ヤマキ・立命館大学・武庫川女子大学本田研究室・早稲田大学野中研究室が第3回 「かつお節ワークショップ」を開催!
かつお節・だしを活用した新たな商品設計のアイディアを創出
ヤマキ株式会社(本社:愛媛県伊予市 代表取締役社長:城戸善浩 以下ヤマキ)は、立命館大学・武庫川女子大学本田研究室・早稲田大学野中研究室と共同で、2024年11月24日(日)にワークショップを開催しました。このワークショップは、イノベーション創出人材の育成を目的とした立命館大学の「EDGE+Rプログラム」の一環として実施したものです。
当日は、32名の学生が立命館大学 大阪いばらきキャンパスの会場に集まり、調理科学やシステムデザインの観点でかつお節やだしを活用したアイディアの創出、商品設計などを行いました。
■実施背景
ヤマキと立命館大学は、2022年より「EDGE+Rプログラム」の一環としてワークショップを実施しており、今年で3回目の開催を迎えました。
かつお節は日本で古くから親しまれていますが、その栄養価や活用方法など、まだまだ知られていない価値や魅力を秘めています。ヤマキは、「鰹節屋・だし屋」としてかつお節の魅力を生活者に届けるとともに、これまでにない視点でかつお節の新たな価値を創造・発信すること、次世代に継承していくことを目指しています。
その一環として、イノベーション創出を担い得る次世代のアントレプレナーシップ養成を目的とした立命館大学の実践型プログラム「EDGE+Rプログラム」において、ヤマキ・立命館大学・武庫川女子大学本田研究室・早稲田大学野中研究室が共同で「かつお節ワークショップ」を実施しています。
これまでのワークショップでは、“SDGs”をテーマにかつお節を活用したサービスや商品など新たなアイディアを考案。今年は、“商品開発”をテーマにかつお節・だしを活用した「商品開発のためのシステムデザイン×調理科学」について学ぶ場としました。
■ワークショップ概要
今回のワークショップは、「【商品開発のためのシステムデザイン×調理科学】~かつお節・だしで未来の生活を楽しく豊かにするアイディアと商品設計」と題し、「食の商品開発・商品設計とは」、「システムデザイン基礎講義」、「かつお節・だしの基礎知識・食を取り巻く環境について」の3つの講義を行いました。講義は、ヤマキ社員のほか、調理学を専門とする武庫川女子大学 本田智巳講師、生産システム工学・サービス工学を専門とする早稲田大学 野中朋美教授に登壇いただきました。
その後、かつお節・だしを活用した商品、およびその商品を用いたレシピ設計のディスカッションをし、発表を行いました。
日時 : 2024年11月24日(日)
場所 : 立命館大学 大阪いばらきキャンパス(大阪府茨木市)
参加者数 : 32名
登壇者 : 武庫川女子大学 食物栄養科学部食創造科学科講師 本田智巳
早稲田大学 創造理工学部経営システム工学科教授 兼 立命館大学 客員教授 野中朋美
ヤマキ社員 4名
内容 :
講義Part.1 食の商品開発・商品設計とは(本田講師)
学生のアイディアをより実現性の高いものへ繋げるべく、食品開発の流れや、食事設計に求められる
「栄養性」、「嗜好性」、「食文化」、「経済性」、「環境問題」の5つの観点について解説。
講義Part.2 システムデザインの基礎(野中教授)
商品やサービスにおける高い付加価値の実現を目指して、システムデザイン手法に基づいてかつお節やだしが持つ機能・要素を整理・設計するための方法や、アーキテクティングのプロセスをレクチャー。
講義Part.3 かつお節・だしの基礎知識、食を取り巻く環境について(ヤマキ)
かつお節の製造工程や種類の違い、かつお節・だしが持つ機能に加え、ヤマキが掲げる3つのCSV「体の健康」「地球の健康」「心の健康」を説明。また、製品コンセプトを決定する際に重要とされる社会ニーズに焦点を当て、実際の事例を交えながらヤマキの商品開発フローを紹介しました。
グループワークと発表(ファシリテーター:野中教授、本田講師)」
発表テーマ「かつお節で実現する見たことも聞いたこともない商品・レシピ開発」
