~障がい者が丹精込めて育てた胡蝶蘭を通じてお祝いの気持ちと福祉支援を結びつける~ 美しい胡蝶蘭の取引につづきスタッフの雇用もスタート


花と緑に関する事業を展開する第一園芸株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山村勝治、三井不動産全額出資)とNPO法人AlonAlon(千葉県いすみ市、理事長:那部智史)は、1月からスタートさせた胡蝶蘭の取引につづき、4月より新たにスタッフも雇用し「農福連携」の取り組みを開始いたしました。
■AlonAlonオーキッドガーデン(NPO法人AlonAlon)とは?
農福連携(農業と障がい者福祉の連携)の新しいビジネスモデルで、千葉県富津市にて知的・精神障がいの方たちに、生きがい・働きがいのある安定した仕事を創ることを目指す就労継続支援B型事業所※(以下、就B)NPOです。
開園当初は「障がい者の作った胡蝶蘭鉢は取り扱いが難しい」という理由で生花店から取引を断られるケースが多く、AlonAlonが生産者であることを伏せて卸すこともありました。
しかし、障がい者と共に胡蝶蘭鉢作りを続ける中で、彼らの特性が生産において大きな強みになることが明らかになりました。
例えば、自閉症特有のこだわりの強さは、プロフェッショナルの方々の作る商品と比べても勝るとも劣らない高品質な胡蝶蘭鉢を生み出す要素となり、知的障がい者の持つ作業の継続力は、生産性を向上させる重要な力となっています。
また、SDGsの理念が広がる中で、障がい者の作った花を受け入れる社会的な環境も整備されつつあります。
■胡蝶蘭のパイオニア第一園芸、品質の高い胡蝶蘭づくりを評価しAlonAlonのパートナーに
第一園芸は1898年(明治31年)三井家別邸内に設立された三井農園を起源とし、西洋式花きの育種・栽培・販売に時代に先駆けていち早く取り組んだ日本の園芸文化のパイオニアです。
現在、お祝い花のスタンダードになっている胡蝶蘭ですが、50年ほど前まではカトレアなどが高級ギフト花の定番で、胡蝶蘭の人気はありませんでした。その頃の胡蝶蘭は花も小さかったうえ、花のついた茎が伸びる方向も花の向きもバラバラで、フォーマルなギフトにふさわしい姿ではなかったのです。
今ではおなじみの花の向きが正面を向いて揃った胡蝶蘭のスタイルは、第一園芸が1978年頃に開発したものです。花を針金に沿わせ前方に垂らし花の向きを合わせ、数鉢を寄せ植えに仕立て、ギフトにふさわしい華やかな形としました。
そんな第一園芸にとって特別な商品である胡蝶蘭だからこそ、当社が扱うのは高い品質条件をクリアしたもののみとなります。
AlonAlonの胡蝶蘭はこの品質条件を満たす事が確認できたことで、1月に取引を開始しました。新年度4月の人事異動等に伴う胡蝶蘭の最大の需要期にも多くの取引を行いました。
そして新たに4月1日からAlonAlonオーキッドガーデン(就B)の利用者も雇用しました。
※通常の事業所に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が困難である障がい者の、就労や生産活動の機会、その他の支援を提供する日中活動の場として設置される事業
■花屋である第一園芸だからこそできる農福連携への協力


AlonAlonと協力し、当社が新たに雇用した社員も生産に関わることで、第一園芸の贈答用の花鉢の中で売上のトップを長年保ち続けている胡蝶蘭の一部を、生産・仕入れから販売まで一貫して行うことができるようになりました。
また胡蝶蘭の取引・スタッフの雇用だけではなく、人材の交流も視野に入れています。
農園で働く第一園芸スタッフの同期の新入社員や胡蝶蘭の関係部署の担当者が、AlonAlonオーキッドガーデンに出向き見学や現地確認を行ったり、AlonAlonで働く第一園芸スタッフが当社のイベントに参加したりと、双方向で交流することを目指します。
AlonAlonのみなさんに、第一園芸の仲間であると実感いただくことや、胡蝶蘭作りに真摯に向き合うAlonAlonスタッフの姿が第一園芸社員へのポジティブな刺激となることを期待しています。
■第一園芸の象徴でもある胡蝶蘭で農福連携を

胡蝶蘭がまだ地味な存在だった時代にこの花の可能性に気づき、今皆さんがご覧になっている華やかなスタイルに仕立て、今や胡蝶蘭が日本中でフォーマルなギフトの代表格となっていることに、社員は誇りを持っています。胡蝶蘭は第一園芸にとって当社を代表する特別な看板商品となっています。
この度、障がい者の方の継続力や集中力といった特性が高い品質の胡蝶蘭鉢作りに生かされるというお話を伺い、「花屋だからこそできる農福連携の可能性」に気付き、かねてより活動を続けてこられたAlonAlonさんと当社の目指すべき形が重なり合った結果、このような取り組みを始めることになりました。
今後も様々な可能性を秘めた農福連携に関わる部分を広げていきたいと思います。
■NPO法人AlonAlon 概要

NPO法人AlonAlon(理事長 那部智史)は農福連携の新しいビジネスモデルで、知的・精神障がいの方たちに、生きがい・働きがいのある安定した仕事を創ることを目指しています。お世話するのでなく、障がいのある人々がスキルを身につけて成長し、やりがいを感じて仕事ができ、最終的には親亡きあとも自立できる力をつけてもらうことを目標としています。
NPO法人AlonAlon問い合わせ先:0470-62-6215(池田)
今回の取り組みについてのAlonAlonからのプレスリリースはこちらからご覧いただけます。
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000151464.html
■第一園芸株式会社 概要
第一園芸は、花と緑のプロフェッショナルとして創業127年を迎える、三井不動産グループの企業です。店舗やオンラインショップでの個人/法人向け商品の販売、婚礼装花、オフィスビルや商業施設などの都市緑化や公園・庭園などの造園・管理を手がける緑化事業、季節の空間装飾事業など、幅広い事業を展開しています。今後も第一園芸は花と緑に囲まれ豊かで潤いのある、そして持続可能な社会の実現を目指して挑戦しつづけます。
所在地:東京都品川区勝島1丁目5番21号 三井物産グローバルロジスティクス勝島20号館
代表者:代表取締役社長 山村勝治
創業:1898年(設立1951年)
資本金:4億8千万円
株主:三井不動産株式会社(100%)
URL:https://www.daiichi-engei.jp/
■三井不動産グループの SDGs への貢献について
三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。 また、2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取り組み、サステナビリティに貢献していきます。
【参考】
・「グループ長期経営方針策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/
・「グループマテリアリティ」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/approach/materiality/
※本リリースはSDGs(持続可能な開発目標)の目標8「働きがいも経済成長も」目標12「つくる責任つかう責任」の達成に貢献しています。

《本件に関する報道関係からのお問い合わせ》
第一園芸株式会社 ブランド推進部 谷中
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