ispace、「HAKUTO-R」ミッション2に関して宇宙資源法に基づく「宇宙資源の探査及び開発の許可」を内閣府より取得
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は本日、最速2025年1月に打ち上げを予定しているミッション2に関して、内閣府より宇宙資源の探査及び開発の許可を取得しましたので、お知らせいたします。
ispaceは、ミッション1に向けて2022年11月に国内の第一号案件として内閣府より本許可を取得しており、今回は2度目の許可取得となります。
このたびの、宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律(宇宙資源法)に基づく「宇宙資源の探査及び開発許可」は、最速で2025年1月にもフロリダ州ケープカナベラルからSpace X社のFalcon 9ロケットの打ち上げ予定に先駆けて、本日、2024年12月17日より有効となります。
■ 城内内閣府特命担当大臣 宇宙政策担当大臣 のコメント
「本日、宇宙資源法に基づき、株式会社ispaceによる月面資源開発計画を許可しました。宇宙資源法に基づく第二号の許可案件となり、第一号案件も同社が当時、民間企業としては世界初となる月面への軟着陸を試みた事案でありました。第二号案件は第一号案件の経験を糧にした再挑戦のプロジェクトとなるため、政府としても成功を見守りたいです。また、本許可に沿って、同社が月面資源の所有権を顧客である、米国NASAに移転すれば、月面資源の商業取引として日本初の事例となります。宇宙開発利用が活発になる中、米国欧州をはじめとする関係国と連携し、本法律に基づく民間事業者による資源利用の実績を積み上げ、国際社会でのプレゼンスを高めていきたいです。」
■ ispace株式会社 CEO & Founder 袴田武史のコメント
「ispaceの月面での活動計画が許可されたことを大変嬉しく思います。ispaceのミッション2では採取する月のレゴリスをNASAに譲渡しますが、本取組は今後の商業的な宇宙資源利用の礎になると考えています。官民さまざまな関係者を巻き込んでシスルナ(月と地球との空間)経済圏構築を進め、人類の生活を支えていく宇宙規模のエコシステムの実現に貢献してまいります。」
この許可により、NASAと契約した月資源の商取引が行われます。NASAとの月資源商取引プログラムにおいて設定されているNASAへの月のレゴリスの譲渡は、ミッション2においてispaceのランダー(月着陸船)が月面に着陸後に行われる予定です。月のレゴリスはランダーのフットパッドで採取を予定しています。ランダーには着陸時の衝撃を吸収するために着陸脚先端にフットパッドを搭載しており、ランダーの着陸時に、その衝撃により舞い上がったレゴリスが、この4つのフットパッドに堆積することを想定しています。フットパッドに堆積したレゴリスは、ローバーに搭載したカメラによって撮影し、撮影画像を確認した後、レゴリスの所有権をNASAに移転する商業取引を行う計画です。なお、本取引はレゴリスの物理的な受け渡しを伴うものではありません。
また、ispaceの欧州法人である、ispace EUROPE S.A. (以下ispace EUROPE)とNASAの締結した月資源に関する商取引プログラムにより、ispace EUROPEはTENACIOUS(テネシアス)ローバーに搭載されたスコップで月面のレゴリスを採取し、撮影をした採取物の所有権をその場でNASAに譲渡します。
ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてまいりました。最速 2025年 1 月に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定しています。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供してまいります。
■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2の打ち上げを最速2025年1月[i]に、ミッション3を2026年[ii]、ミッション6を2027年に[iii]打ち上げを行う予定。
ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。
[i] 2024年12月時点の想定
[ii] 2024年12月時点の想定
[iii] 2024年12月時点の想定
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