社会情報大学院大学、学術誌「社会情報研究」第3巻1号を発刊

学校法人先端教育機構

学校法人先端教育機構(東京都港区、理事長:東英弥)、社会情報大学院大学(東京都新宿区、学長:吉國浩二)は、学術誌「社会情報研究」第3巻1号を発刊しました。本誌には本学教員や院生、修了生等による論文等が掲載され、学校法人機関リポジトリでも公開しています。


■目次・概要(敬称略)

  • 原著論文

政策アリーナ・アクターに着目した教育政策過程の分析
ー神奈川県横浜市を事例としてー

実務教育研究科 専任講師 廣谷 貴明

[抄録]本稿の目的は、神奈川県横浜市の学校統廃合と通学路の安全対策を事例に、教育政策過程における影響力構造を政策アリーナ、アクターに着目して明らかにすることである。先行研究では、質問紙調査で得られたデータの分析を通じて、首長や議会が学校統廃合や通学路の安全対策に対して影響力を行使することが指摘されたが、どのように影響力を行使したのか検討されていなかった。この課題の克服のため、本稿では、教育政策に関する議論がどこで展開されたか、誰が発言したか、議事録を用いた集計分析を行う。


「人生会議」ポスターは本当に失敗だったのか
ーパブリックヘルスコミュニケーションにおけるユーモア表現の受容性ー

東京慈恵会医科大学(広報・情報研究科 4期生) 須賀 万智
広報・情報研究科 専任講師 橋本 純次

[抄録]2019年に厚生労働省が公表した「人生会議」ポスターはお笑い芸人によるユーモア表現で関心喚起を狙った新しい試みであった。本研究では、パブリックヘルスコミュニケーションの視座から本ポスターの成否とユーモア表現の受容性を検討した。ニュース記事に対するコメントの内容分析から、批判の理由は主に感覚的・生理的な嫌悪感・不快感にあることが示された。アンケート調査から、本ポスターは攻撃的ユーモア表現に相当すること、愉快と感じた者が不快と感じた者を大きく上回ったが、ユーモア非志向者では不快感が高まること、不快は関心喚起力・説得力にも関係しうることが示された。本ポスターを制作した目的は一般市民に対する啓蒙であり、結果的に衆目を集めた事実を考えると、完全なる失敗とは言いがたい。少なくとも即座に配布を中止する必要はなかったと考えられる。


日本の移住促進策の韓国への移転可能性の考察
ー韓国地方都市の若年層移住・定住促進の提案ー

広報・情報研究科 3期生 朴 銀姫

[抄録]近年、韓国は少子高齢化による人口減少が深刻な社会問題と認識されてきた。人口減少は全国的な現象であるが、地域によってかなりの違いが見られる。地方都市は、大都市への若年層の人口流出による過疎・高齢化が特徴である。これは、地域産業の低迷、定住環境の悪化、基礎生活サービス脆弱など、さまざまな問題を引き起こしている。このような過疎・高齢化が進む地方都市は、大都市から若年層を流入させるため、さまざまな政策や支援制度を実施している。
 本研究では、韓国の地方都市の移住促進を実現するための方策を提案するため、日本の各主体別の移住支援制度と政策の事例を捉えて考察した。また、各主体の協力によるローカル・ガバナンス構築の必要性について論じた。
 
  • 研究ノート

知識基盤社会の大学教育におけるマスメディア出身実務家教員の現状と課題
広報・情報研究科 専任講師 橋本 純次

[抄録]知識基盤社会とよばれる現代社会において、実践知を体系化・普及・伝達する実務家教員への期待が高まっており、このことは高等教育政策上も重要課題として認識されている。大学教育のうち、特にメディアに関連する科目においては、こうした動向にかかわらずマスメディア出身者の登用がなされている。一方で、知識基盤社会においては既存の実践知がただちに陳腐化するため、実務家教員は実践知から一般化可能な「実践の理論」を抽出し、教育・研究に取り組みことが求められる。この点、既存の実務家教員がこうした要請に応えているか否かは検証の余地が残されている。本研究の目的は、公開資料を基礎として「どのような属性の実務家が」・「どのようなことを教えているのか」という二つの観点からマスメディア出身実務家教員の基本情報を収集し、知識基盤社会の趣旨との整合性を検証することにより、同カテゴリーにおける実務家教員の現状と課題を明らかにすることにある。

※「学校法人先端教育機構 機関リポジトリ」→「社会情報研究 第3巻1号」で閲覧できます。
https://sentankyo.repo.nii.ac.jp/
 

■ 社会情報大学院大学について(※1)
創 立: 2017年4月1日
所在地: 東京都新宿区高田馬場1-25-30 

社会情報大学院 外観社会情報大学院 外観

学 長: 吉國 浩二
研究科
広報・情報研究科(※2)
実務教育研究科(※3)
附 属:先端教育研究所、社会情報大学院大学 出版部

※1 社会情報大学院大学は、2022年4月に社会構想大学院大学へ名称変更予定です
※2 厚生労働省の教育訓練給付金(専門実践教育訓練)に指定(国から最大112万円を給付)
※3 2021年4月新設

社会情報大学院大学は、学校法人先端教育機構の「知の実践研究・教育で、社会の一翼を担う」の理念に基づき、2021年4月より実践知の体系化により新たな知識を確立し、それを社会へと実装するための教育・人材育成を行う高度専門職業人を養成する「実務教育研究科」を開設しました。修了者には、専門職学位の実務教育学修士(専門職)が授与されます。
また本学は、組織の理念を基軸に広報・コミュニケーション戦略を立案・実行する人材を育成する広報・情報研究科を設置しています。修了者には、広報・情報学修士(専門職)が授与されます。
その他詳細は大学院HP( https://www.mics.ac.jp )をご覧ください。

■ 学校法人先端教育機構の概略

[名 称]学校法人 先端教育機構
[理事長]東 英弥
[所在地]東京都港区南青山3-13-16 
[設置校]

・事業構想大学院大学
本部:東京都港区南青山3-13-16
拠点:東京、大阪、名古屋、福岡、仙台(2022年4月開校)
・社会情報大学院大学
東京都新宿区高田馬場1-25-30
※社会情報大学院大学は、2022年4月に「社会構想大学院大学」へ名称変更予定です
[附属機関] 事業構想研究所、先端教育研究所、SDGs総研
[出 版] 月刊事業構想、月刊先端教育、書籍等

【本件に関するお問合せ先】
学校法人先端教育機構
社会情報大学院大学 事務局
TEL:03-3207-0005

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会社概要

学校法人先端教育機構

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URL
https://www.sentankyo.ac.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都港区南青山3-13-16
電話番号
03-3478-8411
代表者名
東 英弥
上場
未上場
資本金
-
設立
2011年10月