子どもの頃虐待された親が年老いて頼ってきたら介護する?Surfvoteで調査実施。28.6%が「一切援助を拒否すべき」と回答する一方、60%以上は「何らかの援助などを検討すべき」と回答した。
30年以上老親介護を取材している太田差恵子氏がSurfvoteで問題提起。子どもの頃に虐待された親を介護すべきかどうか?親の立場と子の立場からさまざまな意見が寄せられた。
子どもの頃虐待された親が年老いて頼ってきたら介護する?
親子といっても、その数だけ関係性があります。兄弟のように、友だちのように、仲良く暮らしてきた親子もいれば、親が子どもに虐待をしてきた親子もいるでしょう。虐待されたり、存在を否定されたり、愛された実感がなかったり、苦しみはさまざまです。
しかし、親も老いたり困窮したりすることも考えられます。そんな時、子どもとして親の面倒を見る必要はあるのでしょうか。この度、Surfvoteを通じて広く意見を募集しました。
投票結果とコメントの紹介(一部抜粋・原文ママ)
親なのだから、同居して介護を行うべきだ 14.3%
介護することによって、親の弱っている姿を見て苦しみから開放されたり許し合えたらいいですね。
同居はしなくても、経済的な支援を行い、介護保険の申請を行うべきだ 23.2%
同居も経済的支援も行わなくても、生活保護と介護保険の申請を行うべきだ 25%
音信不通ならともかく、何かあれば行政も含めて、子供に連絡し対処を求めてくるのは必至。つながりがある以上、最低限のケアはしないといけないと思う。
「あなたとは関わるつもりはない」と一切の支援を拒絶するのも致し方ない 28.6%
経験がないからわからないが、その人はずっと心に傷を負って生きてきたかもしれないし一緒に住むことで辛い過去を思い出すことになるかもしれない。
その他 5.4%
「一切の支援を拒絶」を迷いなく選ぶことができないのは、(母体を危険にさらしてでも)産んでくれたからこそ今の自分が世界に存在するという事実があるから。自分が存在しなかったら「無」なので。
わからない 3.6%
自分は虐待された経験がないのでわからない。
このイシューを執筆した 太田 差惠子氏
京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第3版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第2版』(以上翔泳社)『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(共著,KADOKAWA)など。
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