当社とエーザイの共同創出品E7386について、ESMO(欧州臨床腫瘍学会)年次総会においてエーザイが発表
今回開示されたアブストラクトは、エーザイが実施しているE7386とレンバチニブの併用を評価する、進行中の非盲検臨床第Ⅰb相試験 (NCT04008797(*3))拡大コホートの中間解析結果です(データカットオフ:2024年3月7日)。抗PD-(L)1免疫療法およびプラチナ製剤を含む化学療法後に増悪した進行子宮体がん患者さんを対象としています。これまでに投与された16名の患者さんにおいて、管理可能な安全性プロファイルが示されました。また、部分奏効(confirmed PR、腫瘍の大きさが30%以上縮小)が31%(5名)の患者さんで確認されました。腫瘍安定 (SD、腫瘍の大きさが-30%~+20%)の患者さんが31%(5名)でした。
これらの結果からE7386とレンバチニブ併用の管理可能な安全性が示されるとともに、予備的な抗腫瘍効果も合わせて確認されました。引き続き、残りの患者さんへの投与が進行しています。
(*1)E7386について
エーザイと共同創出した経口投与可能なCBP/βカテニン相互作用阻害剤であるE7386は、がん細胞の悪性化に関与するCBP/βカテニンシグナルの下流において、β-カテニンとCBPのタンパク相互作用を阻害する経口低分子薬です。2021年10月にPOC(Proof of Concept)を達成し、現在は単剤での固形がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験のほか、エーザイ創製の経口チロシンキナーゼ阻害剤レンバチニブとの併用による固形がんを対象とした後期第Ⅰ相臨床試験、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用による固形がんを対象とした後期第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験を実施しています。
(*2)レンバチニブについて
レンバチニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RETなどの腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する、経口投与可能なマルチキナーゼ阻害剤です。本剤は、エーザイが創製し、エーザイとMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが提携契約のもと、共同開発および共同商業化を行っています。甲状腺がん、肝細胞がん、胸腺がん、腎細胞がん(エベロリムスとの併用またはペムブロリズマブとの併用)での承認に加え、子宮内膜がん(日本では、子宮体がん)ではペムブロリズマブとの併用療法による適応が承認されています。
(*3)NCT04008797試験について
エーザイが実施している固形がん患者を対象としたE7386とレンバチニブとの併用療法を評価するための非盲検第Ⅰb相試験です。日本、韓国、台湾、アメリカ、フランスにおいて、安全性および忍容性を評価し次相の推奨用量(RP2D)を決定するとともに、薬物動態および薬理効果を確認します。肝臓がん、大腸がん、子宮体がんなどの各サブパートにおいて、患者さんの投与が進行中です。
【株式会社 PRISM BioLab について】
PRISM BioLabは、独自に開発したαヘリックス・βターン模倣技術を活用して、低分子化合物によるタンパク質間相互作用(PPI)の制御による創薬を目指している企業です。PRISMは、従来困難であった細胞内で様々な信号を伝達するPPIを制御する独自のペプチド模倣技術である『PepMetics ®』を構築し、癌や線維症分野の臨床パイプラインを創出するとともに、国内外の多数の大手製薬会社と提携してこれまでに無い難病治療薬の創出に取り組んでいます。
詳しくは、http://www.prismbiolab.com/をご覧ください。
【PRISM Biolab会社概要】
社名 :株式会社PRISM BioLab(PRISM BioLab Co.,Ltd.)
創業 :2006年11月
本社所在地:神奈川県藤沢市村岡東二丁目26番地の1湘南アイパーク
事業内容 :創薬技術開発及び創薬
代表取締役:竹原 大
URL :http://www.prismbiolab.com/
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