日経「星新一賞」グランプリに関元聡氏 ジュニア部門は本宮笙太氏

日本経済新聞社

理系的発想力を問う文学賞、日経「星新一賞」(主催:日本経済新聞社)の第10回受賞者が以下の10名に決定しました。第10回は2022年6月1日から9月30日まで応募を受け付け、応募作品は一般部門編、ジュニア部門編で、総数は第9回の2,603より164編多い2,767編でした。今回より学生部門は一般部門に統合しました。AIによる創作と認められた作品は、前回の114から32編となりました。一般部門の関元聡氏は昨年に続き2年連続のグランプリ受賞となりました。
【一般部門グランプリ】
関元聡(せきもと・さとし)氏
「楕円軌道の精霊たち」

〔あらすじ〕温暖化により水没の運命にあったプアプア島は、軌道エレベーターの発着基地として買収され、島民のいない死の島と化していた。亡き妹の人格データを連れてエレベーターの先端部を訪れたカジは、VRで再現された村祭りの最中、創世神話のように島を釣り上げる守り神ティキの姿を見る。仮想の島民たちの祈りとともにエレベーターは牽引システムが暴走し、ケーブルが断裂。先端部は地球の重力を離れ、永遠に太陽を巡る浮沈の島となる。

【ジュニア部門グランプリ】
 本宮笙太(もとみや・しょうた)氏
「電動と手動」

〔あらすじ〕今から100年後の未来、技術の進歩によりなんでも自動になった世の中。美枝(主人公)もそれらを駆使していた。しかし、突然家中が停電し全機構がストップした。なのに全く驚かず彼女が向かったのは・・・。

【一般部門優秀賞(東京エレクトロン賞)】
井本尚登(いもと・なおと)氏 「エターナル・エンプレス」
【一般部門優秀賞(アマダ賞)】
亀山建太郎(かめやま・けんたろう)氏 「五億年越しのパートナーシップ」 
【一般部門優秀賞(旭化成ホームズ賞)】
青庭遠(あおにわ・はるか)氏 「春発つ日」
【一般部門優秀賞(図書カード賞)】
木口まこと(きくち・まこと)氏 「おじいちゃんの樹」 

【ジュニア部門準グランプリ】
中川泰明(なかがわ・やすあき)氏「future candy communication」
【ジュニア部門優秀賞】
小林航介(こばやし・こうすけ)氏「ゆきとどいた人生」
【ジュニア部門優秀賞】
宮下ぴかり(みやした・ぴかり)氏「エピローグ」
【ジュニア部門優秀賞】
山崎真晴(やまさき・まはる)氏「小腹ガム」

【日経「星新一賞」について】
星新一氏が残した創造性あふれる作品は、現実の世界で科学に取り組む人たち、未来を創ろうとしている人たちを刺激してきました。日経「星新一賞」は形式やジャンルにとらわれない理系的な発想力、想像力を問う新しい文学賞として2013年に創設。SF作家・SF評論家による複数の予備審査の後、最終審査を経て、このたび受賞者を決定しました。第10回の最終審査員は野口聡一氏(東京大学特任教授・宇宙飛行士)、合原一幸氏(東京大学特別教授・名誉教授)、池澤春菜氏(声優・文筆家)、美村里江氏(俳優・エッセイスト)、白井弓子氏(漫画家)、滝順一(日本経済新聞社編集委員)の6人で、一般部門グランプリは賞金100万円。受賞作は3月上旬以降、電子版書籍サイト「honto」で配信予定です。(無料。利用登録が必要)

※詳細は日経「星新一賞」公式ウェブサイト https://hoshiaward.nikkei.co.jp/
※第1回~9回受賞作品集も「honto」で無料配信中(利用登録が必要)


 

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未上場
資本金
25億円
設立
1876年12月