屋久島から"自然体"で生きる場を創る, JINEN株式会社創業のお知らせ

太古の資源を消費する観光から、未来に資源を再生する観光へ

JINEN株式会社

2024年8月6日 11時00分

2024年7月5日、鹿児島県屋久島町を拠点として「JINEN株式会社」（代表取締役：波崎大知）を創業しました。当社は、地域の自然や文化資本を「消費」ではなく「再生」する新しい観光業の確立をミッションとして掲げています。
まずは、森林と微生物多様性を再生する「人も地球もととのうサウナ」の開発運営から始めます。

なお、創業にあたっては、起業家の世界観に投資するGOB Incubation Partners株式会社（東京都渋谷区、代表取締役：高岡泰仁、以下「GOB」）から創業出資を受けました。

JINENが届けるサービス

JINENでは、太古からの資源を「消費する」観光から、未来へ資源を「再生する」観光の確立に向けて、自然と人がつながりを取り戻した”自然体”で生きる場を創ります。

それを体現できる場としてまずは、サウナ事業を始めます。

次いで、宿の予約プラットフォームの開発運営。そして、宿の開発運営を行います。

【事業①】屋久島の水と地杉で「人も地球もととのうサウナ」

ひと月に35日雨が降るといわれ、生命の源である"水循環"を体感できる屋久島はまさに地球の縮図。

屋久島の水と地杉を活かし「ちいさな地球」を空間と身体で感じられるサウナ。

”わたしも自然の一部である”感覚を思い出させ、心身ともに屋久島へ深くダイブする体験ができる。

【事業②】リジェネレーション（再生）に取り組む宿の予約サービス「STAY.EARTH」

その土地固有の自然資源を大切にする意識が高い訪日外国人層に着目し、地域のリジェネレーション（再生）に取り組む宿とを適切にマッチングするキュレーションプラットフォーム「STAY.EARTH」を開発準備中。

創業の想い

会社名の「JINEN」は、「自然（じねん）」という言葉に由来しています。

私たちがよく使う自然（しぜん）という言葉は、西洋のNatureに対応する訳語として明治以降に出来たもので、それ以前は自然（じねん）と呼んでいました。

しぜんが自然と人を「分けた」ものである一方、じねんは自然と人の「繋がり」を表します。

私たちに今必要なことは、自分が何者なのかを思い出すことではないでしょうか。

「自然（自ずから然り）」

自らの感性に従って、"自然体"で生きることこそ何ものにも代え難いよろこびだと信じています。

JINEN創業にあたって代表のコメント

観光を再生型にしていくことが、暮らしを再生型にしていくことに繋がると信じています。

現代社会は「遊動の時代」に突入しており、1964年の東京オリンピック時には、国境を越える人の数は約1.2億人でしたが、2019年には約14.6億人に増加し、2030年には約18億から20億人に達すると予測されています。

このようなグローバル化の進展に伴い、土地固有の自然や文化の価値がますます高まり、地域観光の可能性が広がってきました。

一方で、地域の自然や文化を消費する観光（オーバーツーリズム）が問題視されています。

観光業は自然・文化資本に依存しているにもかかわらず、その保全と再生の仕組みが確立されていないことは、重大な社会課題です。

私たちJINEN株式会社は、太古の資源を消費する観光から、未来に資源を再生する観光への転換により、収益の最大化ではなくソーシャルインパクトの最大化を目指しています。

＜プロフィール＞

1996年生まれ。千葉県銚子市出身、屋久島在住。水産仲卸業の家系に育ち、地元が消滅可能性都市に指定されたことや気候変動問題を契機に「持続可能な地域」を探求する旅を開始。大学在学中の2018年に「地域の機会格差をなくす」ことを目指してEdTech事業を創業。臨死体験を経て、ネイティブアメリカンの儀式やヨガ・瞑想、神社巡りなどの探求を行い、2021年11月に屋久島に移住。2024年7月にJINEN株式会社を設立。

出資者よりコメント

GOBは世界観に投資する会社です。JINENはまさに、これからの環境調和型社会に向けて人類が持ちたい世界観を体現する企業です。地球環境の一員であり、リーダーになれる存在だと確信しています。

世界観が際立っていればいるほど、事業に投影するためには信じられないほどの血と汗が必要となります。その労力を真剣に背負う波崎大知さんは、社会から広く資源を調達し、何倍もの資源として社会にペイフォワードしていく社会起業家です。

JINENに関心を持つ、仲間になる、顧客になる、投資家になる——。
あらゆる立場での応援を力として、着実に形にし、価値に変えてくれると思います。

GOB社内での1年半に及ぶ事業実証を経て、いよいよ船出です。妥協することなく突き詰める持ち味の粘りをいっそう強化し、波崎さんとJINENが社会の公器として進化していく過程を、私たちも共にしていきます。

＜プロフィール＞

社会価値とビジネスの持続性を両立させることに挑戦する事業支援を中心に、起業・事業開発を支援。自身も起業家・事業売却経験者であり、経験を体系化して広く支援に当たっている。現在GOBでは、事業立ち上げの伴走と投資の両輪を展開している。極めて難易度が高い社会課題解決とビジネスの両立にチャレンジする延べ100以上の事業に構想段階から伴走すると同時に、伴走先への創業出資や、また事業立ち上げ初期のスケールモデル探索に向けて、通常は個人単位で行うエンジェル投資を組織として行う「組織型エンジェル投資家」としての活動を展開している。

内閣府「若者雇用戦略推進協議会」委員、産業革新機構「イノベーションデザインラボ」委員。主な著書『いちばんやさしいビジネスモデルの教本（インプレス）』『アイデアメーカー（東洋経済新報社）』