国連とメディアによる気候変動対策キャンペーン「1.5℃の約束」インパクト調査を実施

「気候変動に危機感を感じる」キャンペーン認知者95.2%、非認知者71.8%で20pt以上の差 危機感の醸成に加え、行動促進につながる情報発信が求められる

博報堂DYホールディングス

株式会社博報堂DYホールディングスは、国連広報センターとメディアが共同で推進する気候変動対策キャンペーン「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」※1に2022年よりクリエイティブ・ボランティアとして参画、キャンペーンタイトルやスローガン、決意表明文やロゴの制作を手がけています。キャンペーン2年目となる今年は3月より活動を開始し、気候危機や脱炭素、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて“1.5℃に抑えること”の重要性が多数のメディアで発信されました。

昨年に引き続き、当キャンペーンが人々の意識と行動にどのようなインパクトを与えたかを検証することを目的に、インパクト調査を実施しました。その結果、キャンペーン認知者※2(以下 認知者)ほど気候変動への危機感は高くなる一方、気候変動を抑制するための行動は昨年から広がっておらず、危機感醸成に加えて、行動促進につながる情報発信のさらなる重要性が浮かび上がってきました。

(調査実施日:2023年10月7日~8日、調査対象:全国15~79歳男女 計1,442名)

<調査結果のポイント>

【「気温上昇を1.5℃に抑えるべき」という情報に触れた人は30.2%】

・23年3月からのキャンペーン期間中(以下 期間中)に、「気温上昇を1.5℃に抑えるべき」という情報や本キャンペーンのロゴに触れたと回答した人は30.2%。昨年のキャンペーンから微減となった。(22年の認知率は33.9%)

【認知者は気候危機への意識は非常に高くなる傾向。今後は行動促進につながる情報発信が重要

・気候変動に対してどの程度危機感を感じているか、期間中に「気温上昇を1.5℃に抑えるべき」という情報に触れた人(認知者)と触れていない人(キャンペーン非認知者、以下 非認知者)で比較したところ、「(非常に+やや)危機感を感じる」と回答した認知者は95.2%にのぼり、非認知者の71.8%と20ポイント以上の差が開いた。

・国連広報センターが推奨する、気候変動抑制のために個人でできる10の行動「ActNow」※3についてどの程度実践しているか聞いたところ、認知者は非認知者に比べて実施率がすべての項目で10ポイント以上高いものの、昨年の結果からはほぼ同じもしくは微減しており、気候変動を抑制するための行動に広がりは見られなかった。

【複数のメディアで情報に接触するほど、意識は高まる傾向に】

・認知者が「気温上昇を1.5℃に抑えるべき」という情報に接触したメディアの数は、「1つ」が35.9%、次いで「2つ」が29.1%。2つ以上のメディアで情報に接触した人は64.0%、3つ以上は34.9%にのぼり、関連情報に接触したメディアの数が多いほど、気候変動に対し「意識が高まった」、「意識して行動するようになった」人も多い傾向に。

・「1.5℃の約束」キャンペーンや気候変動に関する情報に触れたことで、「脱炭素」に「関心が高まった」と回答した人は76.9%に。そのきっかけは、「複数の記事や番組、SNS投稿での報道」(48.3%)、「自分でもできることが沢山あると知った」(32.9%)など。また約2割の人が、「“1.5℃”という数値から予想以上に余裕がないことに危機感を抱いた」と回答。

※1:「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」キャンペーン

国連広報センターが「SDGメディア・コンパクト」に加盟する日本のメディア有志とともに、2022年から開始したキャンペーン。2022年には146、2023年には156のメディア・団体が参加。メディアの情報発信を通じて、なぜ世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して1.5℃に抑えることが必要なのかについての理解促進、地球温暖化をはじめとする気候変動に歯止めを掛けるための具体的なアクションを提示し、個人や組織に行動変容を促すことを目的としています。

※2: キャンペーン認知者=「1.5℃」の情報接触者。

※3:「ActNow」

ActNowは、個人レベルでの気候アクションをグローバルに呼びかけることを目的に2018年に始動した、国連のキャンペーンです。このキャンペーンは、気候変動に対する認識と野心を高め、対策を強化するとともに、パリ協定の履行を加速するための国連による協調的取り組みに欠かせない要素です。ActNowの対象は現在、気候アクションのみならず持続可能な開発目標(SDGs)のすべての目標に広がり、気候変動対策を含むより健康な地球、より良い経済、公正な社会、協力しあう世界のために個人が行動をとるきっかけを提供します。

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/climate_change_un/actnow/

<調査概要>

調査手法 :インターネット調査

対象者  :15~79歳の男女1,442人

※分析時は、人口の性年代構成比に基づきウェイトバック集計を実施。本資料掲載の数値はウェイトバック後のものを使用。

対象地域 :全国

調査時期 :2023年10月7日~8日

調査委託先:(株)H.M.マーケティングリサーチ

 

<実施主体>

本調査は、企業のSDGsへの取り組みを支援する全社プロジェクト「博報堂SDGsプロジェクト」が実施しました。

■博報堂SDGsプロジェクトについて

 SDGsの視点からクライアント企業のビジネスイノベーションを支援する全社的プロジェクト。マーケティング・ブランディング、PR、ビジネス開発、研究開発、クリエイティブなど、SDGsに関する経験と専門性を持つ社員で編成。次世代の経営のテーマとなる、企業の経済インパクトと社会的インパクトの統合に資するソリューション開発や経営支援、事業開発支援、マーケティング支援などを行います。
https://www.hakuhodo.co.jp/news/info/82711/

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会社概要

博報堂DYホールディングス

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URL
https://www.hakuhodody-holdings.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー
電話番号
03-6441-8111
代表者名
水島正幸
上場
東証1部
資本金
101億円
設立
2003年10月