前大阪市長 橋下徹と気鋭の憲法学者 木村草太、改憲派vs.護憲派?両極と思われる2人が“憲法”について徹底的に語り合う!
「憲法問答」 10月20日(土)より全国順次発売
株式会社徳間書店 (本社:東京都品川区上大崎 代表取締役社長:平野健一)は、大阪府知事、日本維新の会代表、大阪市長を経て、現在は弁護士、タレントとして活躍する橋下徹氏と、報道番組でのコメンテーターや憲法に関する数多くの著書を出版する憲法学者 木村草太氏による対談本 『憲法問答』 を2018年10月20日(土)より全国順次発売することが決定致しましたので、ここにお知らせ致します。
- 憲法改正を賛否で語るな!
本書をまとめるあたり行った10時間以上に及ぶ対談で白熱した議論は、「改憲」「護憲」という二者択一でなく、対立構造や二元論を超えた、深みある“憲法論”となった。憲法を拠り所に権力行使の方法を模索した首長時代の橋下徹。政治家時代、権力者を縛ることができる憲法の力を実感したという。一方、憲法学者として高い発信力を備える木村草太は、「究極の権力者とは国民一人ひとり」だと語る。そんな2人は互いに考えや意見の異なる部分はあるが、法律家として共鳴し合う部分は多い。
そして一般的には改憲派(橋本氏)と護憲派(木村氏)と考えられる両者による共著だけに、既に発売前から両者のフォロワー&アンチがSNS上で激しく反応し話題沸騰。
本書は2人によるメディアでは報じ切れない憲法論の本質が見える、全国民必読の内容となっている。
- 商品情報
<タイトル> 憲法問答
<発売日> 2018年10月20日(土)より全国順次発売
<定価> 本体1,500円+税
<仕様> 四六判ソフトカバー
<著者> 橋下徹/木村草太
<発行> 株式会社 徳間書店
<商品ページ> http://www.tokuma.jp/topicsinfo?tid=21768
- 著者プロフィール
橋下徹 (はしもと とおる) 1969年生まれ。
早稲田大学政治経済学部卒業後、97年に弁護士登録。タレントとしても活動し、2008年より政界に参画。
大阪府知事、大阪市長、大阪維新の会代表などを歴任し、15年に大阪市長任期満了で政界を引退。
タレント復帰後は『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日系)に出演するなど論客としても活躍。
現在はAbemaTVで毎週木曜23時OAの「NewsBAR橋下」にレギュラー出演中。
主な著書に『体制維新――大阪都』(文春新書・共著)、『橋下徹の問題解決の授業』(プレジデント社)、『政権奪取論 強い野党の作り方』 (朝日新書) などがある。
オフィシャルTwitter https://twitter.com/hashimoto_lo
木村草太(きむら そうた)1980年生まれ。憲法学者。
東京大学法学部卒。同大学助手を経て、首都大学東京教授に就任。
「報道ステーション」(テレビ朝日系)でコメンテーターを務めるなどテレビ出演多数。あらゆるメディアで幅広い層に憲法学を発信している。
著書に『平等なき平等条項論』(東京大学出版会)、『憲法の急所』(羽鳥書店)、『未完の憲法』(潮出版社・共著)、『憲法の創造力』(NHK出版新書)、『憲法という希望』(講談社現代新書)、『子どもの人権をまもるために』、『自衛隊と憲法 これからの改憲論議のために』(ともに晶文社)、『社会をつくる「物語」の力』(光文社新書・共著)などがある。
オフィシャルブログ https://blog.goo.ne.jp/kimkimlr
オフィシャルTwitter https://twitter.com/SotaKimura
- 本書の構成
・序章 対談後、アフタートーク
第1章 憲法に何を書いてはいけないのか
政治家は憲法を読んでいない?
憲法は国に対する義務規定
「法律婚尊重」の不平等性
間接適用説を知らない国会議員
第2章 本当の「立憲」の話をしよう
権力の縛り方
立憲とは憲法を拠り所にすること
「法の支配」とは
最高裁人事を内閣が選ぶのは政治介入?
