BTSが切り拓く無限大の可能性、世界へ向かう際に直面する困難、そして経験するであろう闘いの意味。世界中に広がる「BTS現象」を6つの章と30以上のキーワードでひもとく決定版!

『BTS オン・ザ・ロード』2021年6月11日発売

株式会社玄光社

株式会社玄光社(本社:東京都千代田区)は、『BTS オン・ザ・ロード』を2021年6月11日(金)に発売します。

『BTS オン・ザ・ロード』2021年6月11日発売『BTS オン・ザ・ロード』2021年6月11日発売



(本文・訳者あとがきより抜粋)

BTSはいかにK-POPを超え、世界の人たちを動かしたのか。
本書は世界中のメディアとファン、そして研究者たちが挑む命題に、「K-POP」「トランスメディア」「世代」「ファンダムARMY」「人種」「ジェンダー」というキーワードで深く切りこむ。

著者は、BTSの所属事務所HYBEのパン・シヒョク代表にもっとも信頼されている学者のひとり、ソウル大学のホン・ソクキョン教授。
パン・シヒョク代表がBTSのブレークの秘密をひもとく講演ドキュメンタリー番組『明見萬里』に登場し、核心を突いた発言でファンの心を掴んだ教授が、BTSの所属事務所のサポートのもとワールドツアーに同行し、フィールドワークを実施して誕生したのが本書『BTS オン・ザ・ロード』だ。

タイトル『BTS オン・ザ・ロード』には、いくつもの意味が重ねられている。
BTSのメンバーが長いあいだひとつの道をともに歩み、困難を克服してきたこと。世界各地をめぐるツアーで歴史を築いてきたこと。そして何より、7人が前人未到の道を拓きながら成し遂げた意義を、本書が探究しようと試みていること。

グローバル化が急速に進むなか、東アジアの男性であるBTSは、人種とジェンダー政治にたいする新しい可能性として浮上した。BTSの成功は、当人たちにとって予期せぬ運命をもたらした。デビュー当初には想像すらしなかった状況のなかで彼らに新しい目的と義務が与えられ、その目標に向かって進むために奮闘すべき立場になったのだ。
「若者に向けられる社会的偏見や抑圧を防ぐ」という意味を込めてつけられた「防弾少年団」が世界的な成功によって「BTS」になったいま、彼らは世界に存在する人種やジェンダーへの偏見と闘いつづける。
彼らはたんなる好奇心の対象ではなく、男らしさとジェンダーにたいする新しい想像をかきたてるルックス、人間関係、そしてメッセージを伝える媒体(medium)なのだ。BTSは新自由主義の競争のなかで奮闘する成長痛を音楽とストーリーに盛りこみ、「ありのままの自分を受け入れよう」というメッセージを生み出した。そして彼らの成功の陰には、ARMYの存在がある。世代を超えて響きあう熱い関係のなかで、BTSはARMYとともに、これからも歩みつづけていくのだろう。
今後、彼らがどんな道を選ぶかははかりしれないが、この本は彼らの足跡を理解する一助となるはずだ。

翻訳は、『BTSを読む なぜ世界を夢中にさせるのか』(柏書房)、『BTSとARMY わたしたちは連帯する』(イースト・プレス)、『家にいるのに家に帰りたい』(辰巳出版)等、BTSの研究本・関連本翻訳の第一人者である桑畑優香氏。韓国に留学経験があり、長く韓流・K-POPを見つめ続けててきた桑畑氏が、簡潔なフレーズ、明確なキーワードで、読みものとして楽しめる一冊に仕上げている。

 
  • 目次抜粋
プロローグ
BTSとともに世界へ
BTSを通じて世界を見つめるということ
グローバル化とデジタル文化時代のBTS
BTSが歩む道の上で
前人未到の旅をともにしながら


第1章 BTS、K-POPを超えて
K-POP産業の辺境から世界のポップカルチャーの中心へ
グローバルカルチャーの流通の新しい秩序
韓国・日本のアイドルシステムとBTS
BTSとK-POP、同じことと違うこと
ハイブリッドを表現するBTS
K-POPを超えて世界へ


