テレワーク時の災害発生を想定した「リモート震災訓練」を実施

東日本大震災から10年、仙台での被災経験を伝承する座談会を開催

森トラスト株式会社

森トラスト株式会社(本社:東京都港区、社長:伊達 美和子)は、コロナ禍における当社グループの防災体制を構築するため、本日(2021年3月11日)「リモート震災訓練」を実施しました。また、東日本大震災から10年を迎え、震災で得た教訓の風化を防ぎ、防災意識を向上させる取り組みとして「森トラストの3.11」と題し、当時仙台で被災した社員が震災対応経験を語り伝承する座談会を実施しました。
 

リモート震災訓練の様子リモート震災訓練の様子

震災当時「仙台トラストシティ」に勤務していた社員の座談会震災当時「仙台トラストシティ」に勤務していた社員の座談会

 

 

 当社は新型コロナウイルス感染防止対策として、昨年からテレワークによる出社制限を設け、社内での密回避を徹底してまいりました。このような状況下で災害が発生し、通常の人員数が集められない場合でも企業活動を継続し、当社グループのビル防災の体制を機能させるため「リモート震災訓練」を実施しました。リモートでも自宅や各ビルとの密な連携を取るための「災害時情報共有ツール」の操作習熟や、感染症対策に対応した「震災対応マニュアル」の実効性を確認しています。
 その結果、情報収集や対応判断はリモートでも可能であることが確認でき、リモートでは対応できない各ビルへの応援出動に対して、出動要員割り振りのための出動可否情報の収集と要員不足時の対応ルール整備の必要性があると分かるなど、withコロナ時代における防災体制や事業継続性の強化に向けた検証を行うことができました。
 
 また、10年前の東日本大震災時、仙台市内で当社が開発・運営している「仙台トラストシティ」(2010年8月1日開業)では、被災直後の停電下、非常用発電機が速やかに稼働し、多くの帰宅困難者を受け入れました。発災から10年が経った今、森トラストグループが得た当時の震災経験と教訓を社員へ伝え、ビルの公益性を再認識し、防災意識を向上させ震災の風化を防ぐべく、「森トラストの3.11」と題し、当時「仙台トラストシティ」で被災・対応した社員の座談会を開催しました。その内容を記事化し、当時の資料映像とともに社内配信することに加え、記事の内容を基にWeb上でBCPテストを実施することで、従業員1人ひとりの防災知識の定着と防災意識の向上を図ります。

 当社グループでは、コーポレートスローガン「Create the Future」のもと、今回の訓練で得た知見を活かしながら、今後も新たな時代に適応した防災体制を構築し、安心・安全な都市形成に資する取り組みを継続することで、持続可能な都市づくりに貢献してまいります。




1. リモート震災訓練 概要
【場所】本社(虎ノ門2丁目タワー)、
    東京、大阪、仙台のオフィスビル、関東圏のホテル計50棟、自宅
【日時】:2021年3月11日(木)
テレワーク体制による本社での少人数対応(出社率30%未満での被災)を想定し、リモートで防災体制を維持するための「災害時情報共有ツール」の操作習熟や、感染症対策に対応した「震災対応マニュアル」の実効性の確認を行いました。

 

 

2. 森トラストの3.11 概要
「仙台トラストシティ」に勤務していた社員の座談会を開催
「仙台トラストシティ」では、ビルの制震設備により被害を最小限に抑えました。被災直後速やかに非常用発電機が稼働し、照明の点灯やトイレの提供など、基本的な建物機能を維持するとともに、携帯電話充電のための電源提供を行い、発生1週間で延べ約3,600人の帰宅困難者の受け入れを行いました。当時「仙台トラストシティ」に勤務していた当社グループ社員が、震災時の対応や心情を振り返る座談会を実施し、その内容を記事化して当時の資料映像とともに社内配信しました。震災時のリアルな体験とそこから得られた教訓を伝承し、社員1人ひとりが理解することで、ビル防災への当事者意識向上を図ります。

仙台トラストタワー1階ロビーに集まる帰宅困難者 (2011年3月11日撮影)仙台トラストタワー1階ロビーに集まる帰宅困難者 (2011年3月11日撮影)

仙台MTビル免震軌跡板 (地盤面に対して建物が移動した幅を表す)仙台MTビル免震軌跡板 (地盤面に対して建物が移動した幅を表す)

●座談会記事抜粋
➀お客様の中には外に出たいという方もいたが、自信をもってビルの中が一番安全だと説得していた。遠くに津波が迫る様子が見えたことで、外に出たいという声も収まった。
⇒ビルの災害対策機能や安全性を知っておくことの重要性を再認識できた。
②家族の安否確認ができたことで、集中して震災対応にあたることができた。
⇒日頃から家族と災害時の連絡手段や合流場所を話し合っておく必要性を認識できた。

●  BCPテスト
防災に関する知識に加え、「森トラストの3.11」で実施した、震災関連動画配信や座談会で得た教訓を定着させるため、社員に対しWeb上でのBCPテストを実施しています。

今回実施したBCPテスト今回実施したBCPテスト



<参考>森トラストグループの災害に対する取組
~2011年東日本大震災の教訓から取り入れた災害対策~

 

・ 非常用発電設備の運転時間長期化
24時間、72時間、1週間と、ビルのグレードに合わせて非常用電源容量を増やし、有事の電源確保を行いました。
 (発災時に対策本部となることが想定されている 虎ノ門2丁目タワー、神谷町トラストタワーは1週間の非常用電源を確保)

非常用発電設備非常用発電設備

・ トイレの断水対策と利便性向上
震災を機に、停電かつ上水道が断水した時でも全ビルで水を流すことができるよう、トイレにも非常用発電機の電気が通るように改修工事を行いました。これにより完全電気式の便座でも使用ができ、廊下を明るく点灯して利便性が向上しました。

震災用井戸震災用井戸

・ 帰宅困難者支援用充電スポットの増設
震災で、携帯電話の充電を求めて仙台トラストタワーに人々が集まった経験を生かし、仙台トラストタワーを含む全国の幹線道路沿いのオフィスビルに充電スポットを新設・増設しました。

東日本大震災時の仙台トラストタワー(解放した携帯充電スポットに人々が集まる様子)東日本大震災時の仙台トラストタワー(解放した携帯充電スポットに人々が集まる様子)

​・ BCPテスト

知識の風化を防ぐため、社員にWeb上でのBCPテストを実施し、防災体制・初動対応手順など、最新の防災知識をアップデートしています。

社員に実施したBCPテスト社員に実施したBCPテスト

  

■震災時に機能した森トラストグループの災害対策
【グリッド型BCP】
約90に及ぶオフィスビル・ホテル等の保有施設を、東京・仙台・大阪の三拠点体制のもとで、各エリアの基幹ビルを核としたグループ(=グリッド)に分けて群管理を行い、グリッド内での役割分担を明確にするとともに、情報の明確化・一元化を図ることで、有事の際の対応スピードの向上や代替対応への柔軟性確保が可能な運営管理体制を構築しています。
また電話回線混雑時においても本社とのリアルタイムな情報共有を可能にするため、衛星回線を使用した衛星電話も備えています。これにより東日本大震災では、地震発生と同時に震災対策本部を東京本社内に設置、各地から仙台に物的・人的支援を行うことができました。

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会社概要

森トラスト株式会社

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URL
https://www.mori-trust.co.jp/
業種
不動産業
本社所在地
東京都港区虎ノ門4丁目1番1号 神谷町トラストタワー
電話番号
03-6435-8433
代表者名
伊達 美和子
上場
未上場
資本金
300億円
設立
1970年06月