STUDIO ZERO(スタジオゼロ)が提供する伴走型行政経営DXサービス「.Gov」、奈良市移住支援の取り組み事例公開のお知らせ

コロナ禍の逆境が、ユニークな施策立案の糧に。奈良市6年連続転入超過の立役者、移住ポータルサイト「ならりずむ。」とその施策の鍵となった“ユーザー理解”

STUDIO ZERO

株式会社プレイド(東京都中央区:代表取締役CEO 倉橋健太)の社内起業組織STUDIO ZERO(スタジオゼロ)は、奈良市(市長 仲川げん)総合政策部 秘書広報課 移住定住促進係との、奈良市移住支援の取り組み事例を公開いたしました。

株式会社プレイドの社内起業組織STUDIO ZERO(スタジオゼロ)では、伴走型行政経営DXサービス「.Gov(ドットガブ)」を提供しています。

スタジオゼロには、政策や行政職員の業務活動の実態に通暁した元行政官(国家公務員出身者)や民間ビジネスでさまざまな企業における顧客体験価値向上に向けた事業開発や業務オペレーション変革、デジタルマーケティング等の分野で数多くの実績を築き上げたプロフェッショナルが集結しています。行政・民間ビジネスに渡る知見や経験を糧に、市民体験を基軸にした行政デジタル化に挑む自治体等の取り組みを伴走支援しています。

また、奈良市とプレイドは、2022年に包括的連携に関する協定を締結しています。その協定に基づきスタジオゼロでは、市民サービス向上を目的とした「デジタル市役所構想」の実現に向けた各種取り組みの支援を中心に、さまざまな取り組みを伴走しております。

今回は、奈良市 総合政策部 秘書広報課 移住定住促進係の皆様と一緒に行っている、奈良市の移住支援の取り組みについて紹介します。

奈良市 総合政策部 秘書広報課 移住定住促進係 主務 山本氏・係長 山田氏

はじめに、奈良市への移住の現状について教えてください。

山本氏「観光の街の印象が強い奈良市ですが、実は6年連続で転入超過しています。その背景には、大阪などへ通勤をする方にとって交通の便が良いことや、自然溢れるエリアで子育てをしたい方々に対する子育て支援策を拡充していることなどが挙げられます。また、奈良市への移住希望者に好評な施策として、オンライン移住相談やお試し移住制度という施策があり、これらの施策の効果が着実に出ているのではないかと考えています。」

お試し移住制度といった、ユニークな施策を企画して実行した経緯を教えてください。

山本氏「お試し移住制度を開始した経緯としては、令和2年からコロナが大流行したことがきっかけでした。観光業が大ダメージを受けたので、ゲストハウスのオーナーさんにヒアリングする機会があり、その時に、1日あたり予約が0泊の日があるというお話を伺いました。そこで、なんとか私たちの方で力になれることはないかな?と考えたのが、この企画の始まりでした。そこからさらに、移住相談者の方からも、コロナの関係で奈良に行くことができなくなったというお話を伺いました。

そこで、奈良になかなか行けない移住検討者の方と、宿泊者がいなくて困っている宿泊事業者を、なんとかマッチングできないかということで考えたのが、『お試し移住支援制度』でした。」

コロナという事情がありつつも、斬新な企画が現場発信で進められるというのは、珍しいことではないかと思います。他の自治体さんとの体制の違いや、現場から上がった声がすぐに採択されやすいような環境だとか、そういったものはありますか?

山田氏「市長や上層部の考え方も柔軟だと思います。当時はコロナ禍で市が元々予定していた事業やイベントの開催が難しかったという背景もこの事業を後押しした、というのもありますね。」

スタジオゼロの伴走支援「.Gov(ドットガブ)」(※)を依頼されたきっかけを教えてください。

※伴走支援内容として「KARTE(カルテ)を活用したプッシュ型配信業務」「Google

Analytics(グーグルアナリティクス)やKARTEを活用したサイト上のユーザー行動分析業務」「競合調査を踏まえた戦略策定業務」など

山本氏「そもそも私たちは『移住ステップ』というものを想定しながら、それぞれのフェーズに対して移住支援策を打っています。 しかしながら、結局のところ、1番初めに移住希望者が訪問するのは、ホームページが大半なので、どんなにその後の事業をきちんと整えていてもホームページに来訪してきた方々が適切な情報を収集することができないと、それ以降に用意している施策を提供することができなくなってしまいます。

そこで、一旦、移住ポータルサイト「ならりずむ。」に訪問した方々が、私たちが想定している動きをしているのかどうかについて現状把握する必要があると考え、サイト上の行動分析を含めた伴走支援をお願いしたいと思った次第です。」

ホームページの手前のところでの課題感はありましたか?

