6月5日、世界環境の日にウィズ/ポストコロナ時代を見据えた WWFが提唱する人と自然の新しい関係
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(所在地:東京都港区 会長:末吉竹二郎 以下、WWFジャパン)は、6月5日、世界環境の日の本日、新型コロナウイルスとの共存(ウィズ・コロナ)の社会と新型コロナウイスル感染収束後(ポスト・コロナ)の社会で求められる持続可能な未来を目指した活動にどう取り組んでゆくのかを発表しました。
WWFジャパン事務局長 筒井隆司からのメッセージ
コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および影響を受けられている皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
過去数十年間、続けざまに新たな感染症が発生し、その多くは野生生物からヒトに感染する「動物由来感染症」と言われています。これらの問題は、私たちが長年解決に向けて取り組んできた環境問題とも深く関わっています。
そこで、私たちは3つの提言を通じ、WWFが持つグローバルなネットワークを駆使しながら、国や市民が一致協力し、環境保全を進めながら感染症のリスクを下げる取り組みをしていきます。
私たち日本人は、自然の恵みの中で感謝しながら、自然と調和して生きてきた民族だと思います。こうした価値観はご支援を頂いているみなさんと作ってきた価値観でもあります。
今こそ日本人の自然と共生するという価値観を世界に伝えながら、人類と自然が調和して生きられる未来を作っていきたいと思います。
新型コロナウイルス感染症が、世界に甚大な被害をもたらす中で、環境保全に関わる取り組みもまた、新たな社会問題へのより大きな貢献を求められています。ここ十数年の間に、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)、エボラ出血熱など新たしい感染症が発生しており、その多くは野生生物からヒトに感染する「動物由来感染症」と言われています。こうした感染症の背景には、食用などを目的としてアジア各国で行われている、違法・無規制な野生生物の取引や、地球温暖化、森林破壊など野生生物の生息環境の破壊によって、人間と野生生物の接触する機会が増え続けてきたことが原因の一つになっています。 WWFは、感染症と地球環境の保全のためには[a1] 、感染症の予防・拡大抑止のみならず、感染の影響からの復興、そして感染収束後に世界の柱となる持続可能な社会を目指すために、それぞれのステージごとの段階的な取り組みが必要と考えています。これらはまた、国連のSDGsにも通じた課題です。
■感染の予防、拡大の抑止のステージ
・感染症再発・拡大の原因となる、野生生物の違法取引防ぐこと
・感染症再発・拡大の原因となる、森林減少など自然環境破壊をくいとめること
・自然破壊の根本原因となる、貧困を撲滅に取り組む必要性を再認識すること
・森林・海洋・水環境の保全活動:企業に働きかけ生態系や生きものを減らす破壊的な開発行為の防止を求める
・野生生物の保全活動:野生生物の違法取引の撲滅に向け、調査に基づいた提言活動
・森林・海洋の保全活動:経済的自立を伴った地域主体の自然保護活動の支援
■感染の影響からの復興のステージ
・経済だけに偏った復興政策を優先せず、長期的な持続可能性を目指すこと
・コロナと同じく社会に大きな影響を及ぼす地球温暖化の抑止につながる復興を目指すこと
・環境保全につながる新しい生産と消費の在り方を基本方針とすること
・地球温暖化の防止:グリーン・リカバリーの実現に向けた提言
・グリーン・エコノミー:環境に配慮した金融政策の促進・森林・海洋・水環境の保全:海や森の持続可能な産品の生産促進
■ポスト・コロナの新しい未来のステージ
・一人ひとりが、正しい情報を見極め、より賢い消費、選択を行なうこと
・国境を越えた国際的な取り組みを支援すること
・人の社会的多様性を認め合い、他の生物との共生を実現すること
・森林・海洋の保全活動:環境に配慮した製品につけられるエコラベルの推奨
・環境教育・普及活動:環境教育、活動の広がりと支援の呼びかけ
・活動全般:持続可能な社会の実現に向けた提言
WWFは、この問題に向き合いながら、新たな未来を拓くカギは、2つの「多様性」にあると考えます。
① 生物の多様性
環境の破壊を防ぎながら、人とは異なる多様な生命の存在を受け入れつつ、共生を実現していくことが、新たなウイルスとの接触、拡大を防ぐと考えます。
② 社会の多様性
人間同士の間にある、異なる価値観、文化の相違を受入れ、尊重し合うことが、国際的な協力に基づいた問題解決に欠かせないと考えます。
新型コロナウイルス感染収束後の環境保全は、この2つの「多様性」をこれまで以上に意識し、一つに統合した形で新しい取り組みとして行っていくことが求められるでしょう。これは、WWFが「持続可能な社会」を目指すことを基本理念として、また目指すべきゴールとして、長年にわたり取り組んできた活動そのものでもあります。
新型コロナウイルスの影響で生まれた「ニュー・ノーマル(新しい生活様式)」といわれる新常態の社会の中でもこの持続可能な未来に向けた取り組みを引き続き行なってゆきます。
WWFが提唱する人と支援の関わり方 ウィズ/ポストコロナ時代を見据えて