教科書採択とルール
文楽発言の真意
ダメなやつを辞めさせるのが民主主義
第3章 地方と憲法
大阪都構想での住民投票
辺野古移設問題と憲法
解決のカギは手続法
第4章 9条との対話① ― 「当てはめ」か「解釈」か
あまりにも憲法ありき?
自衛権の定義とは?
サイバー攻撃と新しいルール作り
72年見解は「遺産」なのか?
第5章 9条との対話② ― 「軍」なのか「行政」か
日本には軍の規則がない?
どうなる、集団的自衛権 自民党の改憲案について考える
第6章 「護憲」「改憲」の二元論を超えて
実は根拠のない内閣の解散権
憲法裁判所の必要性
国民に付すべきか、付さぬべきか
「鍵」として機能する憲法
憲法は権力を動かすか
・あとがき 橋下徹
- 著者語録(書中より)
●政治家はメッセージを広げるために、いわゆる炎上を利用することもありというのが持論です。それでも燃え広がりましたね(笑)<橋下>
●僕は夫婦別姓やLGBTを否定する類の人間のように思われることが多いですが、そんなことないんですよ<橋下>
●橋下さんは手続き論をとても重視していて、ガバナンスの現場にいた人だと感じました<木村>
●憲法の基本を知らない人たちが今、国会議員をやっていて憲法を論じている。びっくりします<橋下>
●「憲法」を一言で説明すると「国家権力を縛るもの」です<木村>
●僕の持論としては、憲法は国に義務を課すものであって、国民に義務を課すべきじゃないと考えています<橋下>
●イデオロギーにとらわれない。レッテルを貼らない。中身の合理性をしっかり問うていく。そのためにも僕はルールに一番重きを置いています。ルールに基づいて権力を行使するというのが、僕の政治哲学の基本なんです<橋下>
●東京だと、頭のおかしな市長が騒いでいるという様子しか報道されませんでしたからね<橋下>
●現在の仕組みで問題なのは、最高裁判官の人事に限らず、内閣の閣僚人事においても、その人材が適材か否かを事前にチェックする厳格なプロセスがないことです。だから僕は国会における公聴会プロセスが必要だと思っています<橋下>
●森友問題は、忖度そのものが悪いのではなく、横領や背任といった違法行為の可能性があるので、ちゃんと調べる必要があるとは言っています<木村>
●役人から忖度されない政治家なんて、力のない政治家ですよ。もちろん、忖度して違法なことをやってはダメですよ<橋下>
●安倍政権は日弁連を無視したのかも知れません。政権にたてつくなら、それなりの不利益をこうむるぞ、という政治的なメッセージがあったのではないかと推測します<橋下>
●公聴会をしながら、野党やメディアや有識者が批判・チェックすることは必要だと思いますよ<橋下>
●本当のところは正しいかどうかはわからないけれども、今あるルールに従うことで正しいとみなしていくのが立憲なんじゃないか<橋下>
●文楽協会が毎年多額の補助金を受け取っているのがおかしいと指摘したら、「伝統芸能に理解がない!」と叩かれましたね。歌舞伎や能には一切補助金が出ていなかったのに、そのことには誰も文句を言わないんですよね<橋下>
●衝撃を与えて、メディアにも報じてもらい、みんなに考えてもらうんです。テレビメディアは所詮、視聴率。新聞メディアも面白おかしいことを取り上げます<橋下>
●民主主義観も僕の政治哲学のなかにある大きな柱です。プロセスを踏むことによって正しいものに近づいていく。仮に結果として正しくなかったとしても、みんなは納得せざるをえない。これが僕の民主主義観です<橋下>
●何が一番立憲的なのかを考えるのも、立憲的な態度なのでしょうね<木村>
●行政がどのように米軍基地の設置場所を決定するのかを定めた手続法は必要ですよね。手続き法を定めることに関与する全国の国会議員は、どこまで住民の意見を尊重すべきか悩みに悩むでしょう。この悩みこそが、沖縄の基地負担問題を解決する糸口になると思います<橋下>
●辺野古移設には賛成です。しかし手続きが踏まれていないことには反対です<橋下>
●「諸外国の憲法には、軍司権に関する規定があり、責任者は誰か、意思決定はどのように行うかが書かれているが、日本の憲法にはそのような規定が存在しないがゆえに領域外においては武器を使った活動はできない」という木村さんの指摘は、非常に重要な問題点の指摘だと思います<橋下>
