Akamai、セキュリティとクラウドにおけるトレンドを予測

サイバーセキュリティとクラウドコンピューティングを提供することでオンラインビジネスの力となり、守る、Akamai Technologies, Inc.(NASDAQ:AKAM)は、セキュリティとクラウドにおけるトレンド予測を発表しました。

セキュリティ

・AI時代に不可欠なセキュリティ保護の必要性

2025年、企業が人工知能をどのように取り入れるかにおいて、大きな転換点を迎えるだろう。多くの企業がAIへの投資を大幅に増やす準備を進めており、爆発的なイノベーションの舞台が整いつつある。2028年までに、AI技術に対して1100億ドル以上が投資されると予想される。

AIセキュリティに軸足をおくことの重要さは無視できないものとなるだろう。組織は二つのキー領域に注力することを求められるだろう。つまりは、AIシステムを脆弱性から保護することと、ますます巧妙になるAI主導の攻撃から防御することだ。サイバー犯罪者はすでにAIを悪用して、手口はより効果的で防御策を回避するように進化しており、企業はこうした進化する脅威に対抗するためにセキュリティの枠組みを強化しなければならない。

・選挙におけるサイバー脅威は現実の問題に

2024年は、世界的に記録的な選挙の年だった。米国、英国、EU、台湾、南アフリカ、インドなど、60カ国で約40億人が投票したとされている。生成AIは、有権者を欺き選挙に影響を与えることを意図した高度な攻撃によって、これらの選挙にその爪痕を残した。

2025年は、ディープフェイク、標的型詐欺、ソーシャル・エンジニアリングなど、こうしたツールや技術が、一般のサイバー犯罪者が容易に利用できるようになる年になるだろう。また、特に日本を含むアジアでは、ウェブサイトやオンラインサービスのアプリケーションレイヤーを狙うレイヤー7 DDoS攻撃が過去1年間で5倍に増加している。さまざまな手法による妨害行為で、有権者の投票率や選挙プロセスに対する国民の認識に直接的な影響を与える可能性がある。市民と組織は、メール、テキスト、電話、ビデオ通話など、あらゆる形態のやり取りにおいて、偽物と詐欺に警戒する必要がある。

・LLMのセキュリティ・リスクが具体化

大規模言語モデル(LLM)をめぐる加熱気味の期待は、セキュリティの脆弱性が表面化するにつれて、厳しい現実のチェックに直面するだろう。悪用可能な欠陥のいくつかはすでに公開されているが、これらの問題の頻度と深刻度はともに上昇することが予想される。LLMは攻撃者にとって重要なアタックサーフェスであり、これらの脆弱性の性質とロケーションはますます明らかになるだろう。リスクが明らかになるにつれて、企業はLLMの有望性と潜在的なセキュリティの落とし穴を比較検討する必要があり、AI戦略においてより慎重なアプローチをとるようになるだろう。

・アジャイルなセキュリティ・システムの構築には、セキュリティの基礎固めが必要

2025年以降、AIセキュリティの2つの側面、すなわちAIシステムの保護とAI主導の攻撃に対する防御にますます焦点が当てられるようになるだろう。結局のところ、サイバー犯罪者もまた、AIを活用して攻撃をさらに回避的に、効率的に、効果的にする方法を模索している。AIは攻撃者の参入障壁を下げ、脆弱性を特定し悪用する能力を加速させるだろう。

AIに注力することは重要だが、セキュリティの基本を忘れてはならない。攻撃者は依然としてAPIエンドポイントを狙ってくるし、フィッシング攻撃も仕掛けてくる。私たち防御側は、パッチをタイムリーにあてて、セーフガードを常にオンにして、悪意のある活動を特定し、軽減するためのトレーニングを継続的に行う必要がある。AIがあろうとなかろうと、こうした脅威はなくならないからだ。

