「デザイン白書2024」を公開　理解浸透と活用促進へ

地域や企業、行政等の取り組みを紹介　デザインの意義や効果を発信

株式会社三菱総合研究所

2024年6月4日 14時00分

株式会社三菱総合研究所（代表取締役社長：籔田健二、以下 MRI）は、公益財団法人日本デザイン振興会（以下日本デザイン振興会）から本日公開された「デザイン白書2024（White Paper on Design, 2024）」の制作に協力しています※。デザイン白書2024は、2023年10月に日本で開催された世界デザイン会議の内容に加え、国内の地域や企業、行政等のデザインに関する取り組み、意義や効果を網羅的に取りまとめたものです。

1. 背景

急速に変化する社会・経済状況において、本質的な価値を見出し価値を最大化させるデザインの役割に注目が集まる中、経済産業省デザイン政策室は2023年に「これからのデザイン政策を考える研究会」を開催しました。
デザイン先進国といわれる国では、国や自治体の政策、企業経営にデザインを積極的に導入・活用しており、デザイン活用の司令塔である「デザインカウンシル」が、調査研究レポート等を通じて社会にデザインを浸透させています。一方、日本では、デザインに関する人々の理解や、企業によるデザインへの投資や活用を促すナレッジの蓄積や共有が十分とは言えない状況にあります。上記研究会では、日本のデザイン振興の大きな課題として、「国内の最新のデザイン動向を網羅的に取りまとめ、デザイン活用の効果等を継続的に調査し、戦略的に社会に対して発信する機能」の不在が指摘されました。

2. 特徴

「デザイン白書」はこの課題に対応するため、株式会社三菱総合研究所 DESIGN×CREATIVE TEAM、株式会社アクシス、一般社団法人デザインシップ、公益財団法人日本デザイン振興会、その他200名を超える有識者の方々の協力のもと発行されました。日本の地域や企業、行政等のデザインに関する取り組みや動向を網羅的に把握し、定量的・定性的な情報により、デザインに投資することの意義や効果を多様な視点から明らかにし、そのナレッジを集約・蓄積・共有することを目的としています。

本白書を通して、WDO世界デザイン会議東京2023の様子から拡張するデザインの現在地を知り、その意義や効果を地域や企業、行政の豊富な事例で確認することができます。本白書は、日本におけるデザインの動向とその効果を広く社会に発信するメディアであり、多様なデザイン領域で活躍する人や組織のより一層の連携を促し、日本のデザインの発展に寄与します。

3. 今後の予定

今後は、日本デザイン振興会を中心に、デザイン白書2024の周知活動などを通して、社会全体のデザインに関する理解浸透やデザイン活用を推進していく予定です。三菱総合研究所 DESIGN×CREATIVE TEAMも引き続き、経済産業省デザイン政策室や日本デザイン振興会などとともに、日本のデザイン振興を推進し、地域経済の活性化や国際競争力の強化、豊かな地域社会や日本独自の文化の形成に向けた活動に取り組みます。

※株式会社三菱総合研究所は、本白書の基になる報告書『JAPAN DESIGN REPORT』を経済産業省デザイン政策室からの委託を受けて制作しました。

参考

デザイン白書2024（White Paper on Design, 2024）

監修
経済産業省デザイン政策室
制作・編集
株式会社三菱総合研究所 DESIGN×CREATIVE TEAM
山越理央、渡邊絢音、田丸文菜、町田匠人、村上貴大、青柳雅大
株式会社アクシス　
石橋勝利、戸村匡史、鳥嶋夏歩、長谷川智祥
協力
一般社団法人デザインシップ　小松尚平
協力・発行
公益財団法人日本デザイン振興会
制作年月日
2024 年3月29日
URL
https://www.jidp.or.jp/2024/06/04/wpd2024