7つのグループに分かれ、講義で得た知識・体験をもとに、システムデザインのプロセスに沿って、アイディアを創出。かつお節・だしの価値を多角的な視点で捉え、商品やレシピ設計についてグループワークを行いました。
最後に、グループごとにアイディア発表会を実施。各グループから、これまでにないかつお節の楽しみ方の提案、健康志向の生活者をターゲットにした意外な提案、環境配慮を意識した提案など、学生ならではの自由な新しい視点で、かつお節の可能性を再発見するアイディアが数多く生まれました。
■ワークショップの様子
■講師コメント
武庫川女子大学 食物栄養科学部食創造科学科 本田智巳講師
3回目となる今回は、「商品開発」に取り組んでいただきました。システムデザインの手法を用い、食の商品設計に求められる栄養性、嗜好性、食文化、経済性、持続可能性の観点を持ちながら、参加者のみなさんが多視点で捉えたかつお節・だしが持つさまざまな価値を活かした「未来の生活を楽しく豊かにするアイディア・商品」を考案されており、私自身も学びの多いワークショップとなりました。本ワークショップを通して、参加者の方が改めて日々の食事について考え、またかつお節・だしを食事に取り入れる機会が増えることにつながればと思います。
早稲田大学 創造理工学部経営システム工学科 野中朋美教授
今回のワークショップでは、システムデザインと調理科学の視点から、かつお節やだしの価値を多面的に捉え、新たな商品やレシピの設計に挑む貴重な機会となりました。特に、ヤマキ社の社員の皆さまから、技術の強みや商品開発のこだわり、生産技術、環境や社会への取り組みについて直接学べたこと、また試食を通じて伝統食であるかつお節のおいしさを改めて体感できたことは、学生たちにとって大きな学びとなりました。かつお節やだしという、古くから親しまれながらも進化を続ける食品を、現代の社会課題や多様な価値観・文化と結びつけて新しい形で提案する試みは、非常に意義深いものです。このワークショップを通じて、学生たちはシステムデザインの基礎を学び、持続可能な価値創造への具体的なアプローチを体験しました。今後も、こうした経験が次世代の人材育成と社会全体の発展に寄与することを期待しています。
■立命館大学「EDGE+Rプログラム」について
立命館大学「EDGE+R」は、イノベーション創出を担い得る次世代の育成を目的とした正課外の実践型プログラムです。多様な受講生メンバーから作るチームで行うPBL(Project-Based-Learning)を主軸とし、チームメンバーと協働して新たな価値創造(イノベーション創出)の面白さを体感する中で、課題を創造・実行・達成する為に必要なマインドとスキルを実践的に身につけることを目指し、様々なプログラムを用意しています。全学部/研究科の学生、若手研究者、社会人、附属校の小・中・高校生や他大学生など幅広く多様な受講生を集め、チームを作り、本学研究室の技術シーズ、連携企業ニーズ、社会的ニーズなどをもとに、課題抽出・課題形成・課題解決のサイクルを回すPBL型プログラムです。多くのプログラムが「多様性」と「チーム」をキーワードに、自主自律のチーム活動を通して、新たな価値創造の「意義」と「プロセス」を体験する正課外の実践型学習です。
立命館大学「EDGE+Rプログラム」 HP
https://www.ritsumei.ac.jp/ru_gr/edge/
立命館大学「EDGE+Rプログラム」 紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=uUruRgXM3mw
■かつお節の魅力を広める「ヤマキ かつお節プラス®」
生活者の皆さまにかつお節の価値や魅力を広める活動、「ヤマキ かつお節プラス®」を実施しています。
かつお節を“プラス”することで、生活がちょっと“プラス”になる情報をお届けしています。
「ヤマキ かつお節プラス®」WEBサイト:https://www.yamaki.co.jp/katsuobushi-plus/
ヤマキは、「鰹節屋・だし屋、ヤマキ。」として鰹節とだしを通じて、「おいしさ」と「健康」、そして「食文化の継承・食資源の持続性確保」に貢献してまいります。
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