【東京都板橋区】“ものづくりの板橋”の技術が光る　いたばし製品技術大賞決定

東京都板橋区

2024年11月14日 14時00分

　板橋区は、令和６年11月14日に開催された「第28回いたばし産業見本市」にて、「板橋製品技術大賞」の令和６年度の受賞企業に対し、表彰式を行いました。

　「板橋製品技術大賞」は、区内中小企業の優れた製品・技術を発掘し、広く区内外に発信することで区内産業の振興を図ることを目的として創設され、今年で22回目を迎えます。

　学識経験者や産業技術研究者、弁理士などの専門家が、優秀性・新規性・市場性などについて審査を行い、14の受賞製品を決定しました。

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受賞製品紹介

【最優秀賞】　ミミズ型管内走行ロボット　Sooha®　

企業名：株式会社ソラリス

（受賞ポイント）

　空気圧で制御された人工筋肉技術を活用した管内走行ロボットで、柔軟性や清掃力の強さなど、大学発ベンチャーらしく、独創性、技術力レベルが高く評価されました。

（製品の説明）

　ミミズ型管内走行ロボット「Sooha」は、複雑な細管内を自立走行する生物模倣型ソフトロボットです。Sooha のコア技術は、空気の力で動作する空気圧人工筋肉であり、ミミズのように伸縮動作を繰り返しながら前進します。

　これまでは、複雑に曲がりくねった細管内を点検する手段がありませんでしたが、Sooha であれば複数曲がりのある配管でも進むことができ、また、上方に上っていくことも可能で、さらに、ロボットの先端部には、カメラとLED が搭載されており、ロボットが進みながら映像を取得することができるため、管内の様子をリアルタイムに確認することができます。

　その他、ロボットにはブラシがついており、管内の汚れを掃き出すといった簡単な清掃も可能です。工場やインフラ配管など様々な場所で設置されている配管の課題を「Sooha」で解決することが可能です。

【審査委員長賞】眼科検査用万能定規　CO メジャー

企業名：株式会社Square Wheel

（受賞ポイント）

　簡便で多機能な検査ツールで、実用性の高い製品であり、眼科検査技師ならではの視点からの製品開発が評価されました。

（製品の説明）

　　CO メジャーは、複数の眼科検査機能を1 つにまとめたコンパクトな医療機器です。従来は高額で大型の機器が必要だった斜視の確認、複視の検出、回旋斜視の定量、瞳孔間距離の測定といった機能を、医療従事者のポケットに収まるサイズの1 台で手軽に行えるようにしました。特に、斜視の早期発見に有効であり、診断の精度を向上させ、患者の生活の質の改善に寄与します。

　成人以降の斜視は人口の約4％で発症すると言われており、複視（ものが２重にだぶってみえる）を生じ、見えの質（Quality of vision:QOV）を著しく低下させます。頻度が極めて高い疾患にもかかわらず発見が難しく、見逃しや誤診が多数起こっていました。CO メジャーでは、これらの斜視を見逃しません。

また、CO メジャーは従来の医療機器に比べて圧倒的に安価で提供されており、斜視の診断や複視の評価を簡便かつ短時間で行えるため、医療現場の効率化にも貢献します。これにより、患者の負担を軽減し、迅速な治療が可能になります。