株式会社 a.s.ist、リコーが主催するアクセラレータープログラム「TRIBUS 2024」にて審査員賞特別賞を受賞

～弊社アルゴリズムにより樹脂判別ハンディセンサーや実験データ解析の効率化・高精度化を実証～

株式会社 a.s.ist

2025年3月12日 08時00分

2025年2月7日株式会社 a.s.ist（本社：東京都足立区、代表取締役：林悠偉、以下 a.s.ist）は、株式会社リコーが主催するアクセラレータープログラム「TRIBUS 2024」成果発表会（Investors Day）において、Spiral Innovation Partners 株式会社ジェネラルパートナー岡洋氏より「審査員賞特別賞」を受賞したことをお知らせいたします。

TRIBUS 2024 プログラムについて

「TRIBUS 2024」は、リコーグループのリソースを活用し、社内外から集まったイノベーターとの共創を通じて新たな価値を創造する統合型アクセラレータープログラムです。株式会社 a.s.ist は、スタートアップ企業の一社として採択され、2024年9月下旬から2025年2月上旬までの約5ヶ月間にわたり、リコー事業部や関係企業との連携を進めてまいりました。

取り組み内容と成果

本プログラム期間中、a.s.ist は以下2点を中心に技術開発・実証実験を行い、大幅な効率化を実現しました。

樹脂判別ハンディセンサーの混合物判定アルゴリズムの進化

樹脂判別ハンディセンサーには混合比率モード（2種、3種）が搭載されており混合物の材料比率を算出することが可能です。一方でユーザーが通常の樹脂判別モードと混合比率モードのどちらを使用すればよいか判断するのが難しいという場面がありました。そこで弊社は、独自の判定アルゴリズムを用いたデモソフトを開発し、樹脂の種類だけでなく、混合物である可能性、及びその樹脂成分の数についても同時に判定することに成功しました。これにより、ユーザーはモードの切り替えを気にすることなく、樹脂判別と混合比率算出が可能となり、センサーの利便性向上が期待されます。
実験データの自動解析（XPS・FT-IR）

従来の解析ソフトでは、ピーク数や参照するデータベースの組み合わせを物理的な背景に基づき人の手で設定する必要がありました。これに対し、弊社はピーク数やデータベースの組み合わせを自動推定・解析する独自アルゴリズムを用いたデモソフトを開発し、実証実験を実施しました。

その結果、解析に要する時間が従来の半分になることが示されました。また、弊社の自動解析アルゴリズムは専門的な知識を必要としないため、教育コストの削減にもつながることが示唆されました。

これらの成果により、プラスチックのリサイクル分野などでの樹脂特定や実験データ解析の効率化が期待され、審査員からは「実用性の高さと今後の発展可能性を高く評価」いただき、審査員賞特別賞を受賞いたしました。