【岡山大学ヘルスイノベーション】光電変換色素薄膜型人工網膜(岡山大学方式の人工網膜 OUReP™)と網膜細胞間の神経伝達機構の解明に関する国際共同研究成果を発表
2021(令和3)年 7月 4日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)の学術研究院自然科学学域(工)高分子材料学分野の内田哲也准教授と同大学院自然科学研究科博士後期課程の山下功一郎大学院生(当時)と同学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(医)生体機能再生再建医学分野(眼科)の松尾俊彦教授は、カナダ、トロント大学(University of Toronto)工学部(Faculty of Applied Science & Engineering)のWilly Wong教授との国際共同研究を行い、光電変換色素薄膜型人工網膜(OUReP™)が出力する電位に関してシミュレーション研究の成果を発表しました。
この研究成果は2021(令和3)年5月5日、英国の神経工学に関する論文誌「Journal of Neural Engineering」に掲載されました。
岡山大学方式の人工網膜OUReP™は、色素結合薄膜型の人工網膜であり、2013年に米国で販売開始されたカメラ撮像・電極アレイ方式とはまったく異なる技術の“世界初の新方式”の人工網膜です。現在、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と戦略相談を積み重ね、「医薬品医療機器法(旧薬事法)」に基づく医師主導治験を岡山大学病院で実施する準備を進めています。
(a) 人工網膜(OUReP™)を神経網膜(Retina)の下(Sub-retinal space)に挿入した場合、光を受けて発生した電位が隣接する神経網膜に伝わる様子を描いています
(b) 縦軸は人工網膜から発生した光誘起電位。(a)の図の垂直方向の電位分布を表示しています
(c) 縦軸は人工網膜から発生した光誘起電位。(a)の図の水平方向の電位分布を表示しています
(d) 人工網膜に隣接する双極細胞(bipolar cell)の膜電位の時間的な変化を示しています
◆内田哲也准教授と松尾俊彦教授からのひとこと
トロント大学のWilly Wong教授とは2016年から共同研究を開始し、Willy Wong教授が年に1~2回、本学を訪問して成果を共有しながら研究を進めてきました。論文の第一著者の山下功一郎さんは、本学の博士後期課程に在籍し、トロント大学に1年赴いて実際に計算を行い、この研究を完成させました。
これにより光電変換色素結合薄膜型人工網膜から出力される電位は網膜神経組織を刺激することができることが分かりました。
◆論文情報
論 文 名:Modelling the visual response to an OUReP retinal prosthesis with photoelectric dye coupled to polyethylene film.
掲 載 誌:Journal of Neural Engineering
著 者: Koichiro Yamashita, Prathima Sundaram, Tetsuya Uchida, Toshihiko Matsuo, Willy Wong
D O I: 10.1088/1741-2552/abf892
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33857924/
◆詳しいプレスリリースについて
光電変換色素薄膜型人工網膜(岡山大学方式の人工網膜 OUReP™)と網膜細胞間の神経伝達機構の解明に関する国際共同研究
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20210630-4.pdf
◆参 考
・岡山大学大学院自然科学研究科(工学系)高分子材料学研究室
http://achem.okayama-u.ac.jp/polymer/index.html
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科(岡山大学病院眼科)
http://okayama-u-opth.jp/
・トロント大学
https://www.utoronto.ca/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院新医療研究開発センター
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/
◆参考情報
・【岡山大学ヘルスイノベーション】失われた光を再び! 松尾俊彦教授と内田哲也准教授がAMED「令和3年度難治性疾患実用化研究事業」に採択
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000072793.html
・【岡山大学ヘルスイノベーション】涙腺IgG4関連疾患のIgG4血液検査による経過観察
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000072793.html
・【岡山大学】幼少期のテレビ視聴は学童期の視力低下につながる
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
<研究成果に関するお問い合わせ先>
岡山大学 学術研究院 自然科学学域(工)准教授 内田哲也
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス
TEL:086-251-8103
E-mail:tuchida◎cc.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
http://achem.okayama-u.ac.jp/polymer/index.html
岡山大学 学術研究院 ヘルスシステム統合科学学域(医)(岡山大学病院眼科) 教授 松尾俊彦
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-7297(眼科医局)
E-mail:matsuot◎cc.okayama-u.ac.jp
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学連携・知的財産本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2021年7月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
- 光電変換色素を結合したポリエチレン薄膜の人工網膜(光電変換色素薄膜型人工網膜OUReP™)は世界初の新方式であり、網膜神経組織に信号がどのように伝わるかが未解明でした。
- 光電変換色素薄膜型 の人工網膜 (OUReP™ ) から出力される電位が近接する網膜神経組織にどのように伝わるかについて、カナダのトロント大学と共同で神経伝導シミュレーションの手法を使って解明しました。
