がん研有明病院、より良い医療環境と充実したサポートの提供を目的に2025年度、外来治療センターとトータルケアセンターの拡張工事を実施
外来治療センター:2025年9月完成予定 トータルケアセンター:2026年3月完成予定
公益財団法人がん研究会有明病院(以下、当院)は、日本で最初のがん専門病院として1934年より、当会が掲げる「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」という理念のもと、がん治療に努めております。
このたび、当院はがん治療の変化に対応し、患者さんにより良い医療とサポートを提供することを目的に2025年度から2026年度にかけて拡張工事を行います。2025年度につきましては、医療環境の改善や多様な治療への対応を目指した外来治療センター拡張と、入退院・通院・就労などに関する総合的な支援のさらなる充実をめざしたトータルケアセンターの拡張を実施いたしますので、お知らせいたします。

(1)外来治療センターの拡張について
◆背景
・外来薬物療法の実施数の増加
従来は入院で行っていた薬物療法を外来(通院)で受けたいというニーズの増大と、
新薬の導入により外来薬物療法の実施数が増加しています。
2014年度 約30,000件⇒ 2023年度 約37,000件
※治験数も含む 2019年度 約2,800件 ⇒ 2023年度 約4,300件
・入院日数の短縮
内視鏡下手術やロボット支援下手術などの低侵襲な外科治療の積極的な導入により、
入院日数が短縮し、入院病床数を減らすことが可能になりました。
2014年度 約13日 ⇒ 2023年度 約11日
※手術数自体は増加 2014年度 約7,770件 ⇒ 2023年度 約8,500件
◆内容
5階西病棟(42床)を廃止した跡地に、現在1階と2階に分散している外来治療センターを1か所に集約し、運営の効率化による患者さんの利便性向上をめざします。
・療養環境の改善
治療後に身だしなみを整えていただけるパウダーコーナーを新設
・多様な治療に対応
個室、処置室、ベッド4床を新設
治験のためのスペースを設置
・運営の効率化
調剤室1室を地下1階から5階外来治療室内に移設
ベッド4床を含む83床に増床し(現在は75床)、より多くの患者さんに対応
・面積
1,073㎡(現在は620㎡)
(2)トータルケアセンターの拡張について
◆背景
・相談数の増加
がん治療とご自分らしい生活や仕事を両立させるための支援の重要性が増大しています。
入退院支援・入院時支援 2019年度 約20,000件 ⇒ 2023年度 約25,000件
がん相談支援センター相談数 2019年度 約4,300件 ⇒ 2023年度 約4,900件
◆内容
現在1階に分散している様々な支援機能を2階の1か所にまとめワンストップの支援を提供します。
・相談機能の充実
相談・手続き用の対面スペースを現在の15ブースより20ブースに増設
カウンセリング機能を強化する専用相談室を5室から8室に増設
・新たな機能の付加
排便障害外来の新設
試着室(帽子・ウィッグなど)を新設しアピアランスケアを充実
・面積
564.4㎡(現在は285㎡ )
◆トータルケアセンターについて
患者さん・ご家族に必要な時に必要な支援を届けられる体制を目指して、2021年5月に医療連携と患者・家族支援に係る部門を統合し、トータルケアセンターを発足しました。初診から、スムーズな入退院、外来への移行、他院との連携など退院後まで身体的なケアのみならず、精神的・社会的な様々なサポートを行っています。
支援内容:がん相談支援センター、患者相談、WOC支援(ストーマや皮膚トラブル等のケアを担当)、リンパケア、サバイバーシップ支援、ボランティア支援、地域連携、診療予約、ベッドコントロール、入退院支援
2026年度の改修工事につきましては、詳細が決まり次第お知らせいたします。
■がん研究会について
がん研究会は、「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」ことを基本理念として掲げ、研究所と病院が一体となってがんの本態と個性を明らかにし、がんの診断・治療・予防に貢献すると共に、生命科学の先端を開拓することを目指しています。その実現に向けて、新薬開発のための臨床試験(治験)や、新たな治療法・診断法の開発につながる臨床研究を積極的に実施しています。また、基礎研究を診断・治療法の開発へつなげる橋渡し研究、いわゆる「トランスレーショナルリサーチ」も推進しています。
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