小豆島の大部港に本格的な妖怪アートギャラリーが出現。妖怪彫刻家・武本大志個展「境目」開催。

瀬戸内国際芸術祭周遊事業の一環として、妖怪美術館がプロデュース。

香川県・小豆島の「迷路のまち」(土庄本町)で、アート事業や地域事業をおこなう小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM(小豆島ヘルシーランド株式会社)は、瀬戸内国際芸術祭の秋会期にあわせて、小豆島の大部港にあるフェリー乗り場2階の待合所を活用して妖怪アートギャラリーをオープン。自社が運営する妖怪美術館館長(妖怪画家)の柳生忠平とかねてより交流のあった妖怪彫刻家・武本大志(たけもとたいし)氏の作品を展示します。

会期|2020年9月10日(土)~
会場|小豆島・大部港フェリー乗り場2階待合所(香川県小豆郡土庄町大部)
時間|am 8:00~pm 6:00

入場無料

銀座のギャラリーで出会い、意気投合した異界を創造するアーティスト

小豆島で生まれ育ち「妖怪」を描き続けてきた妖怪画家・柳生忠平が2012年に銀座のギャラリーで個展を開催した際に、ある方の紹介で出会ったのが妖怪彫刻家の武本大志氏。彼は仏像彫刻の手法をベースに制作を続ける若き造形師でありながら、妖怪に対する造詣も深くすぐに意気投合した柳生忠平の招聘で、翌年2013年に妖怪美術館の前身でもあるMeiPAMのアートスペースでの「個展 武本大志 妖怪彫刻展」を開催。その後、公募団体日彫展において日彫賞や優秀賞を受賞するなど確かな実績を重ねている実力派です。
 

左:妖怪美術館館長の柳生忠平 右:武本大志左:妖怪美術館館長の柳生忠平 右:武本大志

 

 


関西圏につながる日生(岡山)~大部港をさらに活性化したい

小豆島には大きな港が6つありますが、関西圏とのアクセスがよい岡山の日生港とつながる大部港もフェリーが就航しているとても重要な港で、近隣には旅館やSUP体験なども楽しめるマリンリゾート施設もあります。今回、この大部港を中心にさらに賑わいを創出するきっかけになるよう、広い待合所を活かしてギャラリーをオープンしました。入場料は無料ですので地域の地元民にも自由に鑑賞いただくことで、アートへの興味喚起と賑わいを醸成できればと考えています。
 

 

 



9月からは、大部港と日生港の窓口で妖怪美術館のお得なチケット販売(通常:大人2,900円→2,500円)も行ないます。


【プロフィール】

武本大志 たけもと たいし
 



経歴
1985年  兵庫県赤穂郡上郡町生まれ
2008年  筑波大学芸術専門学群美術専攻彫塑コース卒業
2010年  筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻修了
2015年  筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程芸術専攻満期退学
現在   日本彫刻会会員、日本芸術メダル協会会員

主な活動
2012 年  個展 妖のつどい 武本大志彫刻展(ギャラリー青羅/銀座)
2013年  個展 武本大志 妖怪彫刻展(モノノケ堂/香川県小豆島)
2015年  妖宴 武本大志・柳生忠平 二人展(ギャラリー青羅/中央区)

第45回日彫展(日彫賞)

2016年  公募団体ベストセレクション美術2016(東京都美術館/上野)
2017年  企画展 セトウチおばけ芸術祭 おばけ人形師・中田市男と
            妖怪造形師・武本大志(瀬戸内市立美術館/岡山県牛窓)

第47回日彫展(優秀賞)

2018年  アートコラボレーションつくば(つくば美術館/つくば市)
2019年  個展 妖怪屋敷 武本大志彫刻展(ROJIBI /足立区)
2020年  武本大志・柳生忠平 二人展(ギャラリー青羅/中央区)

2021年  第50回日彫展(優秀賞)

Message from Artist 

境目には“境となる所。相接する所。分かれ目。”などの意味がありますが、この場合は今我々が生きている“この世”と永久に変わらない神域とされる“異世界”との境界を示しています。日本では古くから神域とされる場所がいくつもあり禁足地とされてきました。それらの場所は現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)との境界であると同時に結界でもあり、様々なものが簡単に行き来して、禍や厄災を招かないようにと禁足地になっています。
グローバル化によるボーダーレスや多様化によるジェンダーレスなど世界中で境界を曖昧にする流れがありますが、その境目とは何なのか?また境目には何があるのか?皆さん自身に問いかけるきっかけとなれば幸いです。

