコンゴ民主共和国で、9,000人近くが中央アフリカ共和国で、そして1,600人以上がチャドで解放されました。

パリで開催される、武力紛争下の子どもたちの保護に関する閣僚級会議は、これらの動きをさらに加速させるための方法について検討します。議題には、次の要求が含まれています。
  • すべての子どもを無条件で例外なく解放し、子どもの徴用を終わらせること
  • 解放された子どもたちの社会復帰と教育支援のための資金増額
  • 国内避難民、難民および移民の子どもたちを保護するための緊急的行動

「子どもたちが紛争によって影響を受けている限り、私たちも子どもたちのための戦いをあきらめることはできません」とレーク事務局長は述べています。 

* * *
 
 ■ 「パリ・コミットメント」と「パリ原則」について
10年前に採択された子ども兵の問題に対処する「パリ・コミットメント」とその包括的なガイドラインとなる「パリ原則」は、武装勢力・集団による徴用・徴兵から子どもたちを保護し、解放された子どもたちの社会復帰を支援し、武力紛争の影響を受ける地域の脆弱な立場にある子どもたちの保護するための助言を提示しています。

* * *

■   本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、https://www.unicef.org/media/media_94892.html らご覧いただけます。

■   画像・映像素材のお貸し出しについて

本リリースに関連する画像は、http://weshare.unicef.org/Package/2AMZIF3DV5E  よりダウンロードいただけます。

ご使用に当たっては下記の事項をご確認・遵守いただきますよう、お願いいたします。
・ユニセフの支援活動やその背景となる状況の説明としての使用
・画像・映像の編集・加工・トリミングは禁止
・提供元の記載>提供:(公財)日本ユニセフ協会

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

101フォロワー

RSS
URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-