川村文化芸術振興財団 2020年度ソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成/助成対象プロジェクト発表
日本初 ソーシャリー・エンゲイジド・アートへの支援
川村文化芸術振興財団(理事長 川村喜久)では、日本初となるソーシャリー・エンゲイジド・アートに対する支援助成事業を2017年に開始しました。3回目となる2020年度は、公募と審査を経て、日本国内外から40件(海外20件、国内20件)の応募の中から2件のプロジェクト、『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』『The Clothesline』が決定しましたので、下記の通りご案内いたします。
日本初 ソーシャリー・エンゲイジド・アートへの支援
2020年度 川村文化芸術振興財団ソーシャリー・エンゲイジド・アート
2つのプロジェクトに支援助成決定!
『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
『The Clothesline』
川村文化芸術振興財団(理事長 川村喜久)では、日本初となるソーシャリー・エンゲイジド・アートに対する支援助成事業を2017年に開始しました。3回目となる2020年度は、公募と審査を経て、日本国内外から40件(海外20件、国内20件)の応募の中から2件のプロジェクト、『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』『The Clothesline』が決定しましたので、下記の通りご案内いたします。
【2020年度 支援助成プロジェクト】
1:申請プロジェクト名:『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
申請者名:ブレーカープロジェクト実行委員会 助成金額:上限400万円
2:申請プロジェクト名:『The Clothesline』
申請者名::Our Clothesline with Mónica Mayer 助成金額:上限50万円
【過去の実績】
第1回 『新・東京修学旅行プロジェクト』 高山明(PortB)
第2回 『朝露』 琴 仙姫(クム・ソニ)
『日本−コミュニティ映像編集プロジェクト』 パヴェル・ラツャック
1:『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
今回のプロジェクトでは、そのメソッドをベースに、地域内外の参加者が考える多種多様な「魅力の予感」をオリジナル屋台として路上に持ち出し、そのプロセスのなかで場所や地域に対する様々な感情や思考、対話を誘発。路上を表現の場として使っていくことで、公共空間の新たな活用のイメージを提示すると同時に、地域の人々と公共圏のあり方を再考し、共有の場として取り戻していくことを想定しています。様々な場所に呼ばれて活動を展開するアーティストが、ある一つの地域に根ざして継続した活動に取り組むという新たな挑戦でもあります。
きむらとしろうじんじん(美術家)
1967年新潟県生まれ、京都府在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科で陶芸を学ぶ。1995年より「野点 --焼立器飲茶美味窯付移動車」を全国各地で開催している。2008年には、参加者がオリジナルの屋台を制作し、各々の「魅力の予感」をまちの路上に持ち出す「野点2008+妄想屋台祭り」を水戸芸術館主催で水戸市内各所で開催。2010-2013年度には東京アートポイント計画の一環として、一般社団法人「谷中のおかって」とともに東京都台東区谷中界隈を舞台にこども創作教室「ぐるぐるミックス」の立ち上げに関わり、2016年からは、東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業の一環として、岩手県の「かまいしこども園」でも活動を展開している。また、2015年からはブレーカープロジェクトとともに廃校となった小学校を活用した地域に開かれた創造の場づくり「作業場@旧今宮小学校」に取り組んでいる。
Breaker Project(ブレーカープロジェクト)
大阪市が推進する文化事業として、2003年より始動。浪速区・新世界からスタートし、現在は西成区を拠点に継続して活動する地域密着型のアートプロジェクト。独自の表現手段を開拓するアーティストとともに、まちの中に創造の現場を生み出し、地域の人々と、さまざまな関わりをつくりながら、「芸術と社会の有効な関係」を再構築していく。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2:『The Clothesline』
