「生成AIに対して自分たちがどう取り扱っていくべきなのか」長崎大学の学生と共に生成AIについて考える講座を開催いたしました。
株式会社D4cアカデミー(本社:東京都中央区、代表取締役:和田陽一郎)は、長崎大学の学生に向けて情報教育の一環として、生成AI時代の学習活用に関するレクチャーを実施しました。
データサイエンスとAI技術の教育・応用に特化した株式会社D4cアカデミーは、2024年11月25日、長崎大学の「情報と社会」講座として、大学1年生を対象に「ChatGPTナビ for School」を提供しました。これは、ChatGPTおよび生成AIがもたらす学習環境の転換期において、どう対応していくのか・適切な活用とは何かを探る取り組みの一環です。
実施講座
【概要】
本講座では、大学での学びにおいて「講義のレポートを書く際に生成AIを用いることは良くないことか」というテーマを軸に、学生自身が思考を深め、展開していくことを目的として、ChatGPTの出力の体験や生成AIの仕組みなどの知識について、幅広く学びました。また、ChatGPTを使用した課題のアイデア出し、出力をそのまま利用することによるリスク、および具体的な活用例を取り上げた講演を通して、生成AIを使うことの如何を考えるきっかけとなる講座となりました。
【カリキュラム】
当日の講義のアジェンダは以下の通りです。
【成果】
以上の内容を元に実際に学生自身のPCを用いてChatGPTを動かすことを体験し、考えを深めていきました。
授業開始前はChatGPTを学習活動で使ったことのない学生もおりましたが、生成AIでどういった利用ができるのか、また何を苦手としているのかを具体的に学んだうえで、生成AIを利用することの良し悪しというテーマを各々考え、学習レポートを作成していきました。
ただ講義を聴き、物事を知るだけでなく、自分で考えて意見を出すという経験を通すことで生成AIとの上手な付き合い方を当事者として学びました。
学生からは「将来的に使う事になるのだから、学生のうちからどんどん使って、うまく利用するためのスキルを身に付けた方がいい」、「便利な道具は何でも使った方がよく、生成AIという道具だけは使ってはいけないという理由が見当たらない」という利用に対して前向きな意見が出ました。一方で「課題の出題者の教育的意図を思えば、ほとんどの場合、生成AIを使わない方がよい」や「生成AIを使ってレポートを出しても、自分の実力が上がらないので、課題については使わない方がよい」というような安易な利用については反対する意見もありました。大学生のような若い世代に関していえば、生成AIの利用に前向きな人の方が主流では?と予想しておりましたが、人数としては概ね賛否が拮抗しており、若い世代であっても、生成AIという道具が様々な受け入れられ方をしていることを認識する機会にもなりました。
【ご利用の声】
今回の講座の実施において、長崎大学の先生方よりインタビューをいただいております。
■講座を導入した経緯についてお教えください。
学内全体として生成AIの学生利用に対して何か教育を施さなければならないと考えている中で、ファカルティ・ディベロップメントの一環として、大学教職員に貴社の講座を利用する動きがあったことがきっかけです。
その検討の際に併せて学生にも学ばせようという結論となり、今回の講座利用に至りました。
■生成AIにあまり馴染みのない学生に対して、どのような効果を期待していましたか?
生成AIに質問を投げかけた際に返ってきた答えを鵜呑みにしないようにしつつ、生成AIとの付き合い方を身に付けてほしいと考えました。また、それを学内の人間からではなく、企業人から指導を受けることで、社会ではどのように扱われているのかという観点から、卒業後を見据えた思考の育成になると期待しておりました。
■提供された講座内容について、特に印象的だった点や学生に有益だったと感じた部分を教えてください。
今回は選んだ生成AIというものはこれからも続くトレンドになるものと考えています。その生成AIに対して自分たちがどう取り扱っていくべきなのかということについて、学生が主体的に考える機会が持てたと感じております。
■講座を受講した学生の反応や、授業中の様子について感じたことを教えてください。また、学生が提出した課題から、講座の成果や学びの深まりを感じる点はありましたか?
今までの「人工知能」についての学習等はあくまで技術や概念についての内容が主でしたが、今回は学生自身の学生生活に近い切り口で学べたと感じています。
その中でも、学生から「そもそも安易に使うべきではないのではないか」という意見が出るなど、ただあるものを享受するのではなく、生成AIについて改めて向き合って考えることができたという点で学生の学びがより深まりました。
■今後の大学教育やキャリア形成において、生成AIの活用スキルはどのような意義があるとお考えですか?
基本的には、アイデア出しの補助として使えるようにすることで学業や仕事の効率化につながると考えています。
ただし、その利用に際しては、生成AIを使いこなせなければ意味がなく、指示を出すための言語化、コミュニケーション能力が必要だと感じました。また、生成AIの課題として、「それらしい答え」を出してしまうところがあるため、生成AIの出してきた回答に対して、専門知識を持ってしっかりと取捨選択していくことが重要だと考えています。
■講座全体を通して感じたことや、学生・教授の視点からの総合的な評価をお聞かせください。
今後学生が絶対に接するツールに対して、社会人としての視座から、生成AIが何を学習したのかを知っているか知らないかで、どのような影響が出るかということを学べました。このことは、今後の学生生活、また卒後の社会人として活躍していくために非常に重要なテーマだと実感しました。
来年度以降、全学生が学べるような機会を設けることができないか、検討していきたいと考えています。
「ChatGPTナビ for School」はこちらから
https://d4c-academy.org/chatgptnaviforschool
■株式会社D4cアカデミー
https://d4c-academy.org/
データサイエンス・AIに特化した研修事業およびデータ分析アドバイザリーサービスを展開し、データ分析者育成スクール「データサインサイエンスアカデミー」を運営するほか、法人・官公庁に対してデータ分析やAIに関する研修、分析支援サービスを提供している。
<お問い合わせ先>
contact@d4c-academy.org
03-5422-6929
<同社が運営するサービス>
ChatGPTの業務活用を支援する研修「ChatGPTナビ」(BtoB)
https://d4c-academy.org/chatgptnavi
データ分析者育成スクール「データサインサイエンスアカデミー」(BtoB,BtoC)
https://data-science-academy.org/
デジタルリテラシー向上を支援する研修「DigitaRe School」(BtoB)
https://d4c-academy.org/digitare-school/
その他オリジナル研修の開発/実施(BtoB)
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像