住宅弱者問題の解決を目指すLIFULL HOME'S「FRIENDLY DOOR」が「ユニバーサルマナー検定(不動産)」をミライロと共同開発
2024年4月の改正障害者差別解消法施行に向け、不動産業界のDE&I推進へ
本取り組みを通して、不動産業界全体のユニバーサルマナー向上をはかり、住まい探しにおけるコミュニケーションバリアの解消、多様なユーザーの住み替え満足度の向上に貢献してまいります。
「ユニバーサルマナー検定(不動産)」開発の背景および目的
LIFULL HOME'Sでは高齢の方、外国籍の方、LGBTQの方、生活保護を利用されている方などの住まい探しに困難を抱える「住宅弱者」と呼ばれる方々に対して、親身になって住まい探しの相談に応じる不動産会社を検索できるサービス「FRIENDLY DOOR」を2019年から提供しています。2022年にLIFULL HOME'Sが行った住宅弱者の「住まい探し」の実態調査(※)では、賃貸契約の際、6割の住宅弱者の方が「自身のバックグラウンドを理由に不便を感じたり、困ったりした経験がある」と回答。また、約7割の方が「賃貸住宅探しをする際に、自分の社会的立場に理解のある不動産会社との出会いが重要だと思う」と回答し、社会全体で多様性を尊重する気運が高まる昨今、不動産実務の現場でも、一人ひとりのユーザーに寄り添った接客対応が求められています。しかし、「障害者の方が入居することに抵抗のあるオーナーや不動産会社は少なくない」「“聞こえない”を理由に入居を断られてしまった」といったユーザーの声が聞かれます。
また、2024年4月には改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者による「合理的配慮の提供」が義務化されますが、法改正の認知度は低く、不動産会社から「障害者への合理的配慮をどのように提供すべきか、体制整備が整っていない」などの不安の声がLIFULL HOME'Sにも寄せられています。
このような背景から、住宅弱者問題の解決を目指す「FRIENDLY DOOR」を提供しているLIFULL HOME'Sはミライロと共同し、当事者のニーズを適切に理解した上で、住まい探しにおける困りごとや、求められているサポートを学ぶことができる検定の開発に至りました。不動産事業者を対象とすることで受講者に「より自分事」として捉えてもらい、不動産業界全体の理解と対応力を向上させ、誰もが安心して家探しができる社会を目指していきます。 ※【2022年度「住まい探し」の実態調査 調査概要】https://lifull.com/news/23978/
「ユニバーサルマナー検定(不動産)」の概要
「ユニバーサルマナー検定(不動産)」は、障害者や高齢者など住まい探しにおいて何らかの障壁のある方に対する適切なサポート、必要な配慮などを体系的に学ぶことができる検定です。通常の「ユニバーサルマナー検定」の内容に加え、「不動産」は物件への問合せ時、店舗での商談時、内見時、契約時など各場面で気を付ける点を、より不動産実務に即した内容の構成です。検定受講者には、ユニバーサルマナー検定(不動産)のロゴマークが入った認定証が配布されます。
・対象者:住宅不動産会社において不動産実務に関わる方
・申込開始日:2023年10月31日より
受講希望の方は、問合せフォーム内の「お問い合わせ種別:ユニバーサルマナー検定(不動産)」を選択ください
・受講方法:対面受講・オンライン受講
※対面、オンラインともに受講時間は約2時間半
※eラーニングも今後追加予定
・問合せフォーム:https://www.mirairo.co.jp/contact
「ユニバーサルマナー検定」とは
多様な方々と向き合う上で必要な「マインド」と「アクション」を体系的に学び、身につけることができる検定で、カリキュラムは障害のある当事者が監修。障害を価値に変える「バリアバリュー」を掲げるミライロが2013年から提供開始し、企業、自治体、教育機関など、多くの団体で新人社員研修やダイバーシティ推進研修などで採用され、2023年10月時点全国で延べ16万人が受講しています。
株式会社ミライロ 代表取締役社長 垣内俊哉氏 のコメント
大学への進学を機に、私は長らくひとり暮らしをしています。空室であることを確認し、内見を終えていた先でも、車いすユーザーであることを伝えると入居を断られるなど、社会に存在する見えない壁を実感してきました。多くの場合、日常的に障害者と接する機会が少ないので、どんな対応をするべきか慣れていないだけかもしれません。仲介事業者ではなく、家主が断るケースもあることでしょう。しかしながら、改正障害者差別解消法の施行を来年4月に控え、ますます障害者の社会参加、自立が促進されている中で、障害者の生活様式を理解して、家探しをする業界としての取り組みが求められています。今回のオリジナルプログラムを通じて、ユニバーサルマナーが業界のスタンダードとなり、障害者にとっての住まいの選択肢が広がり、多くの人の豊かな暮らしにつながることを願います。
株式会社LIFULL LIFULL HOME'S「FRIENDLY DOOR」事業責任者 龔 軼群(キョウ イグン)のコメント
住まいは人権であり、住まいの選択肢は誰もが平等に選び取れるものであるべきだと私は考えます。しかし、現状の住まい探しでは、それを阻む壁が存在しています。「FRIENDLY DOOR」の事業を通じて、障害をはじめ様々なバックグラウンドがある方のお困りごと、そして不動産会社のスタッフが感じる接客への不安の両方を目の当たりにしてきました。
2024年4月に改正される障害者差別解消法の施行により、障害者への“合理的配慮“が義務化されます。障害の有無だけでなく、ジェンダーや年齢、国籍の違いなど誰一人として同じ人などいない社会だからこそ、自分と異なる相手と共生していくために、私たちはどんな心持ちや姿勢で向き合っていくことが大切なのか、人と共に生きる原点に立ち返って考えていくタイミングが既に来ているのではないかと思います。本取り組みを通じて、人々の生活の基盤となる住まいから、真のDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の実現を目指していきたいと思っています。
LIFULL HOME'S「FRIENDLY DOOR」について(URL:https://actionforall.homes.co.jp/friendlydoor)
高齢者、外国籍、LGBTQ、生活保護利用者、シングルマザー・ファザー、被災者、障害者、家族に頼れない若者、フリーランスなど、さまざまなバックグラウンドで住まい探しに困難を抱える方々に対し、親身になって住まい探しの相談に応じる不動産会社を検索できるサービスです。全国5,000以上の賛同店舗を掲載しています。(2023年10月時点)
・FRIENDLY DOORにおける「障害者」の表記について
当事者の方からのヒアリングを行う中で、「自身が持つ障害により社会参加の制限等を受けているので、『障がい者』とにごすのでなく『障害者』と表記してほしい」という要望をいただきました。当事者の方々の思いに寄り添うとともに、当事者の方の社会参加を阻む様々な障害に真摯に向き合い、解決していくことを目指して、「FRIENDLY DOOR」サイトの検索カテゴリー、および接客チェックリストでは「障害者」という表記を使用しています。
LIFULL HOME'S について(URL:https://www.homes.co.jp/)
LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。
日本最大級の不動産・住宅情報サービス【LIFULL HOME'S(ライフル ホームズ)】
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株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
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