食品流通業界のマーチャンダイジング業務のDXソリューション、デリズマートがプレシリーズAの資金調達を実施

資金調達の概要
株式会社デリズマート(本社:東京都渋谷区 代表取締役 CEO:上村 友一)は、食品流通業界のマーチャンダイジング業務のDXソリューション「デリズマート(Delizmart)」事業の更なる拡大に向けて、KUSABI、New Commerce Ventures株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社の4社を引受先とした第三者割当増資による、プレシリーズAラウンドの資金調達を実施しました。
資金調達の背景・目的
1.業界に求められるDXとSPA化
円安による仕入れ原価の高騰、人手不足、人件費や物流費といったコスト増、さらには低価格競争の激化など、食品スーパーをはじめとした食品流通業界を取り巻く外部環境は厳しく、各社の収益を圧迫しています。こうしたなか食品流通各社が生き残っていくためには、SPA化の推進及びデジタルトランスフォーメーション(DX)による事業変革が不可避な状況です。一方で、これらの課題に食品流通各社が単独で対応するのはリソース的に難しく、デジタル・AI時代を前提とした伴走パートナーが求められています。

2. MD業務の生産性向上のためのDX投資を推進
こうしたなか、デリズマートは創業期の「商品管理業務の効率化を中心としたバックオフィスSaaS事業」から「商品開発や調達業務を中心としたマーチャンダイジング業務のDXソリューション」へと領域を拡大しました。従来の単なる一部業務のデジタル化ではなく、食品流通ビジネスにおける競争力の源泉とも言えるマーチャンダイジング(MD)業務の在り方を、デジタルの力によって革新することで、食品流通産業全体の変革を積極的にサポートしていきます。今回の資金調達により、食品流通業界のマーチャンダイジング業務の生産性向上(高度標準化)を実現するプロダクトの開発・提供及び人材投資を進めます。
提供サービス:MD業務のDXソリューション「Delizmart」

現在、食品流通ビジネスのMDを担うバイヤーは、競合他社との競争状況に応じた的確かつスピーディーな品揃えが急務にも関わらず、未だにアナログな書類作業が業務の大半を占め、商品開発や代替品の探索といった、本来のバイヤー業務にリソースを割くことが出来ない状況です。
さらに、アナログ作業が業務の属人化を招くことで、若手バイヤーは「ベテランの背中を見て学ぶ」ことしかできず、結果として組織全体のMDの競争力の低下を引き起こしています。
MD業務を変革し、独自の品揃えをサポート
これらの課題に対してDelizmartは、デジタルの力によって、バイヤーの負担となっているアナログ業務を削減するとともに、熟練バイヤーの知見、経験、ネットワークを会社の“資産”としてデータ化し組織内に共有、蓄積します。これにより、バイヤー業務の生産性向上、MDデータの活用による独自の品揃えの強化を実現し、持続的な競争力向上を支援して参ります。
出資者コメント・プロフィール

KUSABI 代表パートナー 吉田 淳也 氏
スタートアップにとって食品小売の領域は本当に険しい──それがこの10年の歴史。賢い挑戦者が、賢い戦略を持って臨んでも、返り討ちになることもしばしば。それは1%の粗利差が命運を分けるシビアで複雑な領域だからかもしれません。そんな中、上村さんという起業家が現れました。彼は元料理人。どんな化学反応が起きるのか、楽しみにしています。

New Commerce Ventures株式会社 代表パートナー 大久保 洸平 氏
この度、上村代表率いる素晴らしいチームに出資させていただく機会を得られたことを、大変光栄に思います。経営陣の業界を良くしようという熱い想いと、目覚ましい事業推進力に強く惹かれました。円安・物価高が進む中、食品調達のアップデートは世の中に求められています。AIで食品流通産業の調達に新たなスタンダードを築くという構想に心から共感しており、New Commerce Ventures一丸となってその実現を全力でサポートしてまいります。

SMBCベンチャーキャピタル 投資営業第一部長 中野 哲治 氏
各インダストリーにおいて、ドメインエキスパートとLLM(大規模言語モデル)により、ソフトウェアを複雑性の高い業務に合わせていくことがクライアントの更なるサクセスには必要であると感じています。 巨大市場である食品流通市場に対して、デリズマート社は上村CEOを中心としたドメインの精鋭が揃い、既に大手小売りにおける一部商品調達のエコノミクスを大きく改善しております。 今後、彼等の知見・仕組化をLLMによって一層レバレッジをかけていくステージとなり、この素晴らしいタイミングでご出資させて頂くことを心から嬉しく思います。

三菱UFJキャピタル株式会社 投資第二部 副部長 藤本 光 氏
食品小売業界は原材料費・輸送費・人件費の高騰により、昨今新たな取り組みを余儀なくされています。上村社長率いるデリズマート社はプライベートブランド商品の開発から卸までを一気通貫で行う高いノウハウとネットワークを持ち、食品スーパーの経営改善をサポートしています。経営陣の強力な事業推進力と国内外のネットワーク、優秀な仲間を集められる採用力を評価し、この度出資させていただくことになりました。今後はMUFG全体で当社サービスが社会に広く普及し、大きく羽ばたくためのお手伝いをしていきたいと考えています。
代表者プロフィール・コメント
代表取締役 CEO 上村 友一
1988年1月生まれ。東京都出身。2008年3月東京調理師専門学校卒業。2008年4月(株)ひらまつ入社。アジェントASO配属。ミシュランガイド2つ星獲得。欧州系レストランで修行後、大手携帯通信キャリアの営業職に従事。2019年8月 食品OEMプラットフォームを展開するフードテック企業を創業。代表取締役就任。2020年10月退任。2021年2月(株) デリズマート創業。代表取締役就任。
【コメント】
創業期の商品管理業務周りを中心としたバックオフィスSaaS事業からスタートし、これまで仮説検証を進めるなかで、食品流通業におけるDXの一丁目一番地は、バイヤー陣による商品開発・調達業務を中心としたマーチャンダイジング業務の変革(DX化)にあると確信しています。
食品流通のマーチャンダイジング業務は専門性が求められ、また商品カテゴリーによって必要なノウハウや組むべきサプライヤーが異なるなど、極めて難易度が高く、これまで改革が進んできませんでした。しかしデリズマートでは、すでに大手食品スーパーを中心に複数の大手食品流通企業さまとの取り組みを進めるなかで、大きな実績が出始めております。
今後は、お客様が求めている商品を、少しでもお求めやすい価格で、必要なタイミングで、必要な分だけ製造し、お客様(消費者)に届けるという食品流通業の使命を担うべく、より多くの食品流通企業さま、さらには卸、メーカーさまにも取り組みの輪を広げていきます。今回新たに参画いただく強力な株主陣、新たな仲間とともに、食品流通産業のDXを牽引する存在を目指してまいります。
コーポレートサイト及びサービスサイト、全面リニューアルのお知らせ
デリズマートは事業領域の拡大に伴い、企業サイトおよびサービスサイトを全面リニューアルしました。今後、マーチャンダイング業務のDXソリューション「Delizmart」の魅力について知っていただくためのコンテンツも順次、アップしていく予定です。
会社概要
所在地 東京都渋谷区道玄坂1丁目21番1号 渋谷ソラスタ3階
代表者 代表取締役 CEO 上村 友一
設立 2021年2月5日
【お問い合わせ先】
デリズマート 広報担当まで
pr@delizmart.com
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