テュフズードからのお知らせ: ISO 10218-1:2025、 ISO 10218-2:2025がリリースされました
産業用ロボットの安全要件に関する国際規格の更新
テュフズード(本社:ドイツ・ミュンヘン)は、産業用ロボット(以下「ロボット」と表記)の安全要件に関連する国際規格「ISO 10218シリーズ」が2025年2月に更新発行されたことをお知らせします。国際規格の発行を受け、現在欧州標準化委員会(European Committee for Standardization, CEN)は、機械指令(Machinery Directive)および将来的には機械規則(Machinery Regulation)の整合規格として発布されることが見込まれているEN規格の作成作業を進めています。
生産効率化、労働力不足、人件費の上昇等の種々の事情及び経済発展により、企業規模に関わらず様々な産業現場に数多くのロボットが導入されています。自動化および技術がかつてないほどのペースで進歩する中、ISO 10218シリーズはこれらの進歩を反映し、産業環境におけるロボットによってもたらされる様々なリスクを認識して、14年ぶりに更新されました。今回更新発行された規格内容と変更点は以下の通りです。
ISO 10218-1:2025
規格内容 ロボットを部分的に完成した機械として扱い、ロボットの安全性に関する要件を規定
今回の主な変更点
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設計に関する追加要件
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モード切替に関する要件
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機能安全に関する要件の明確化
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機能安全要件に関するロボットの分類(Class I, Class II)
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Class Iロボットのマニピュレータあたりの最大到達力(FMPM)を決定するための試験方法
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ロボットの安全性に適用される範囲でのサイバーセキュリティ要件の追加
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協働アプリケーションでの使用を目的としたロボットの安全要件の追加(ISO/TS15066の内容)
ISO 10218-2:2025
規格内容 機械に組み込まれたロボット(ロボットアプリケーション、ロボットセル)を扱い、アプリケーションの統合に関連した、インテグレーション、試運転、機能試験、プログラミング、通常操作、保守、修理におけるオペレータの安全保護に関する要件を規定
今回の主な変更点
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ロボットアプリケーションにはロボットが取り扱うワークピース、タスクプログラム、目的のタスクやアプリケーションを補助するための機械/装置が含まれるため、ロボットシステムではなく、ロボットアプリケーションを重視
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協働アプリケーションの安全要件の追加(ISO/TS15066の内容)
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機能安全に関する要件の明確化
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適用される範囲でのサイバーセキュリティ要件の追加
テュフズードでは、規格への適合を確認するための試験を実施し、製造業者が信頼性の高い製品を市場に提供し、ユーザーが安心して製品を使用できるよう、様々なサポートを行っています。
また、規格内容の解説、試験サービス、最新情報の提供、その他関連サービスも包括的に提供しています。
本規格に関して、テュフズードジャパンでは2025年6月に無償の解説ウェビナーおよび、より踏み込んだ内容の有料セミナーを提供予定です。
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テュフズードジャパンについて
150年以上の歴史を持つ国際的な第三者認証機関テュフズードの日本法人として1993年に設立。試験、認証、監査、トレーニングサービスを通じて、医療機器、産業機器、民生機器、自動車、食品、化学、エネルギーなど幅広い分野における企業とその製品の安全性を高め、海外展開を支えています。近年はサイバーセキュリティ、サステナビリティ、AI関連サービスにも注力。
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