第9回癌・炎症と抗酸化研究会（CIA研究会）においてアデランスがモーニングセミナーを共催

～アデランス産学連携～

　毛髪・美容・健康のウェルネス産業の株式会社アデランス（本社：東京都新宿区、代表取締役社長 津村 佳宏）は、2018年11月23日（金）～11月24日（土）、ホルトホール大分（大分県大分市）において開催された第9回癌・炎症と抗酸化研究会（CIA研究会）で、アデランスがスポンサーシップをとるモーニングセミナーを共催しました。

左より、猪股 雅史先生、波多野 豊先生、 佐川 倫子先生

　会期中の11月24日（土）にアデランス共催のセミナーが実施され、アデランスとの共同研究を進める大分大学医学部　消化器・小児外科学講座の佐川 倫子先生と大分大学皮膚科学講座　教授の波多野 豊先生が講演し、同じく共同研究を進める大分大学医学部　消化器・小児外科学講座　教授の猪股 雅史先生が座長を務めました。

　癌・炎症と抗酸化研究会（CIA研究会）は大分大学が中心となり、内視鏡治療の世界的な権威である大分大学　北野 正剛学長が代表を務め、この分野ではトップクラスの研究実績を有する大学や病院・企業が参加する医学研究会です。
　癌や炎症にかかわるさまざまなテーマについて生体の根源的な現象である「抗酸化」の観点から、病態解明および新たな治療法開発を目指して研究を推進しています。
　第9回となる今回は大分県大分市で開催され、アデランスが本学会に共催するのは4回目となります。

　アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携にて毛髪関連の研究に積極的に取り組んでおります。
　その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。

■アデランスモーニングセミナー　講演概要

佐川 倫子先生による講演

波多野 豊先生による講演

 

座長
大分大学医学部　消化器･小児外科学講座　教授
　猪股 雅史　先生

演題１
　「抗癌剤脱毛の現状と予防薬の臨床応用に向けて」

演者
　大分大学医学部　消化器・小児外科学講座
　佐川 倫子　先生

講演内容
　乳癌治療において化学療法は初期治療および再発後治療における大きな柱となっているが、その標準補助化学療法はほぼ100％の脱毛を引き起こす。抗癌剤脱毛は、患者にとって心理的ダメージが大きく、化学療法を拒否する原因の一つになったり、社会的活動低下につながっている。しかし、抗癌剤脱毛は抗癌剤治療の終了とともに多くは回復すること、生命や日常生活動作に直結する有害事象ではないことからほとんど対策が取られてこなかった。しかし、現状は、抗癌剤終了後も持続する脱毛や薄毛に悩む患者がいたり、がん罹患率の上昇とがん治療の進歩により、がんサバイバーが増加し、がんサバイバーの早期社会復帰が望まれたりと、抗癌剤脱毛に対する対策は必要である。
　抗癌剤脱毛のメカニズムには炎症や酸化ストレスによるアポトーシスの関与が報告されており、我々はαリポ酸誘導体の抗炎症作用、抗酸化作用に注目し、抗癌剤誘発脱毛に対する予防薬の開発を目的としてαリポ酸誘導体の効果について様々な研究を行ってきた。その中でも今回は、評価方法や結果を含めて多施設共同臨床試験に関して報告したい。

演題2
　「円形脱毛症の治療について」

演者
　大分大学医学部　皮膚科学講座
　波多野 豊　先生

講演内容
　円形脱毛症は、自己免疫性機序に基づく脱毛症と考えられており、その病態解明は進みつつあるが、重症例に対する有効で安全な治療法は確立していない。現状では、ステロイドの全身投与、ステロイドの外用や局所注射、局所免疫療法、光線治療などを、病期や重症度、年齢などにより使い分けて治療を行っている。
　本セミナーでは、まず、円形脱毛症の病態と治療について概説し、次いで症例呈示を行いながら当科における円形脱毛症治療の現状を紹介する。

■学会概要
学会名称　：第9回癌・炎症と抗酸化研究会（CIA研究会）
当番世話人：大分大学医学部　皮膚科学講座　教授
　　　　　　波多野 豊　先生
会　　期　：2018年11月23日（金）～11月24日（土）
会　　場　：ホルトホール大分（大分県大分市）
 ※アデランス共催のモーニングセミナーは、11月24日（土）に開催しました。