『The Clothesline』とは、鑑賞者が質問の記載してある小さな紙に回答を記入し、会場の物干しロープ(The Clothesline スペイン語El tendedero)に干すことができるという作品です。この作品は、世の中に埋もれていく「声無き声」を拾い上げ可視化し、鑑賞者と共有することを可能にします。あいちトリエンナーレ2019ではこの作品を通じて、日常生活の中で埋もれている性に関する嫌がらせや暴力、明らかな犯罪的行為が少なくはないことを浮き彫りにしました。
このアート作品は特別な技術や知識は必要なく、紙とペンと物干しロープさえあればどこででも開催することができ、とても汎用性が高い反面、そのアートとしてのレイヤーは多岐に渡ります。質問文を考えること、回答された用紙を読むこと、それについて考えること、自らの体験を書くこと、それら全てがThe Clotheslineであるといえます。そのため現地のコミュニティグループと協働して、その土地で現在どのような問題が起こっているのか?重要な問題は何か?をまずグループ内で話し合い、作品に反映させることが重要です。また、その後その土地で継続していくこと、そこから派生して各地でそれぞれのThe Clotheslineが開催されることをアーティストのMónica Mayerは希望しています。本プロジェクトは2020年度の国際女性デー(3月8日)に合わせ、未だ解消されないジェンダー問題をテーマに東京・名古屋での開催を企画します。
Our Clothesline with Mónica Mayer
Our Clothesline with Mónica Mayerはあいちトリエンナーレ2019参加作家モニカ・メイヤーのワークショップ参加者の有志で結成されたThe Clotheslineを日本各地で開催する活動を行うグループ。2019年6月あいちトリエンナーレ2019 モニカ・メイヤー<The Clothesline>のレクチャー・ワークショップの参加者の有志でOur Clothesline with Monica Mayerを結成。7月のフラワーデモ名古屋にてThe Clotheslineを開催。8月「表現の不自由展・その後」の展示中止に反対するデモにてThe Clotheslineを予定するが、あいちトリエンナーレ2019主催者側からの要請により中止。9月あいちトリエンナーレ2019ReFreedomAichiの中のYOurfreedomプロジェクトにおいて、アーティストユニット・キュンチョメと協働、表現の不自由展会場前でのファシリテーションを行う。11月上智大学グローバル・コンサーン研究所主催のジェンダー暴力と闘う16日間キャンペーン「Raise Our Voices For Empowerment」にて開催。12月フラワーデモ名古屋、メキシコ大使館にて「移民女性のエンパワーメントワークショップ」として開催。
【審査員】
工藤安代 (NPO法人ART&SOCIETY 研究センター代表理事)
窪田研二 (インディペンデント・キュレーター)
近藤健一 (森美術館キュレーター)
相馬千秋 (NPO法人芸術公社代表理事/アートプロデューサー)
高嶺格 (美術家/秋田公立美術大学准教授)
毛利嘉孝 (東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科教授)
【川村文化芸術振興財団 ソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成について】
一般財団法人川村文化芸術振興財団は、文化芸術により人々の創造性や表現力を育み、よりよき社会の構築を目指すために 2017年2月15日に設立されました。当財団は優れた能力を有する芸術家に対し活動を支援し、これまで培われてきた文化芸術を継承、発展させ、独創性のある革新的な文化芸術の創造を促進することを目指します。当財団初の事業として、ソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクトに対し支援する助成制度を開始いたしました。
めまぐるしく変化する近年の世界状況に対し、現代美術の関心の主流はいかに社会との関係性において創造力を発揮できるのかという点に集まってきています。アーティストの多くは、自ら社会の中に積極的に入り込み、社会の中でアーティストとしての能力を発揮することを選択しています。本助成事業はコミュニティや社会にコミットし、地域社会や住民とともに制作や活動を実施し、より良い社会モデルの提示や構築を目指す国内のソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクトに対して、毎年複数件採択し助成支援をおこないます。ソーシャリー・エンゲイジド・アートに対する助成支援制度は日本初の試みとなります。助成対象は年齢・国籍不問とし、海外からの応募も積極的に受け付けています。
【本事業へのお問い合わせ】
一般財団法人 川村文化芸術振興財団
公式ウェブサイト http://www.kacf.jp/
2020年度 川村文化芸術振興財団ソーシャリー・エンゲイジド・アート
2つのプロジェクトに支援助成決定!
