高出力レーザー業界に革新をもたらす「MirrorBeta®」ミラー技術
高出力レーザー用光学部品の革新 - 次世代ミラー技術「MirrorBeta®」が産業用高出力レーザー市場を変革
近年、産業用高出力レーザー市場は急速に拡大しており、特に自動車産業における溶接工程での導入が顕著に増加しています。キロワットを超える出力を持つレーザー加工装置が量産化され、これらの装置には様々な光学系が搭載されています。
その中でも、高速かつ精密なレーザー照射を実現するためのキーコンポーネントが「ガルバノミラー」です。異なる形状・サイズのミラーと回転機構の組み合わせにより、高速・高精度なレーザー加工が可能となります。
SiC素材の優位性と「MirrorBeta®」の圧倒的な性能
レーザー用ミラー素材として、従来はシリコン、ガラス、ベリリウムなどが使用されてきましたが、その中でも炭化ケイ素(SiC)は特筆すべき性能を持っています。
(下図内の10がミラー本体に相当する)

SiCミラーの優れた特性:
- 比強度(密度とヤング率の比)が大きく、強度を維持しながら薄型化・軽量化が可能
- 低イナーシャ性能によるレーザー加工機の高速動作の実現
- 高熱伝導率(200W/mK)と低熱膨張係数の組み合わせによる優れた熱安定性
この優れた特性を持つSiC素材は、核融合実験用の超高出力レーザーシステムにおいても、従来のゼロ膨張ガラスミラーで問題となっていた熱による形状変化を大幅に改善できたことが報告されています。(Miyasaka, Yasuhiro, Kotaro Kondo, and Hiromitsu Kiriyama. "High-thermal-conductivity SiC ceramic mirror for high-average-power laser system." Crystals 10.9 (2020): 831.)
「MirrorBeta®」- 超鏡面品質の新基準
ミラー性能の核心は、その鏡面品質にあります。SiC素材の物性的優位性は明らかですが、その品質はメーカーによって大きく異なります。
株式会社東海エンジニアリングサービス(以降「TES」)社製「MirrorBeta®」は、CVD法で製造されたSiCの中でも、特に微細で均一な粒子構造を実現しており、光学用途に最適化された結晶構造を持っています。よって超鏡面を実現するのに最も適しています。
「MirrorBeta®」は、自動車産業、半導体製造、精密機械加工など、高出力レーザーを活用する産業分野において、加工精度の向上と生産効率の最大化に貢献します。


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会社概要
社名:株式会社東海エンジニアリングサービス
京都工場:京都府京都市南区吉祥院宮ノ西町31
岐阜工場:岐阜県各務原市須衛町2-71
事業内容:光学非球面ガラスレンズの試作・金型加工及び金型材料の製造と販売
本件に関する問い合わせ先
株式会社東海エンジニアリングサービス
担当:井口祐介
※企業問い合わせフォームからお問い合わせください。
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