旭化成の水現像フレキソ樹脂版「AWP™」が、ドン・キホーテの情熱価格「ヤバ盛りパスタ」シリーズパッケージの製版に採用
~国内主流の印刷方式と比較して印刷工程から排出されるCO2を約60%削減~
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「当社」)は、本年4月より、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(本社:東京都渋谷区、社長:吉田 直樹、以下「PPIH」)の「ヤバ盛りパスタ」シリーズ※1のパッケージ印刷において、水性フレキソ印刷※2に使用する樹脂版として、当社の水現像フレキソ印刷樹脂版「AWP™」※3(以下「AWP」)が採用されたことをお知らせします。

当社は、佐川印刷株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役会長:木下 宗昭、以下「佐川印刷」)と協業し、水性フレキソ印刷と水現像版「AWP」の組み合わせにより当該パッケージにおける最適な印刷条件を確立しました。佐川印刷の試算によれば、国内パッケージ印刷の主流である油性グラビア印刷と比較して、印刷工程からのCO2排出量を約60%削減できる見通しです。
■水性フレキソ印刷と水現像版「AWP」の組み合わせによる印刷技術の採用
水性フレキソ印刷は、溶剤インキを多く使用する油性グラビア印刷に比べ、一般的にVOC※4排出量が少ないこと、またインキ中の顔料の割合が高く、使用するインキ量が半分程度で済むため、乾燥工程で消費されるエネルギーが少ないことが知られています。さらに印刷樹脂版においても、水現像版は水をベースにした現像液を使用するため、VOCを含む有機溶剤の使用を避けることができ、これに伴うCO2排出削減効果も期待ができます。
現在、日本国内のパッケージ印刷においては溶剤インキを使用した油性グラビア印刷が主流となっていますが、近年は環境への意識の高まりからフレキソ印刷が注目されており、特に印刷プロセスで有機溶剤をほぼ使用しない水性フレキソ印刷への関心が高まっています。
このたび、「ヤバ盛りパスタ」シリーズのパッケージにおいて、水性フレキソ印刷と水現像版「AWP」(下図)の組み合わせ技術による水性フレキソ印刷が採用となりました。

当社は、『世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します』をグループミッションに掲げており、今後も水性フレキソ印刷および水現像版「AWP」の普及に努め、パッケージ印刷の現場から有機溶剤を無くすことで印刷現場の環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
※1 「ヤバ盛りパスタ」シリーズ;ドン・キホーテのプライベートブランド「情熱価格」で展開するボリュ-ムとパスタにこだわる冷凍食品。
商品ホームページはこちら
PPIHの環境配慮商品ホームページはこちら
※2 フレキソ印刷:弾性のある合成樹脂やゴム製の印刷版を使う凸版印刷の一種。最大の特徴として、溶剤インキを使う油性グラビア印刷と比べ、パッケージの素材を問わず、水性インキを使用することができるため、昨今、環境に配慮した印刷方式として注目をされています。
水性フレキソ促進協議会HPはこちら

※3 「AWP」(Asahi Water washable Plate):印刷版の製作工程において、従来の有機溶剤系洗浄液から水系洗浄液に変更することで、有機溶剤の使用をなくした当社独自の製品。
製品HPはこちら
※4 VOC(Volatile Organic Compounds):揮発性有機化合物。蒸発しやすく、大気中で気体となる有機化合物(化学物質)の総称。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像