『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
『The Clothesline』
川村文化芸術振興財団(理事長 川村喜久)では、日本初となるソーシャリー・エンゲイジド・アートに対する支援助成事業を2017年に開始しました。3回目となる2020年度は、公募と審査を経て、日本国内外から40件(海外20件、国内20件)の応募の中から2件のプロジェクト、『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』『The Clothesline』が決定しましたので、下記の通りご案内いたします。
【2020年度 支援助成プロジェクト】
1:申請プロジェクト名:『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
申請者名:ブレーカープロジェクト実行委員会 助成金額:上限400万円
2:申請プロジェクト名:『The Clothesline』
申請者名::Our Clothesline with Mónica Mayer 助成金額:上限50万円
【過去の実績】
第1回 『新・東京修学旅行プロジェクト』 高山明(PortB)
第2回 『朝露』 琴 仙姫(クム・ソニ)
『日本−コミュニティ映像編集プロジェクト』 パヴェル・ラツャック
1:『ちょちょまうヴァナキュラー〜にしなり+路上+野点+屋台』
本プロジェクトは、路上や空き地など人々が行き交うオープンなスペースにて「野点」と題した表現活動に20年以上に渡って取り組む美術家・きむらとしろうじんじんと、大阪市西成区にて地域に密着したアートプロジェクトを展開するブレーカープロジェクトが、公共空間における活動を通じて、路上における規制や管理をめぐる様々な課題を考察/再考するアートの実践です。きむらが長年取り組んでいる「野点」(陶芸屋台)は、一連の作業を通して、年齢、性別、肩書、国籍など立場の違いを超えて等価に存在できる場をめざし、普段は会うことのない多様な人たちが出会ってしまう場、時には奇跡的な「越境」が生まれる場を創出します。
今回のプロジェクトでは、そのメソッドをベースに、地域内外の参加者が考える多種多様な「魅力の予感」をオリジナル屋台として路上に持ち出し、そのプロセスのなかで場所や地域に対する様々な感情や思考、対話を誘発。路上を表現の場として使っていくことで、公共空間の新たな活用のイメージを提示すると同時に、地域の人々と公共圏のあり方を再考し、共有の場として取り戻していくことを想定しています。様々な場所に呼ばれて活動を展開するアーティストが、ある一つの地域に根ざして継続した活動に取り組むという新たな挑戦でもあります。
きむらとしろうじんじん(美術家)
1967年新潟県生まれ、京都府在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科で陶芸を学ぶ。1995年より「野点 --焼立器飲茶美味窯付移動車」を全国各地で開催している。2008年には、参加者がオリジナルの屋台を制作し、各々の「魅力の予感」をまちの路上に持ち出す「野点2008+妄想屋台祭り」を水戸芸術館主催で水戸市内各所で開催。2010-2013年度には東京アートポイント計画の一環として、一般社団法人「谷中のおかって」とともに東京都台東区谷中界隈を舞台にこども創作教室「ぐるぐるミックス」の立ち上げに関わり、2016年からは、東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業の一環として、岩手県の「かまいしこども園」でも活動を展開している。また、2015年からはブレーカープロジェクトとともに廃校となった小学校を活用した地域に開かれた創造の場づくり「作業場@旧今宮小学校」に取り組んでいる。
Breaker Project(ブレーカープロジェクト)
大阪市が推進する文化事業として、2003年より始動。浪速区・新世界からスタートし、現在は西成区を拠点に継続して活動する地域密着型のアートプロジェクト。独自の表現手段を開拓するアーティストとともに、まちの中に創造の現場を生み出し、地域の人々と、さまざまな関わりをつくりながら、「芸術と社会の有効な関係」を再構築していく。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2:『The Clothesline』
『The Clothesline』とは、鑑賞者が質問の記載してある小さな紙に回答を記入し、会場の物干しロープ(The Clothesline スペイン語El tendedero)に干すことができるという作品です。この作品は、世の中に埋もれていく「声無き声」を拾い上げ可視化し、鑑賞者と共有することを可能にします。あいちトリエンナーレ2019ではこの作品を通じて、日常生活の中で埋もれている性に関する嫌がらせや暴力、明らかな犯罪的行為が少なくはないことを浮き彫りにしました。