- トロント大学との国際共同研究の成果によって、新方式人工網膜の作用機序を改めて示し、医師主導治験に向かっての推進の弾みとなります。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)の学術研究院自然科学学域(工)高分子材料学分野の内田哲也准教授と同大学院自然科学研究科博士後期課程の山下功一郎大学院生(当時)と同学術研究院ヘルスシステム統合科学学域(医)生体機能再生再建医学分野(眼科)の松尾俊彦教授は、カナダ、トロント大学(University of Toronto)工学部(Faculty of Applied Science & Engineering)のWilly Wong教授との国際共同研究を行い、光電変換色素薄膜型人工網膜(OUReP™)が出力する電位に関してシミュレーション研究の成果を発表しました。
この研究成果は2021(令和3)年5月5日、英国の神経工学に関する論文誌「Journal of Neural Engineering」に掲載されました。
岡山大学方式の人工網膜OUReP™は、色素結合薄膜型の人工網膜であり、2013年に米国で販売開始されたカメラ撮像・電極アレイ方式とはまったく異なる技術の“世界初の新方式”の人工網膜です。現在、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と戦略相談を積み重ね、「医薬品医療機器法(旧薬事法)」に基づく医師主導治験を岡山大学病院で実施する準備を進めています。
電位のシミュレーション計算結果
(a) 人工網膜(OUReP™)を神経網膜(Retina)の下(Sub-retinal space)に挿入した場合、光を受けて発生した電位が隣接する神経網膜に伝わる様子を描いています
(b) 縦軸は人工網膜から発生した光誘起電位。(a)の図の垂直方向の電位分布を表示しています
(c) 縦軸は人工網膜から発生した光誘起電位。(a)の図の水平方向の電位分布を表示しています
(d) 人工網膜に隣接する双極細胞(bipolar cell)の膜電位の時間的な変化を示しています
◆内田哲也准教授と松尾俊彦教授からのひとこと
トロント大学のWilly Wong教授とは2016年から共同研究を開始し、Willy Wong教授が年に1~2回、本学を訪問して成果を共有しながら研究を進めてきました。論文の第一著者の山下功一郎さんは、本学の博士後期課程に在籍し、トロント大学に1年赴いて実際に計算を行い、この研究を完成させました。
これにより光電変換色素結合薄膜型人工網膜から出力される電位は網膜神経組織を刺激することができることが分かりました。
◆論文情報
論 文 名:Modelling the visual response to an OUReP retinal prosthesis with photoelectric dye coupled to polyethylene film.
掲 載 誌:Journal of Neural Engineering
著 者: Koichiro Yamashita, Prathima Sundaram, Tetsuya Uchida, Toshihiko Matsuo, Willy Wong
D O I: 10.1088/1741-2552/abf892
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33857924/
◆詳しいプレスリリースについて
光電変換色素薄膜型人工網膜(岡山大学方式の人工網膜 OUReP™)と網膜細胞間の神経伝達機構の解明に関する国際共同研究
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20210630-4.pdf
- 光電変換色素結合薄膜型人工網膜(OUReP/オーレップ)について(岡山大学プレスリリース)
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press2019/press20190927-1.pdf
◆参 考
・岡山大学大学院自然科学研究科(工学系)高分子材料学研究室
http://achem.okayama-u.ac.jp/polymer/index.html
・岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科(岡山大学病院眼科)
http://okayama-u-opth.jp/
・トロント大学
https://www.utoronto.ca/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院新医療研究開発センター
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/
◆参考情報
・【岡山大学ヘルスイノベーション】失われた光を再び! 松尾俊彦教授と内田哲也准教授がAMED「令和3年度難治性疾患実用化研究事業」に採択
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000072793.html
・【岡山大学ヘルスイノベーション】涙腺IgG4関連疾患のIgG4血液検査による経過観察
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000072793.html
・【岡山大学】幼少期のテレビ視聴は学童期の視力低下につながる
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000072793.html
◆本件お問い合わせ先
<研究成果に関するお問い合わせ先>
岡山大学 学術研究院 自然科学学域(工)准教授 内田哲也
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス
TEL:086-251-8103
E-mail:tuchida◎cc.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えて下さい
http://achem.okayama-u.ac.jp/polymer/index.html
岡山大学 学術研究院 ヘルスシステム統合科学学域(医)(岡山大学病院眼科) 教授 松尾俊彦
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-7297(眼科医局)
E-mail:matsuot◎cc.okayama-u.ac.jp
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学連携・知的財産本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2021年7月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
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