ナビタイムジャパン、訪日外国人観光客の「鉄道利用動態分析」を開始

インバウンドの鉄道利用データを可視化、観光地周辺の交通施策検討をサポート

株式会社ナビタイムジャパン

株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)は、2024年9月18日(水)より、訪日外国人観光客の「鉄道利用動態分析」を開始いたします。
これにより、外国人観光客の鉄道利用パターンを詳細に把握でき、需要に応じたサービスや施策検討の一助としてご活用いただけます。分析内容は、分析データとしてご提供が可能な他、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人動態分析サービス『インバウンドプロファイラー』上でもご覧いただけます。

■訪日外国人観光客の「鉄道利用動態分析」の概要
・本分析には、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションサービス(『Japan Travel by NAVITIME』)から同意を得て取得した「インバウンドGPS」データと属性アンケートを用いています。
・「インバウンドGPS」データをもとに、鉄道利用区間から駅や路線を特定し、乗降駅や路線別の利用実績を分析。鉄道駅利用者の前後12時間の滞在・測位情報を集計して、目的地や周遊パターンの分析もできます。
・さらに、国籍別に鉄道利用の傾向を分析することもできます。


今回の対応により、訪日外国人観光客の鉄道利用パターンを把握できるようになるため、鉄道ネットワークの最適化や観光地周辺の交通対策、サービス向上のための施策検討などに、ご活用いただけます。自治体や交通事業者の方から寄せられていた「鉄道の利用が増えていることは分かっているが、利用者の行動が分からない」「乗車駅や降車駅が知りたい」といった課題に対し、解決の一助となればと思います。


今後は、分析対象を『Japan Travel by NAVITIME』のほかにも、ナビタイムジャパンが提供する『NAVITIME』など国内サービスを活用した分析や、他の移動手段の分析もできるよう、技術研鑽を重ねてまいります。


『インバウンドプロファイラー』は、『Japan Travel by NAVITIME』から利用者の同意を得て取得した「インバウンドGPS」データと属性アンケートをもとに、訪日外国人観光客が集中している場所や時間帯、季節別の傾向などを簡単に比較、分析が行えるWeb分析サービスです。


■分析手法

  1. 『Japan Travel by NAVITIME』の「インバウンドGPS」データをナビタイムジャパンの移動推定技術※1を用いて移動手段※2に分類

  2. 鉄道に分類された位置情報から利用した駅、路線を算出し乗降駅を推定

  3. 推定された乗降駅や路線をもとにして経路探索を実施、駅区間ごとに利用者数を集計

※1 移動推定技術:緯度経度の点列情報に対し、路線形状データマッチング、速度計算を行い移動手段を推定する技術
※2 移動手段:徒歩・鉄道・それ以外の乗り物


■分析項目


路線、区間単位の利用実績

路線、区間単位で訪日外国人観光客の利用状況を確認できます。

鉄道利用者の目的地分析

鉄道を利用して移動した最終目的地を確認できます。
訪日外国人観光客の周遊の特徴を把握することができます。

国籍ごとの鉄道利用傾向

国籍別の鉄道利用傾向を確認できます。


■分析事例
『インバウンドプロファイラー』を活用し、訪日外国人観光客の2023年度(2023年4月~2024年3月)の鉄道利用状況を分析いたしました。


  • <分析1:鉄道利用区間集計>

下図は2023年度の全期間の鉄道利用実績を駅区間単位で表示したものです。ゴールデンルートと呼ばれる東京⇔京都・大阪間を結ぶ東海道新幹線での往来が多いことが見て取れます。

2023年度 鉄道利用実績(全国籍)


また、国籍別に見ると、台湾、米国の鉄道利用状況から、国籍による傾向の違いが見られます。
●台湾
・東海道新幹線の利用比率が全国籍のデータよりも少ない
・関西国際空港⇔大阪⇔京都、成田国際空港⇔東京⇔軽井沢間の利用が多く狭域での周遊が多い
●米国
・東海道新幹線、山陽新幹線の利用比率が高い。特に東京⇔京都間が顕著で広域での周遊が多い

2023年度 鉄道利用実績 国籍別(台湾)

2023年度 鉄道利用実績 国籍別(米国)


  • <分析2:駅利用者の鉄道利用区間集計>

下図は、降車駅を指定し、旅行者の乗車区間を地図上に表示したものです。
伏見稲荷大社の最寄り駅である、JR奈良線 稲荷と京阪本線 伏見稲荷で降車した台湾、米国の旅行者に着目すると以下のことがわかります。


●台湾
・稲荷駅と伏見稲荷駅がともに利用されている
・京阪本線を利用した大阪からの旅行者が多い
●米国
・稲荷駅の利用者が多い
・奈良からの旅行者も見られる

伏見稲荷大社最寄駅の利用状況(狭域)

伏見稲荷大社最寄駅の利用状況(広域)


  • <分析3:駅利用者の滞在ヒートマップ表示>

下図は、降車駅を指定し、その前後で旅行者が滞在した場所を地図上に表示したものです。高山駅で降車した旅行者に着目すると以下のことがわかります。
・6時間以上前の時点では、東京、名古屋、金沢、京都、大阪に滞在している
・その後、東海道新幹線、北陸新幹線を経由して高山駅で降車
・降車後は、高山市内観光のほか、白川郷、上高地を周遊する旅行者も見られる

駅利用者の滞在ヒートマップ(※図はGIF形式で動作します)




なお、本サービスは、2024年9月26日(木)・27日(金)に開催される「トラベルソリューション展2024」(会場:東京ビッグサイト)のナビタイムジャパンブースにて、初めて展示いたします。実際のPC画面を見ながら、ご体験いただけます。



■『インバウンドプロファイラー』について
『インバウンドプロファイラー』は、訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ(経路検索・多言語観光案内)『Japan Travel by NAVITIME』から利用者の同意を得て取得した「インバウンドGPS」データと属性アンケートをもとに、訪日外国人観光客が集中している場所や時間帯、季節別の傾向などを簡単に比較、分析が行えるWeb分析サービスです。メッシュでの分析や、国籍だけでなく、訪日経験、季節、時間帯など、様々な属性情報を絡めた分析が可能です。

紹介ページ:https://data.navitime.co.jp/inboundprofiler/


■関連プレスリリース
・(2023年1月12日)訪日外国人動態分析システム「インバウンドプロファイラー」 を全面リニューアル

https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202301/12_5552.html
・(2024年7月4日)訪日外国人動態分析サービス『インバウンドプロファイラー』、「市区町村サマリー」を提供開始

https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202407/04_5756.html


■「インバウンドGPS」データについて
「インバウンドGPS」データとは、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』(https://www.navitime.co.jp/pcstorage/html/japan_travel/english/)にてユーザーの同意を得て取得された、訪日外国人観光客の移動に関するデータです。


  • 移動データ事業について

ナビタイムジャパンの移動データ事業では、道路交通や公共交通、国内観光や訪日外国人について、移動に関する各種ビッグデータを活用した分析を行っています。
紹介ページ:https://data.navitime.co.jp/

・お問い合わせ先 

移動データ事業お問い合わせフォーム

https://data.navitime.co.jp/contact/





「NAVITIME」「インバウンドGPS」は、株式会社ナビタイムジャパンの商標または登録商標です。
その他、記載されている会社名や商品名等は、各社の商標又は登録商標です。

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会社概要

株式会社ナビタイムジャパン

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URL
https://corporate.navitime.co.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区南青山3-8-38
電話番号
-
代表者名
大西啓介
上場
未上場
資本金
-
設立
2000年03月