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/4333.html
WWFジャパン事務局長 筒井隆司からのメッセージ
いつもWWFの活動へご支援いただきましてありがとうございます。
コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および影響を受けられている皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
過去数十年間、続けざまに新たな感染症が発生し、その多くは野生生物からヒトに感染する「動物由来感染症」と言われています。これらの問題は、私たちが長年解決に向けて取り組んできた環境問題とも深く関わっています。
そこで、私たちは3つの提言を通じ、WWFが持つグローバルなネットワークを駆使しながら、国や市民が一致協力し、環境保全を進めながら感染症のリスクを下げる取り組みをしていきます。
私たち日本人は、自然の恵みの中で感謝しながら、自然と調和して生きてきた民族だと思います。こうした価値観はご支援を頂いているみなさんと作ってきた価値観でもあります。
今こそ日本人の自然と共生するという価値観を世界に伝えながら、人類と自然が調和して生きられる未来を作っていきたいと思います。
新型コロナウイルス感染症が、世界に甚大な被害をもたらす中で、環境保全に関わる取り組みもまた、新たな社会問題へのより大きな貢献を求められています。ここ十数年の間に、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)、エボラ出血熱など新たしい感染症が発生しており、その多くは野生生物からヒトに感染する「動物由来感染症」と言われています。こうした感染症の背景には、食用などを目的としてアジア各国で行われている、違法・無規制な野生生物の取引や、地球温暖化、森林破壊など野生生物の生息環境の破壊によって、人間と野生生物の接触する機会が増え続けてきたことが原因の一つになっています。 WWFは、感染症と地球環境の保全のためには[a1] 、感染症の予防・拡大抑止のみならず、感染の影響からの復興、そして感染収束後に世界の柱となる持続可能な社会を目指すために、それぞれのステージごとの段階的な取り組みが必要と考えています。これらはまた、国連のSDGsにも通じた課題です。
■感染の予防、拡大の抑止のステージ
・感染症再発・拡大の原因となる、野生生物の違法取引防ぐこと
・感染症再発・拡大の原因となる、森林減少など自然環境破壊をくいとめること
・自然破壊の根本原因となる、貧困を撲滅に取り組む必要性を再認識すること
【WWFの取り組み】
・森林・海洋・水環境の保全活動:企業に働きかけ生態系や生きものを減らす破壊的な開発行為の防止を求める
・野生生物の保全活動:野生生物の違法取引の撲滅に向け、調査に基づいた提言活動
・森林・海洋の保全活動:経済的自立を伴った地域主体の自然保護活動の支援
■感染の影響からの復興のステージ
・経済だけに偏った復興政策を優先せず、長期的な持続可能性を目指すこと
・コロナと同じく社会に大きな影響を及ぼす地球温暖化の抑止につながる復興を目指すこと
・環境保全につながる新しい生産と消費の在り方を基本方針とすること
【WWFの取り組み】
・地球温暖化の防止:グリーン・リカバリーの実現に向けた提言
・グリーン・エコノミー:環境に配慮した金融政策の促進・森林・海洋・水環境の保全:海や森の持続可能な産品の生産促進
■ポスト・コロナの新しい未来のステージ
・一人ひとりが、正しい情報を見極め、より賢い消費、選択を行なうこと
・国境を越えた国際的な取り組みを支援すること
・人の社会的多様性を認め合い、他の生物との共生を実現すること
【WWFの取り組み】
・森林・海洋の保全活動:環境に配慮した製品につけられるエコラベルの推奨
・環境教育・普及活動:環境教育、活動の広がりと支援の呼びかけ
・活動全般:持続可能な社会の実現に向けた提言
WWFは、この問題に向き合いながら、新たな未来を拓くカギは、2つの「多様性」にあると考えます。
① 生物の多様性
環境の破壊を防ぎながら、人とは異なる多様な生命の存在を受け入れつつ、共生を実現していくことが、新たなウイルスとの接触、拡大を防ぐと考えます。
② 社会の多様性
人間同士の間にある、異なる価値観、文化の相違を受入れ、尊重し合うことが、国際的な協力に基づいた問題解決に欠かせないと考えます。
新型コロナウイルス感染収束後の環境保全は、この2つの「多様性」をこれまで以上に意識し、一つに統合した形で新しい取り組みとして行っていくことが求められるでしょう。これは、WWFが「持続可能な社会」を目指すことを基本理念として、また目指すべきゴールとして、長年にわたり取り組んできた活動そのものでもあります。
新型コロナウイルスの影響で生まれた「ニュー・ノーマル(新しい生活様式)」といわれる新常態の社会の中でもこの持続可能な未来に向けた取り組みを引き続き行なってゆきます。
WWFが提唱する人と支援の関わり方 ウィズ/ポストコロナ時代を見据えて
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/4333.html
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