                                                                                                                                        武本大志

「滝夜叉姫と妖たち」について
滝夜叉姫は平将門の娘とされる伝説上の妖術使いで、本来の名前は五月姫です。天慶の乱にて父将門が討たれ、一族郎党は滅ぼされますが、生き残った五月姫は怨念を募らせ貴船神社の社に丑三つ時に参るようになりました。満願の二十一夜目には貴船明神の荒御霊の声が聞こえ、五月姫は妖術を授けられ、滝夜叉姫となりました。本展示では、滝夜叉姫が夜叉丸・蜘蛛丸の手下を従え朝廷転覆を起こそうとする様子を表現しました。妖術を使い怪しきモノ達を操り、その勢力は膨れ上がり続けています。

【展示作品】
 


作品名:滝夜叉姫
素材:乾漆、木、顔料、ガラス
サイズ:H170cm×W80cm×D70cm
 


作品名:蜘蛛丸
素材:乾漆、木、顔料、ガラス
サイズ:H170cm×W100cm×D50cm
 


作品名:夜叉丸
素材:乾漆、木、顔料、ガラス
サイズ:H210cm×W80cm×D50cm
 


作品名:つるべ落とし
素材:乾漆、顔料
サイズ:H152cm×W128cm×D152cm

 


作品名:輪入道 阿
素材:乾漆、木、顔料
サイズ:H180cm×W150cm×D60cm
 


作品名:こだま
素材:乾漆、木、顔料、荒縄、麻布
サイズ:H135cm×W85cm×D24cm


【造形技法について】
乾漆技法は中国より7世紀頃に仏教と共に伝えられた技法です。日本においては仏像造像技法としても用いられ奈良時代の天平期には最盛を迎えました。阿修羅像で知られる興福寺《八部衆立像》や当麻寺《四天王像》はその代表的な作例です。

粘土で原型を作り、それを石膏で型取りします。その石膏型の内側に漆と砥粉を混ぜ合わせた錆漆を麻布などに塗り貼り込みます。これを全体に6回程度繰り返し厚みを出します。その後、石膏の型から外し、表面を磨き仕上げていきます。内部は空洞で木材の補強が施されています。お椀などに塗られる漆は塗料として用いられているのに対し、乾漆では砥粉などの土の粉を固める接着剤として用いるため大量の漆を必要とします。もちろん漆は高価なため多額の制作費がかかり、また漆特有の“かぶれ”という炎症を起こすリスクもあるため、造形技法に用いる作家は他の技法に比べ少ないです。

妖怪美術館について
【小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAMとは】

香川県小豆島の「迷路のまち」エリアで古民家を活用したアートプロジェクトを展開。「妖怪美術館」、「小野川直樹美術館」の企画・運営を中心に、観光・イベントなどの企画、フリーペーパーの制作などを手がける。MeiPAM(メイパム)は、Mei:迷路のまち、P:パフォーマンス、A:アート、M:マルシェの略称。

HP:https://meipam.net/

【妖怪美術館とは】


香川県・小豆島の迷路のまちで800体をこえる妖怪造形作品を展示する美術館。まちの中に点在する4つの古民家をスマホガイドアプリを使いながらめぐる。妖怪の起源から現代の妖怪まで「妖怪造形大賞」に応募された800体を超える作品を展示・保管しています。「妖怪を世界へ」私たちは「妖怪(=Yokai)を「もったいない」と同じような世界語にしたいと考えています。館長は小豆島生まれの妖怪画家・柳生忠平が勤める。

妖怪美術館
香川県小豆郡土庄町甲398
0879-62-0221
mail@meipam.net

【小豆島ヘルシーランド株式会社とは】

瀬戸内・小豆島で、オリーブの栽培や研究、化粧品や食品の開発・製造、通信販売などを行うMeiPAM 小豆島・迷路のまちアートプロジェクトの共同運営。地域活性化事業の企画・推進・運営。
社名:小豆島ヘルシーランド株式会社

所在地:香川県小豆郡土庄町甲2721-1
代表取締役社長:柳生敏宏
設立:1985年
HP:https://shl-olive.co.jp/

【お問い合わせ】

小豆島ヘルシーランド株式会社 地域事業創造部
妖怪美術館
野村充史 佐藤秀司 佐藤美樹
Tel.0879-62-0221(代表)/090-5214-9769(野村)
Mail mail@meipam.net


 

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会社概要

URL
http://shl-olive.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
香川県小豆郡土庄町甲2721-1
電話番号
0879-62-7111
代表者名
柳生敏宏
上場
未上場
資本金
9995万円
設立
1985年10月