山本氏「これまでユーザーの声や意見を集める機会がなく、そのため、自分たちの取り組みの改善点をしっかり洗い出すところから始めました。そんな中、スタジオゼロの皆さんには、本当に細かいところまで示唆を出していただいたので、多くの修正ポイントが見つかり、順次それらを改善できたと思います。

例えば、資料請求ひとつにしても、どれだけの人が資料請求ボタンを押さずに戻ってしまっているよ、という具体的な数字を出していただきました。そして原因として、設問が多すぎるため次はこのような設問設計にした方が良いかもしれませんとご提案いただいたことで、設問を修正して期待していた効果に繋がったことがありました。」

山田氏「あとは、サイトに来訪した方への、誘導がうまくできていないことが原因だったので、サイト上の動線を修正していただきました。その際、文言の言い回しやサイト上のデザイン表現など、非常に細かいところまでチェックして仮説を立てて検証していただきました。結果として、資料請求の数が増えたという、目に見える効果がありました。」

当初の仮説は、当たっていましたか?

山田氏「多くの仮説検証を行った中で分かったことは、自分自身の感覚では一般的な心理であると感じていたことでも、必ずしも決してそうではないということです。数値で出してみると違う結果として検証されるので、数字を追うことの大切さを痛感しました。」

山本氏「また、既存のホームページのCMS機能では実現できないことを数多く実行していただけました。以前から『これ、あったらいいな』と思うことは山ほどありましたが、それらの多くはCMSではできないことでした。 例えば、ポップアップを出し分けることや、フッターの改善もそうですが、これまでできなかったけれど、やりたかったことが実現できました。」

山田氏「移住ポータルサイトを見て、ポップアップ機能など実装に関する問い合わせが他部署からありましたので、スタジオゼロの皆さんに伴走支援いただいていることを紹介しました。」

具体的に、一番効いた施策は何でしたか?

山本氏「ポップアップですね。ポップアップといってもバナーだけではなくて、冊子を試し読みできるものを設置していただきましたが、やはり試し読みした人の資料請求率がすごく高かったですね。」

山田氏「ユーザーに応じたポップアップの使い分けができることや、良いタイミングで出すことができるのも、魅力のひとつだと思います。」

山本氏「また、以前ご支援いただいた社員の方が、サイト上の一部のUIデザインを大きくリデザインする提案をしてくださいました。そのデザインに変わってから、想定ターゲットだった若年者世代の方々からの資料請求数が非常に増えたこともありました。」

山田氏「今後も若年者世代に向けた取り組みを強化していきたいと思っています。」

さまざまな施策を講じる中で、印象的だったことは?

山田氏「やはり移住に興味がありそうな方をセグメントしていただき、ポップアップなどのプッシュ型コミュニケーションを適切なタイミングで出していただいたことですね。移住ポータルサイトをちょっと覗きに来ただけの方々が、最終的には資料請求いただけるといった直接的な効果が見られたことが特に印象的でした。」

山本氏「ポップアップなどのプッシュ型コミュニケーションを実施する際には、配信する情報と関係のない方に表示してしまうと、邪魔だなと思われてしまい、それが苦情に繋がるリスクもあります。ですが、KARTEをしっかり使いこなせば、適切なユーザーに必要な情報を、絶妙なタイミングで届けられるので、すごくいいなと思いました。」

山田氏「私たちだけではここまでKARTEやGAを使いこなせなかったと思います。KARTEやGAのようなデジタルマーケティングツールの機能は非常に豊富だと思いつつ、そのようなツール類を日常的に活用する時間の捻出が難しいため、スタジオゼロの皆さんがある種BPO(※)的に対応してくださった。要所要所の業務確認や業務連携はもちろんありましたが、仮説構築から実際の施策運用まで一気通貫で対応いただき本当に助かりました。」

※BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)BPOとは、企業活動における業務プロセスの一部を一括して外部委託すること。対象の業務プロセスについて企画・設計から実施までを外部委託するため、自社よりも優れた専門性を有する外部企業によるBPOを活用することで企業は、経営資源のコア業務への集中やコスト削減、固定費の変動費化のみならず、より優れた業務品質を実現し、顧客への提供価値を高めることが可能となる。

山本氏「本当にその点は非常に助かりました。前向きに、色々な施策をどんどん提案してくださって、私たちが手回らないような細かいところもいつもしっかり見ていただけました。例えば、アンケートも全部分析して、こういう意見が多いから、これからはこういったワードを多めに取り入れた方がいいですよ、といったアドバイスをいただけたことも、すごく印象に残っています。」

施策の中で見えてきた傾向や、今後の対策は?