第2章 トランスメディア
BTSを理解する最も重要なキーワード
トランスメディアとは何か
BTSのトランスメディア戦略
3つの層で構成されるBTSトランスメディア
第1の層:BTSの楽曲とミュージックビデオ
第2の層:BTSメンバーの日常と成長物語
第3の層:BTSメンバーの実際の人生の物語
ラビットホール:異なる層の物語をつなぐ結び目
JINの「Epiphany」
Vの「Singularity」
ファンの参加によって完成するBTSトランスメディア


第3章 世代論、階級論で読むBTS現象
なぜ、世界の若者はBTSに熱狂するのか
若者世代の生きる条件を歌う
もう親世代のようには生きられない
抵抗せよ、成功よりも成長
若者のアイコン:ザ・ビートルズ、デヴィッド・ボウイ、そしてBTS


第4章 ARMYになること、ARMYとして生きること
すべての現象の背後に彼/彼女たちがいた
コンサート会場で出会ったARMYたち
ARMYとして生きること(Being ARMY)
出会い:BTSの世界(BU)にハマる
推し:つらいときに救ってくれたBTS
ARMY というコミュニティの力
癒しと救いのコミュニケーション
ミドルエイジのファンたちが語ったこと
BTSの言葉、韓国語を学ぶ
ARMYの嗜好、嗜好としてのARMY
メディア、嗜好、価値の共同体
ARMYとファン・アクティビズム


第5章 BTS と新しい人種的想像力
BTSはいかにしてアジア人を「魅惑の対象」に変えたのか
ローカルから世界へ、BTSがリードするK-POP
韓国語で歌うグローバル・ポピュラー音楽
多文化な世界における文化的引用戦略
白人中心の人種的想像力の変化
K-POPファンダムの人種感覚
ステレオタイプと偶像化を超えて


第6章 BTSとオルタナティブな男らしさ
BTSが若者のジェンダー観に与えた影響
ビジュアルで楽しませるイケメン文化
ソフトな男らしさ(Soft Masculinity)
有害でない男らしさ(Anti Toxic Masculinity)
オルタナティブな男らしさを超え、ジェンダーの問題へ
BTSの身体


エピローグ
BTS、新たな時代の想像力


日本の読者のみなさんへ
訳者あとがき

 
  • 著者プロフィール
ホン・ソクキョン
BTSの所属事務所HYBEのパン・シヒョク代表にもっとも信頼されている学者のひとり。2019年2月に韓国言論学会が主催しBig Hit Entertainmentが後援した学術会議「K-POP BEYOND BTS」にも基調講演者として登壇。
ソウル大学言論情報学教授、韓国屈指の韓流研究者。フランスのグルノーブル大学で言論情報学で博士号を取得。
2007年から世界の韓流に関する論文を発表しており、2013年には韓流現象が東アジアの外でどのように浸透し、文化的な勢力となってきたかを研究した本『グローバル化とデジタル文化時代の韓流』を発行。

 
  • 翻訳者プロフィール
桑畑 優香(くわはた・ゆか)
早稲田大学第一文学部卒業。延世大学語学堂・ソウル大学政治学科で学ぶ。
「ニュースステーション」ディレクターを経てフリーに。ドラマ・映画のレビューやK-POPアーティストへのインタビューを中心に『韓国語学習ジャーナルhana』『韓流旋風』『現代ビジネス』『デイリー新潮』『AERA』『Yahoo! ニュース 個人』などに寄稿・翻訳。訳書に『韓国映画俳優辞典』(ダイヤモンド社・共訳)、『花ばぁば』(ころから)、『韓国映画100選』(クオン)、『BTSを読む なぜ世界を夢中にさせるのか』(柏書房)、『BTSとARMY わたしたちは連帯する』(イースト・プレス)、『家にいるのに家に帰りたい』(辰巳出版)などがある。



【本書仕様】
タイトル:BTS オン・ザ・ロード
発売日:2021年6月11日全国発売
判型:A5変判 272ページ
定価:本体2,100円+税
ISBN:9784768314890
アマゾン:https://amzn.to/38bTksz
出版元:株式会社⽞光社

【会社概要】
商号 : 株式会社⽞光社
所在地 : 〒102-8716 東京都千代⽥区飯⽥橋4-1-5
設⽴ : 1931年
事業内容: 出版
URL :http://www.genkosha.co.jp/
 

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会社概要

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URL
https://www.genkosha.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区飯田橋4-1-5 玄光社ビル
電話番号
03-3263-3515
代表者名
勝山俊光
上場
未上場
資本金
1500万円
設立
1931年09月