NEC、100G QSFP28 ZR4 一心双方向光トランシーバの販売を開始
NECは、100Gb/s伝送用の光トランシーバのラインナップを拡大し、新たに伝送距離を80kmまで延ばした「100G QSFP28 ZR4 BiDi」を本日より販売開始しました。本製品は、従来2本のファイバを用いる二心型100Gb/s伝送用トランシーバを改良し、1本のファイバで上り下り双方向のデータ伝送を実現しています。
近年、AIや動画配信サービスの普及によりデータトラフィックはますます増加する見込みであり、データセンター間を接続する光トランシーバの需要はさらに高まることが予測されています。一方で、データトラフィックの増加に対し、システム全体の低消費電力化、低遅延化、低コスト化が継続的な課題となっています。
本光トランシーバは80kmまでの大容量通信をコヒーレント方式ではない直接検波方式で実現しており、かつ、1本のファイバで双方向通信できることから、データセンター間の直接接続を低消費電力、低遅延、低コストに実現することができます。これにより、光ネットワークシステム全体の低消費電力化、低遅延化、低コスト化に貢献いたします。
新製品の特長は以下の通りです。
1.コスト効率を実現
従来、100Gb/sの伝送には2本のファイバが必要でしたが、今回新たに送受信波長を合分波する小型のフィルタを開発し、上りと下りで異なる波長を用いた波長多重により1本のファイバで双方向伝送を実現しています。使用するファイバ本数を削減することで、ファイバ調達コスト、レンタルコストを削減し、コスト効率の高いネットワーク構築が可能となります。
2.高品質な長距離伝送を実現
送信側に高出力レーザーを、受信側に光半導体アンプを内蔵することで、80km伝送に必要なリンクバジェット(注)30dBを確保しており、高品質な伝送を実現します。また、イーサネットの信号レート(103Gb/s)だけでなく、OTU4の信号レート(111.8Gb/s)にも対応した製品も提供いたします。
3.既存装置との接続を実現
従来の100G QSFP28製品と同じ電気インタフェースであり、標準的な装置で使用できる消費電力5.5W以下の仕様に準拠しているため、既存のQSFP28ポートに容易に導入することができます。また、直接検波方式を用いているためコヒーレント方式と比べて低遅延、低コストを実現します。
製品仕様
NECは、今後も一心双方向技術をはじめとする先進技術を取り入れた光トランシーバを国内外向けに提供して参ります。
(注)光通信ネットワークにおいて、送信機と受信機の間の信号損失と、信号受信に必要な利得のバランスを表す指標
NECの光トランシーバについて
https://jpn.nec.com/products/fod/index.html
本件に関するお問い合わせ先:
NEC 光デバイス統括部
sales@dev.jp.nec.com
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