このアート作品は特別な技術や知識は必要なく、紙とペンと物干しロープさえあればどこででも開催することができ、とても汎用性が高い反面、そのアートとしてのレイヤーは多岐に渡ります。質問文を考えること、回答された用紙を読むこと、それについて考えること、自らの体験を書くこと、それら全てがThe Clotheslineであるといえます。そのため現地のコミュニティグループと協働して、その土地で現在どのような問題が起こっているのか?重要な問題は何か?をまずグループ内で話し合い、作品に反映させることが重要です。また、その後その土地で継続していくこと、そこから派生して各地でそれぞれのThe Clotheslineが開催されることをアーティストのMónica Mayerは希望しています。本プロジェクトは2020年度の国際女性デー(3月8日)に合わせ、未だ解消されないジェンダー問題をテーマに東京・名古屋での開催を企画します。
Our Clothesline with Mónica Mayer
Our Clothesline with Mónica Mayerはあいちトリエンナーレ2019参加作家モニカ・メイヤーのワークショップ参加者の有志で結成されたThe Clotheslineを日本各地で開催する活動を行うグループ。2019年6月あいちトリエンナーレ2019 モニカ・メイヤー<The Clothesline>のレクチャー・ワークショップの参加者の有志でOur Clothesline with Monica Mayerを結成。7月のフラワーデモ名古屋にてThe Clotheslineを開催。8月「表現の不自由展・その後」の展示中止に反対するデモにてThe Clotheslineを予定するが、あいちトリエンナーレ2019主催者側からの要請により中止。9月あいちトリエンナーレ2019ReFreedomAichiの中のYOurfreedomプロジェクトにおいて、アーティストユニット・キュンチョメと協働、表現の不自由展会場前でのファシリテーションを行う。11月上智大学グローバル・コンサーン研究所主催のジェンダー暴力と闘う16日間キャンペーン「Raise Our Voices For Empowerment」にて開催。12月フラワーデモ名古屋、メキシコ大使館にて「移民女性のエンパワーメントワークショップ」として開催。
【審査員】
工藤安代 (NPO法人ART&SOCIETY 研究センター代表理事)
窪田研二 (インディペンデント・キュレーター)
近藤健一 (森美術館キュレーター)
相馬千秋 (NPO法人芸術公社代表理事/アートプロデューサー)
高嶺格 (美術家/秋田公立美術大学准教授)
毛利嘉孝 (東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科教授)
【川村文化芸術振興財団 ソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成について】
一般財団法人川村文化芸術振興財団は、文化芸術により人々の創造性や表現力を育み、よりよき社会の構築を目指すために 2017年2月15日に設立されました。当財団は優れた能力を有する芸術家に対し活動を支援し、これまで培われてきた文化芸術を継承、発展させ、独創性のある革新的な文化芸術の創造を促進することを目指します。当財団初の事業として、ソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクトに対し支援する助成制度を開始いたしました。
めまぐるしく変化する近年の世界状況に対し、現代美術の関心の主流はいかに社会との関係性において創造力を発揮できるのかという点に集まってきています。アーティストの多くは、自ら社会の中に積極的に入り込み、社会の中でアーティストとしての能力を発揮することを選択しています。本助成事業はコミュニティや社会にコミットし、地域社会や住民とともに制作や活動を実施し、より良い社会モデルの提示や構築を目指す国内のソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクトに対して、毎年複数件採択し助成支援をおこないます。ソーシャリー・エンゲイジド・アートに対する助成支援制度は日本初の試みとなります。助成対象は年齢・国籍不問とし、海外からの応募も積極的に受け付けています。
【本事業へのお問い合わせ】
一般財団法人 川村文化芸術振興財団
公式ウェブサイト http://www.kacf.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像