全国3500人のドライバーを動かした現場発DX「mola」〜社員の熱意が変えた陸送業界の未来とは
車両輸送のリーディングカンパニーである株式会社ゼロ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:髙橋俊博、東証スタンダード:9028)は、業界最大手として全国にネットワークを広げ、新車、輸入車、中古車、高級車等、あらゆる車両を安全・確実・丁寧にお届けしています。
当社はいち早く、車両輸送時の品質管理のデジタル化に取り組んでいます。それが40種類以上の紙情報をタブレットやスマートフォンで一元管理できる業務専用アプリ「mola(モーラ/正しくはlが筆記体)」の活用です。車両輸送業界に類似のシステムがほぼ存在しない、画期的なシステムです。

陸送業界のDX化において先陣を切るゼロの取り組み
「mola」の開発を担当したのは、事業サポート本部DX戦略室。室長である佐野は、
「車両輸送の際には、お客様の車両のお預かり書が必要です。しかし、手書きによる紙運用では記入ミス、書類検索の時間、保管スペースの圧迫など、さまざまな課題がありました。そこで、2022年12月から『mola』の運用プロジェクトを始め、現場経験が豊富なメンバーを集め、各事業所のドライバー・営業担当者・管理担当者などの意見を重視して開発を進めました」
と開発初期から精力的に事業を推進。現在もなお新たなシステムの構築に向けてメンバー全員で邁進しています。
2023年には「mola」の導入が開始され、その効果は非常に大きなものとなりました。ドライバーおよび事務担当者一人あたりの作業時間は、従来の合計50分から15分へと大幅に削減されました。また現場での情報を取り扱う事務担当者の年間作業時間も、合計1290時間から341時間への削減を目指しています。業務のデジタル化により、車両の状態を写真や画像で記録できるようになったことで、納車時の状況説明がこれまで以上に正確かつスムーズに行えるようになりました。
全社を挙げて脱アナログへ。 陸送業界のデジタルシフトをリードする
現在、ドライバー3500名にアカウントを付与しており、そのうち半数には「mola」の有効性とメリットをマンツーマンで丁寧に説明してきました。このドライバーへの導入においては、多くの苦労が伴いました。
従来から紙の書類によるアナログな業務に慣れ親しんでいたドライバーや事務担当者のなかには、新しいシステムへの抵抗感が強く、「使いづらい」「分かりにくい」といった声も少なくありませんでした。こうした課題に対し、DX戦略室のメンバー全員が協力し、全国の事業所を訪問してセミナーを開催。一人ひとりに対して丁寧にレクチャーを行い業務上の不明点があればすぐに対応できるよう、DX戦略室への直接の電話対応体制を整えるなど、手厚いサポートを実施しました。その結果、徐々に理解と納得を得られるようになりました。

事業サポート本部DX戦略室・間野課長は、次のように述べています。
「導入拠点数は、協力会社を含めて93拠点に達し、モバイル端末の配布台数は4000台を超えました。全国での導入実施率は90.2%に達しています。」
こうした取り組みにより、ドライバーへの活用も着実に広がり、アナログからデジタルへの移行が大きく前進しています。
この陸送業界における「mola」の取り組みは、業務効率化、コスト削減、顧客満足度の向上といった多方面での成果が期待されており、今後さらなる展開が見込まれます。
一方で、デジタル化に不慣れなスタッフへの継続的なサポートや事業所ごとのローカルルールの統一など、現場ならではの課題も存在します。そうした障壁に対しても、地道な現場支援を通じて解決を進めています。
今後は、日報など未デジタル化業務の領域や、AIによる車両傷の自動判定機能の導入、バイク輸送業務への応用など、中古車を含めた全ての作業区分への展開により、工数削減・コスト削減を進め、さらなる可能性を追求していきます。
「mola」は、車両輸送業務に不可欠なインフラとしての地位を確立し、業界全体のデジタル変革を牽引する存在になることを目指しています。
■メディア・取材のご案内
株式会社ゼロでは、今回の取り組みについて、各種メディアの皆様からの取材依頼を随時受け付けております。現場における自走員の活用、デジタルツールの導入、班組織による現場支援の詳細など、当社独自の物流体制についてぜひご確認ください。
【お問い合わせ先】
株式会社ゼロ 広報担当
TEL:044-520-0106
Email:pr-zero@zero-group.co.jp
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