秋口の異常気象や今冬の厳しい寒さが生む 『乱天候(らんてんこう)冷え』に要注意!
解消の秘訣は『自律神経ケア』にあり。 身体の“交副(こうふく)リズム”を整えて、血めぐり力の向上を!
『血めぐり研究会 supported by Kao』が、2013年10月に首都圏在住の20~50代の女性400名を対象に実施した調査(※2)によると、約7割の女性が、例年、冬に『冷え』で悩んでいることがわかりました。【グラフ①】また、『冷え』を感じる原因には、身体の『自律神経』の働きが関係すると認識しつつ、『自律神経』のケアを実践している方は少なく(11.6%)、7割以上の方が「方法がわからない」と回答しました。【グラフ②】
今年はとりわけ、冬の寒さや秋の異常気象が、『冷え』の根源となる『自律神経』の乱れに影響を及ぼすと考えられます。気象庁によると、今年の冬は、ほぼ全国的に気温が平年よりやや低い、寒い冬になると予測されています。【グラフ③】一方、今秋は、10月にもかかわらず、全国各所で猛暑を記録し、異常気象となりました。全国100か所以上で、2日連続30度を超える真夏日を記録したり、新潟県では、35度を超える猛暑日もあり、季節外れの暑さに見舞われ、真夏日の次の日には、急激に気温が下がった日も例外ではなく、激しい寒暖差もありました。先の調査で、最近の寒暖差で不調を感じていると答えた方は6割に達し、その悩みの1位が『冷え』(64.4%)、2位『肩こり』(44.7%)、3位『だるさ』(43.5%)であることがわかりました。
このような症状について「冷え」と『自律神経』の関係に詳しい東京女子医科大学附属 青山自然医療研究所クリニック所長 川嶋 朗先生は次のように述べています。「『自律神経』は、血管を収縮させる働きをする『交感神経』と、血管を拡張する働きをする『副交感神経』から成り立っており、人は1日の中で、両者の働きをバランス良く切り替えることで、全身の「血めぐり」が良くなり、体温を正常に保つことができるのです。『自律神経』のバランスが乱れ、「血めぐり」が悪くなると“冷え性(症)”を引き起こしてしまいます。特に、今秋の異常気象に端を発し、自律神経のバランスを極端に乱す可能性があり、その状態を寒さの厳しい冬まで引きずってしまう“乱天候(らんてんこう)冷え”に悩まされる方が多いと考えます。『交感神経』と『副交感神経』の活動リズムを整える、すなわち“交副(こうふく)リズム”を整えることで、“乱天候(らんてんこう)冷え”の対処をすることが重要です」と述べています。
■『自律神経』と冷えとの関係 ~体温調整のカギは、『自律神経ケア』が握る!
『自律神経』は末梢神経のひとつで、自分の意思とは無関係で、自動的に働くことから『自律神経』と呼ばれており、胃や腸の働きや心臓の拍動、代謝や体温の調節など、人間が生命を保つうえで、欠かせない働きを担っています。また、『自律神経』は目覚めているとき、興奮しているときに優位になる『交感神経(お目覚めモード)』と眠っているときやリラックスしているときに優位になる神経『副交感神経(リラックスモード)』から成り立っています。【図①】血管は、『交感神経』が優位のときに収縮し、『副交感神経』優位のときに弛緩します。しかしながら、『交感神経』と『副交感神経』のどちらも、極端に優位な状態になると、「血めぐり」は悪くなります。血液は、必要な栄養素を運んだり、老廃物を掃き出したりする働きをすると同時に、全身に熱を運びます。すなわち、「血めぐり」が悪くなれば、身体が冷え、“冷え性(冷え症)”に陥る可能性があります。特に今年の冬の厳しいとされる寒さや、秋の異常気象によって『自律神経』のバランスが乱れ、“乱天候(らんてんこう)冷え”に悩まされる方が多いと考えられます。
■『交感神経』と『副交感神経』の適度な切り替えタイミングを知ることが、 “交副リズム”を整えるポイント!