クラウド

分散コンピューティングは、より高い効率性、柔軟性、応答性を実現

2025年までに、分散コンピューティングは、過剰なクラウドインフラに対するソリューションとして台頭するだろう。AI、空間コンピューティング、スマート都市インフラなどのテクノロジーがより多くのリソースを要求するようになるにつれ、組織は柔軟性に欠ける集中型モデルから、動的な分散型アーキテクチャへと移行するだろう。この変革により、企業や組織のプラットフォーム・エンジニアリング・チームは、ユーザーのロケーション、リソース・コスト、コンプライアンス・ニーズ、持続可能性の目標に合わせてプロセスを戦略的に調整し、これまでにない効率性と適応性を発揮できるようになるだろう。多様な市場であるAPJ地域では、この柔軟性がイノベーションと競争力にとって不可欠となり、企業はカーボンフットプリントを最小限に抑えながら、地域の需要に合わせたソリューションを提供できるようになる。

・AIワークロードを最適化することが、コスト削減とパフォーマンス向上の鍵を握る

APJ地域の企業がAIワークロードのコスト高騰に直面する中、2025年は重要な転換点となる。リーダーたちは、AIが実用的な洞察を生成する際に利用される推論(inference)フェーズの最適化を優先し、業務を合理化し、スピードと精度を高めるだろう。最適化に注力することで、計算コストが削減されるだけでなく、パフォーマンスも向上し、企業はリソースを成長とイノベーションに振り向けることができるようになる。その結果、よりスマートなAIが収益性の向上とAI能力の継続的な進歩につながるという強力なサイクルが生まれる。

・AIエージェントがウェブとの関わり方を根本から変える

2022年後半に初めて登場したChatGPTはテクノロジーの展望を劇的に変え、ワールド・ワイド・ウェブ (www) を再考する方向へと私たちを導いた。次の10年を見据えると、AIエージェントが積極的な役割を果たし、予約、購入、支払いなどのタスクをアシストすることで、私たちがスクリーンから離れることができるようになる未来が予想される。

2025年までに、私たちはこの変革の初期段階を目撃し始めるだろう。私たちが慣れ親しんできたチャットボットは、単にメニューを案内するだけでなく、簡単なタスクを実行できる基本的なAIエージェントに発展するだろう。例えば、医療機関への予約プロセスをナビゲートするだけでなく、これらのエージェントが直接対応し、ユーザーの余分な努力なしに空いている時間帯を提供する可能性がある。この動きは、利便性を再定義するだけでなく、私たちが本当に重要なことに集中できるようにし、AIによる便利な生活の新時代の到来を告げる。

・企業の間で高まる小規模言語モデルの人気

小規模言語モデル(SLM)は、2025年までに企業の間で大きな支持を得ると見られている。ハイエンドGPUへの依存を減らしながら、個々のニーズに合わせた洞察を提供できるSLMは、大規模な言語モデルを効率的に活用して自社の製品やサービスを強化したいと考えている企業にとっても魅力的な選択肢だ。

さらに、データ・プライバシーへの関心が高まるにつれ、企業はオンプレミスに適したSLMを採用するようになり、機密情報の保護が容易になると見られる。SLMのモジュール設計と拡張性により、企業はさらに、特定の要件に合わせてこれらのモデルをカスタマイズできるようになり、変化するビジネス・ニーズにシームレスに対応できるようになるだろう。その結果、SLMは企業がAIを活用する方法を変革し、SLMをより利用しやすくするだけでなく、データ管理とプライバシーという現代的課題により合致したものになろうとしている。

Akamaiについて:

Akamai はオンラインライフの力となり、守っています。世界中の先進企業が Akamai を選び、安全なデジタル体験を構築して提供することで、毎日、世界中の人々の生活、仕事、娯楽をサポートしています。超分散型のエッジおよびクラウドプラットフォームである Akamai Connected Cloud は、アプリと体験をユーザーに近づけ、脅威を遠ざけます。Akamai のクラウドコンピューティング、セキュリティ、コンテンツデリバリーの各ソリューションの詳細については、akamai.comおよびakamai.com/blogをご覧いただくか、X (旧 Twitter) と LinkedInでAkamai Technologiesをフォローしてください。

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会社概要

URL
https://www.akamai.com/ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区八重洲2-2-1  東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー
電話番号
03-6897-9450
代表者名
日隈 寛和
上場
未上場
資本金
2億1920万円
設立
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