半導体洗浄用途に適した、水素ガス発生装置の受注開始
SEMI規格に準拠し、CEマークを表示

マクセル株式会社(取締役社長:中村 啓次/以下、マクセル)は、半導体製造の国際的な業界基準であるSEMI規格に準拠し、EUの安全・健康・環境保護基準適合を示す認証マークであるCEマークを表示した水素ガス発生装置「HGU-36EN」の受注を2025年4月初旬から開始します。
近年、自動車、医療機器、通信インフラ、エネルギー分野において、人工知能(AI)を活用することが検討されています。これに伴い、技術革新を支える重要な部品である半導体の市場も、今後さらなる成長が見込まれます。半導体製造設備においては、感電や火災などの事故を未然に防ぐため、装置を含む設備全体の電気的な安全を確保することが不可欠です。また、工場内での電磁波干渉を受けない対策、電磁波の発生を最小限に抑える対策が必要です。そのため、半導体製造設備に組み込む水素ガス発生装置にも、業界基準であるSEMI規格への準拠と、CEマークの表示が求められています。
このたびラインアップに追加する「HGU-36EN」は、欧州RoHS指令(*1)にも適合した環境配慮製品です。
■水素ガス発生装置「HGU-36EN」の主な特長
1. SEMI規格に準拠し、CEマークを表示
2. 欧州RoHS指令に適合した環境配慮製品
3. 7つのアラーム機能をもつ安全に配慮した機器設計
水素ガス発生装置は、半導体製造設備に組み込み洗浄用途などで使用されるもので、発生した水素を超純水(*2)に溶かした半導体洗浄用水素水は、シリコンウェハー、液晶基板、フォトマスク基板などの洗浄に用いられ、微粒子の除去、再付着防止、酸化被膜生成防止に効果があります。この洗浄方法は、従来の方式と比較して薬品の使用量、リンス用超純水の使用量を削減でき、洗浄コスト削減と環境負荷軽減を同時に行うことができます。
マクセルでは今後も、使用用途に合わせた水素ガス発生装置の開発に取り組み、市場のニーズに対応するとともに、持続可能な社会の実現に貢献します。
*1 欧州RoHS指令:電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関するEU指令(2011/65/EUおよびEU2015/863)です。
*2 超純水:純水から不純物を限りなく除去した純度の高い水です。
■水素ガス発生装置のWebサイト
https://biz.maxell.com/ja/tokki/h2generator.html
■お客様お問い合わせ先
マクセル株式会社 営業統括本部
お問い合わせフォーム:
https://biz.maxell.com/ja/tokki/inquiry_form_input.html
以上
【添付資料】
■マクセルの水素ガス発生装置の特長
マクセルの水素ガス発生装置は、1989年に発売を開始し、35年以上の販売実績があります。固体高分子電解質形水電解方式であり、スタートスイッチを押すだけで、純水を電気分解し、その場で99.99%以上の純度の水素ガスを発生させることができます。また、装置にはいくつものアラーム機能が搭載されており、安全に配慮した設計になっています。さらに、供給先の機器と連動して、装置を運転させることも可能です。
これらの特長から、半導体洗浄、バーナー(酸素・水素炎(*1))、人工ダイヤモンド製造、分析機器、再生可能エネルギー、燃料電池などの評価用の水素源として使用されています。
*1 酸素・水素炎:水素ガスと酸素ガス、もしくは空気を混合し、特殊なバーナーを用いて燃焼させると、2500°C以上の高温で細く安定した炎が得られます。この炎はカーボンを含まず、すすが発生しないという特徴があります。
■水素ガス発生のメカニズム

図のように、フッ素樹脂系の固体高分子電解質膜の両面に、膜と一体化する形で白金族金属からなる触媒電極を接合し、片方を陽極、もう片方を陰極とします。陽極側に水を供給しながら、両電極間に直流電圧を印加すると、図に示す反応式に従って、陽極側から酸素ガス、陰極側から水素ガスが発生します。
■ 水素ガス発生装置「HGU-36EN」の主な仕様

以上
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