●橋下さんがおっしゃるように、新しいルール作りを不断に考える必要があるというのは、私はむしろ当然だと思います<木村>
●何度お話を伺っていても、橋下さんは政策的判断と憲法解釈をごちゃまぜにしているように思います<木村>
●自民党の改憲案は自衛隊の行政組織性を変容させる可能性があるのですね<橋下>変容させる前提で作っていると思います<木村>
●自民党の改憲案には反対です<橋下>
●国連軍の参加を認めるかどうかが明確になる国民投票にして、国民がしっかりと議論できるベースを作る。そこまでが自分の仕事というイメージです。そこから先は国民が決めることですよ<木村>
●立憲とは実体論と手続き論の合わせ技だ<中略>きちんと手続きを踏むから正しいと擬制できる。国民が納得してくれる<橋下>
●成熟した民主国家である日本においては、国の大きな方針について激しい賛否があり二者択一になるような案件については、国民投票で決すべきだと思います<橋下>
- 橋下徹 氏コメント(あとがきより抜粋)
僕は政治家時代の8年間、憲法と対話し続けてきたつもりだ。僕のやってきたことに賛否両論あることは承知している。裁判を起こされて違法性を認定されたこともある。そして政治家時代、多くの学者と議論してきた。しかし、こと政治の分野になると、日本の学者の目にはスモークがかかることが多い。
木村さんは僕と見解や立場が異なるところは多々あっただろうが、まず僕の考えや思い、悩みや苦労を真摯に聞いてくれる。そのうえで憲法論として、僕の考えや行動についてどこに問題があるのか、両者の考えが異なるポイントはどこなのかを的確に整理してくれる。そして問題点をクリアするためにはどうしなければならないのかを具体的に提案してくれる。理想論の言いっ放しに終わらない対話なのだ。
僕が現職の政治家で権力を持っていたときに、今回の対話が行われていたとするならば、これこそまさに憲法による権力の統制そのものだ。僕が木村さんと対話しながら、憲法としっかりと対話しているのだから。憲法によって国家権力を統制するには、権力者に憲法を意識させる対話が必要なのである。この点、木村さんの権力者との対話能力の高さ、強さを証明したのが、今回の対談本である。したがって、今回の対談本こそが憲法による国家権力の統制そのものだと言える。
- 木村草太 氏コメント(まえがきより抜粋)
もちろん、橋下さんとは、様々な問題で結論が異なります。たとえば、2015年安保法制について、私は安倍首相の態度にかなり批判的である一方、橋下さんは一定の理解を示しています。君が代問題、憲法改正、死刑の是非など、ほかにもお互いに結論が違う問題は多々あります。とはいえ、橋下さんの主張をよくよく調べたり、聞いてみたりすると、なんの考えもなしに暴走する権力者ではないことがわかります。むしろ、橋下さんは、憲法の要求や、法律の手続きを理解しようと努力し、何かを主張するときには、法的な根拠づけを強く意識しています。
私と橋下さんの間には、法や論理という共通の基盤があり、たとえ意見は違っても、そうした基盤のうえに、コミュニケーションが成立するのです。そこで、今回、ふたりで憲法について問答する本を作ってみることになりました。
私は、「憲法のことを多くの権力者に知ってほしい」という橋下さんの思いに深く共感します.
この本では、橋下さんが、実際に行政機関を動かした経験、国政政党を率いた経験から、憲法や民主主義について、たくさんの問題を提起しています。また、私も、橋下さんに聞いてみたかった疑問をぶつけています。どこに違いがあって、どこに合意点があるのか。それを探るのが、この本の読みどころではないかと思います。
何かを深く考えようとするとき、異なる立場の人と話すのは、とても大切なことです。お互いの差異と同質性を把握することで、相手を理解すると同時に、自分自身のこともより理解できるようになります。ぜひ、読者のみなさんも、私と橋下さんの問答に加わる気持ちで読んでください。
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