積極採用を打ち出す介護業界で応募者減が続くコロナの時代。求職者も目の前の転職ではない「情報の入手」に時間を使う傾向がみられた2020年の採用動向

～変化する求職者の行動様式に、採用現場にも変容が求められる結果に ～

積極採用方針の介護業界、求職者側のコロナ禍での行動様式の変化が「応募数減」を引き起こしていた！
求人情報にアクセスしてから応募まで、前年比２倍の長期戦へ

2020年は全業種がコロナ禍の影響を受け、有効求人倍率が悪化するなど雇用情勢は厳しい状況が続いていますが、介護業界では従業員が不足する（※）状態となっています。そんな恒常的な人材不足に悩む介護業界の採用支援を2012年から行っている当社では、この度2020年５月から1１月にかけての採用現場で企業と求職者双方に起きたコロナ禍における行動様式の変化についてレポート致します。

（※）参考：公益財団法人「平成30年度介護労働実態調査結果」より

採用動向にまつわる調査方法は、当社の顧客採用サイトにおけるアナリティクスデータによるもので、企業サンプル数は全国の介護事業所３０社、求職者動向はサイトアクセシビリティより分析したものです。

 

まず、今年コロナ禍によってもっとも大きく行動が制限されたことは、直接対面の伴うイベント等が制限されたことです。これにより求人検索でのオンライン化が一気に加速しましたが、アクセス数の割に応募が伸びないという現象が各社で見られ、「求人情報にアクセスしてから応募まで平均１２０日間を要する」という結果が得られました。コロナ以前では当社比で「求人情報にアクセスして応募まで平均６０日程度」であったことから、求職者側で採用サイトや求人情報をチェックする目的の変化が起きている、という仮説を立てました。

そこで、サイト分析から求職者のアクセス理由における行動が、これまでは「転職のために求人情報を見る」から、「求人情報を見る」ことが必ずしも即転職ではなく、「情報を入手する」という目的に基づいていることがわかりました。

 

企業のフォロワーを増やし、求職者へと育てる仕組みを持つ企業が選ばれる時代。
コンバージョン計測指標を高いロイヤリティを示す行動フローへ変更し、CPAは昨年同等に

そこで、「定期的に求職情報をチェックしている」ユーザーを「転職意向者」ではなく「フォロワー」へと認識を変え、コミュニケーションを重ねることで「フォロワー」から「求職者」へと育成する仕組みづくりに企業へ専念していただき、当社コンサルタントと実行してまいりました。

企業側へは採用サイトに加えSNSの活用を積極的に進め、コミュニケーションツールのLINEを用いてオファーではないラフなやり取りを実施していただきました。その際、フォロワーが心理的に負担とならないよう個人情報に触れるやり取りを一切排し、深い関係構築が進んだあと双方合意に至ればオンライン面談で話をしてみる、というフローを徹底して推進してまいりました。

 

昨年までのコンバージョン計測は、応募数CPA（成果単価）が3万円前後、広告費にして20万円程度で7件ほどのコンバージョンとなる計算のところ、2020年調査時でのコンバージョン計測は、「応募」に「LINE登録」という行動フローを採用しました。応募の数だけに着目すると昨年より減少しているものの、LINE登録による潜在的求職者の獲得とを合わせてみると、総数に変化がないことが明確となりました。CPAで見ても同じく3万円前後であることから、エリアを問わず全国的に有効であることが検証されました。この一連の結果から、「自社のフォロワー」から「求職者」へと育成できる企業へのニーズが高まっていることがわかり、最初に大きな決め手となる企業側窓口となる人とのコミュニケーションの重要性が増していることから、先日リリースした当社サービス「外部採用パートナー」が引き続きご好評をいただいております。


さらに来年以降は新常態となったオンラインでのコミュニケーション力がますます成果を分ける重要性を増してくるため、40代以上の人では時代の流れを痛烈に感じる状況になってきているとも言えます。

新しい行動様式を見せる採用シーンへのご相談など、お気軽にお問合せください。

 

【代表：中尾 隼人の著書】

『営業マンは70点主義でいい。』
発行：星雲社
定価：本体 1,430円+税
ISBN -13 : 978-4434263590
 

 

 

＜企業情報＞
会社名：株式会社エバーライド
代表者：代表取締役社長　中尾 隼人
本社：宮城県多賀城市高崎2丁目16-23-203
事業内容：求人・集客用のホームページ制作、求人・集客・営業育成コンサルティング等
コーポレートURL：www.everride.net