山本氏「スタジオゼロの皆さんにご支援いただいてから、問い合わせ件数が63パーセント増えました。今回のような外部企業様との仕事の仕方は初めてでしたが、ここまで結果が出るんだ、と実感しました。そして、情報はホームページ上でただ公開するだけではなく、その情報を必要とされている方にこちらから情報を届ける『プッシュ型』のような情報発信の有効性が検証できました。またそれにより、今後のホームページにおける情報発信の手法の可能性を広げていただけました。」

改めて、奈良の魅力を教えてください。

山田氏「奈良に住み、何気なく生活する中で、奈良の良さを日々感じています。時間の流れが緩やかだったり、空がとても広いことなど。皆さんにもお試し移住制度を使ってもらうことで、感性に触れる機会がたくさんあるのではないかなと思います。また、私は仕事(転職)をきっかけに他都市から転入してきましたので最初は奈良の事をもっと知りたいし、たくさんの人とつながりたいという気持ちでした。そして知れば知るほど深い街だと思いました。奈良は古いけれども、新しい発見のある街というか、そういうところが魅力的だなと思います。」

山本氏「私も就職を機に、他市町村から奈良市へ転入しましたが、どんな時間を切り取っても、奈良の時間はドラマチックになるように思います。たとえば、仕事やプライベートで煮詰まったとき、気分転換に散歩に出かけることがよくありますが、奈良市は、少し歩くだけで世界遺産や万葉集に詠まれた美しい風景に出会うことができます。また、ゆったりと過ごす鹿たちの姿に癒されるなど、他の地域にはない独特の環境が、良い刺激を与えてくれているように感じます。」

山田氏「市街地で、しかも駅から歩いていけるところに世界遺産にも登録されている春日山原始林があって、子どもとお散歩しながら、昆虫や植物を探しにいきます。朝は家を一歩出れば、鹿が歩いているので、『鹿さんおはよう』と言って子どもを保育園に送っていったり。これが日常だけど、他のところでは味わえない非日常な感覚もあるので、面白い街だと思います。」

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

山本氏「どんな方でも、もし奈良に何か関わりたいという方がいらっしゃれば、本当に気軽に当課(奈良市 総合政策部 秘書広報課 移住定住促進係)に立ち寄っていただいて大丈夫です。」

山田氏「奈良の日常や都市のスケール感を体感していただくために、ぜひ気軽にお立ち寄りください。地元の方との出会いをきっかけに、背中を押されて移住を決めましたという方も多くいらっしゃいます。私達もそれを支援するために、お試し移住支援制度を実施し、利用者アンケートでも満足度がとても高く好評をいただいています。まずはお問い合わせ、お待ちしています。」

スタジオゼロが提供する、伴走型行政経営DXサービス「.Gov」は市民・住民体験(CX:Citizen eXperience)基軸での行政サービスによる交流・関係・定住人口の実現を第一に据えて、そのための自治体の関連する政策、事業、業務オペレーション、データ活用・デジタル化、人材(マインドチェンジ)各分野の変革を一緒に行う伴走パートナーとなることを重要な役割と捉えています。

私たちは、自治体の主体性を前提に、時には半歩先の提案をリードしたり、時には後ろから背中を押したりしながら、知見や経験が当事者および自治体内に蓄積されるような「内製化」を推進する役割も担いたいと考えております。その結果、自治体行政ひいては地域社会が市民・住民体験基軸を当たり前のこととして運営される世界観の実現にチャレンジしていきます。

伴走型行政経営DXサービス「.Gov」について、さらに詳しく知りたい方・他事例の共有をご希望の方、その他ご意見ご質問等は、ぜひこちらより、お気軽にお問い合わせください。

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会社概要

URL
https://plaid.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 10F
電話番号
-
代表者名
倉橋 健太
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2011年10月