多能性幹細胞から誘導した免疫細胞を利用したPRIME他家CAR-T細胞療法に関するリバーセル社との提携について
PRIME他家CAR-T細胞療法に関する契約締結に合意
ノイルイミューン・バイオテック株式会社(東京都港区芝大門2-12-10、社長:玉田耕治、以下「ノイルイミューン」)とリバーセル株式会社(京都市上京区、以下「リバーセル」)は、このたび、リバーセルの有する多能性幹細胞から免疫細胞を作製する技術と、ノイルイミューンの有するCAR-T細胞やTCR-T細胞等の遺伝子改変免疫細胞療法を固形がんへ適応するためのPRIME(Proliferation-inducing and migration-enhancing)技術を組み合わせ、次世代型の遺伝子改変免疫細胞療法に関する共同研究および事業化に関する契約を締結しましたのでお知らせします。
リバーセルの基盤技術である多能性幹細胞から抗原特異的な免疫細胞を再生する技術は、リバーセルの創業者であり最⾼技術顧問を務める京都大学医生物学研究所所長の河本宏教授の研究成果を基に開発された技術です。他家免疫細胞移植による新たな免疫療法を提供し、がんを始めとした、免疫が関連するあらゆる疾患の治療への応用が期待される技術です。
また、ノイルイミューンの基盤技術であるPRIME技術は、ノイルイミューンのサイエンティフィックファウンダー及び代表取締役であり山口大学大学院医学系研究科の玉田耕治教授らにより開発された技術であり、CAR-T細胞療法等のがん免疫細胞療法に関するものです。CAR-T細胞等にサイトカインやケモカインを産生することによりそれらの細胞の機能を高めるだけでなく、がん患者さん自身の内在性の免疫細胞の活性化とそれによるがんの傷害を引き起こす技術です。
ノイルイミューンの玉田耕治は、「この度、革新的な他家免疫細胞技術を有するリバーセルと事業提携できることをとても喜ばしく思います。この事業ではノイルイミューンの有するPRIME技術とリバーセルの有する多能性幹細胞から抗原特異的な免疫細胞を作製する技術を組み合わせることにより、他家の遺伝子改変免疫細胞の開発を進めます。国産技術の組み合わせにより、汎用性が高く、固形がんに対しても治療効果を発揮しうる次世代型遺伝子改変免疫細胞が開発され、より多くの患者様に提供できる治療法が創出できると期待しています。我々は世界最先端のがん免疫療法の開発を目指します。」と述べています。
また、リバーセルの梶川益紀(代表取締役社長) は、「この度のノイルイミューン社と当社の連携は、両社が掲げる「がんを克服できる時代」、「がん治療の新時代を切り拓く」というコンセプトをまさに体現する連携でとても喜ばしく思います。がんを克服する新時代のためには、固形がんへの適用が不可欠であり、本連携において汎用性の高い新しい次世代型他家免疫細胞療法が開発され、多くの患者様を救う治療法としてグローバルに展開していくことを目指します。」と述べています。
ノイルイミューンとリバーセルは、本提携の下、他家遺伝子改変免疫細胞療法に関する共同研究を実施します。また、両社は本共同研究により得られた成果を事業化する権利を有し、契約に基づき相互にロイヤリティを受け取る権利を有します。さらなる契約の詳細については開示しておりません。
リバーセルについて
京都大学医生物学研究所所長の河本宏教授によって「がん治療の新時代を切り拓く」をビジョンとして掲げ設立された京都大学発のバイオベンチャー。世界各国で成立している特許技術を駆使し、多能性幹細胞から、がんやウイルスを特異的に認識して殺傷する免疫細胞を再生し、「誰にでも」「すぐに」「安く」「高品質な」治療を提供することが可能な、全く新しい治療法「他家免疫細胞療法」を提供する事を目指します。
詳細については、https://rebirthel.com/を参照ください。
CAR-T 細胞について
キメラ抗原受容体 T 細胞(Chimeric Antigen Receptor-T)のことで、がんの細胞表面抗原に特異的な一本鎖抗体と T 細胞の活性化に関わる分子のシグナル伝達領域を組み合わせた人工的なキメラ抗原受容体を遺伝子導入した T 細胞です。
PRIME 技術について
CAR-T 細胞等の遺伝子改変免疫細胞の機能を高めることに加え、宿主自身の免疫細胞を活性化する技術です。ノイルイミューンが独占的権利を有しています。
多能性幹細胞について
英語では、Pluripotent stem cell。様々な組織や臓器の細胞に分化する能力(多分化能)と自己増殖する能力(自己複製能)を持つ人工幹細胞。
大学発スタートアップとして誕生したノイルイミューン・バイオテック株式会社は、 PRIME技術を主軸とする次世代のがん免疫療法を通じて、「がんを克服できる時代」の到来に貢献することを目指します。
以上
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