“乱天候(らんてんこう)冷え”の改善には、血管は収縮しすぎず、かつ、弛緩しすぎないという中程度の状態を保つことが一番です。そこで、日頃から「血めぐり」をよくして、1日の生活の中で、『交感神経』と『副交感神経』のバランスを整える、すなわち“交副リズム”【図②】を整え、適度な緊張とリラックスというバランスの取れた状態にすることで、“乱天候(らんてんこう)冷え”を克服しましょう。
■“交副リズム”の整え方。すぐに実践できる自律神経ケア。朝・昼・夜の3STEP!!!
●STEP1:朝の『自律神経』ケア~適度な運動
朝は、『副交感神経』が優位な状態から、お目覚めモードにするために、ウォーキング、駅はエレベータではなく階段を使い、「血めぐり」をよくしましょう。洗濯物を干すときに、しゃがんで立つ動作「洗濯物干しスクワット」も効果的です。適度な運動は筋力アップにもなりますので、代謝も上がり、身体を温めてくれるのです。
●STEP2:昼の『自律神経』ケア~目もと温め
午前中の慌ただしい家事や、一旦、会社につき仕事が始まると、パソコン作業などで目が疲れたり、ストレスが溜まったりしているので、『交感神経』が優位になり“冷え”がちです。眼球をコントロールする神経は、副交感神経であるため、お昼休みに市販のホットアイマスクなどを使用して目を温めると、そのスイッチが入って血管を開くため、身体がリラックスモードになり温まります。
●STEP3:夜の『自律神経』ケア~お風呂と首もと温め
夜は、日中『交感神経』が優位になってしまった身体をリラックスさせ、『副交感神経』を優位にするようなケアが大切です。お風呂は『副交感神経』を優位にしてくれる最適な「血めぐりケア」です。ゆっくりとぬるめのお湯につかることで心身ともに緊張をほぐし、「血めぐり」をよくしましょう。炭酸ガス入浴剤は、体表面を温め、拡張した血管に流れる血液を温めます。温まった血液が、体全体に循環し、身体の深部まで温めることがでるため、温かさが持続するのです。【グラフ④】首もとは、温かさを感じるポイントが集まっている部位。首もとを温めれば全身の「血めぐり」がよくなるので、手足まですばやく温まります。その結果、放熱が促され、身体の深部温度が下がるため、入眠しやすくなるのです。市販の首もとに直接貼るタイプの温熱シートを活用して、就寝の30分前に首もとを温め副交換神経に切り替えることで“交副リズム”を整えましょう。
■ “理想の自律神経(交副リズム)バランスチェックリスト”でチェック
以下の項目に3つ以上チェックが入ったら自律神経のバランスが乱れている可能性が大きいので要注意。“交副リズム”を整える朝・昼・夜の3STEP『自律神経』ケアの実践をお勧めします。
理想の自律神経(交副リズム)バランスチェックリスト
□ 1日の睡眠時間は、6時間以下である
□ 胃腸の調子が良くないと思う時が度々ある
□ まとまった運動は週1回以下である
□ 1日の仕事や作業の後、極度の疲労感が残る
□ 冬なのにファッション性を重視し、薄着がちである
□ お風呂は湯船に浸からず、シャワーで済ますことが多い
(※2)調査概要:
【調査方法】インターネット調査
【調査期間】2013年10月
【調査対象】首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)在住の20~50代有職者女性400名(各年代100名)
■「血めぐり研究会 supported by Kao」
「血めぐり研究会 supported by Kao」は、2007年発足以来、「現代女性のさまざまな身体の不調、美容の悩みは、冷え、そして「血めぐり(血行)不良」から引き起こされることが多い」という観点から、血めぐりを大切と思う医師や企業が集まって、「血めぐり」の改善に役立つ情報を発信しています。
公式サイト(http://chimeguri.com/)を中心に、イベントなどを開催しながら「温活」(①カラダを温める食べ物をとる、②軽い運動をする、③カラダの外から温める)を推奨しています。
協賛は花王(株)、パナソニック(株)の2社。各社の協力を得ながら「血めぐり」に関する知見などを蓄積しています。
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