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累計会員数1,000万人を突破。コンスタントな情報発信で「楽しく・正しく食べる」を伝え続ける|株式会社asken

「ひとびとの明日を今日より健康にする」をミッションに掲げる、株式会社asken。今年3月に累計会員数が1,000万人を突破したAI食事管理アプリ『あすけん』をはじめ、栄養学や管理栄養士による栄養指導の知見とテクノロジーをかけ合わせた食と健康に関するサービスを個人・法人に向けて提供しています。

本記事では、栄養士として広報PR活動に携わる多田綾子さんと、同社初の広報PR専任として今年5月に入社した岡田万葉さんのお二人にインタビュー。社外に向けた発信を強化する同社の広報PR体制やプレスリリース配信のポイント、コンスタントな情報発信を支えるワークフローについて話を伺いました。

株式会社asken:最新のプレスリリースはこちら

株式会社asken コンシューマ事業本部 マーケティング部 ユーザーコミュニケーショングループ 栄養士兼広報

多田 綾子(Tada Ayako)

化粧品ブランドに14年間勤務後、からだの内側からも美容や健康をサポートしたいという思いから栄養士の資格を取得。現在はaskenの広報 兼 あすけん栄養士としてサービス開発やコラム執筆のほか、セミナー講演、オンライン栄養カウンセリング等を担当。

株式会社asken 経営管理部 広報グループ

岡田 万葉(Okada Maha)

音楽配信事業会社で8年間勤務し、広報や宣伝、ブランディング業務を担当。自身が独学と『あすけん』を活用して約10キロのダイエットに成功した経験から、2024年5月にaskenに入社し、広報PR業務全般を担当。会社の成長とともに外に向けた発信を強化。

会社の成長とともに外に向けた発信を強化

──本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、広報PRの組織や体制について教えてください。

多田さん(以下、敬称略):はい、よろしくお願いいたします。当社の広報グループは経営管理部の中にあり、プレスリリースの配信をはじめとした広報PR活動を担っています。弊社は今でこそ60人を超える社員がいますが、私が入社した2019年当時はまだ15名ほどの社員しかおらず、専任の広報PR担当者もいませんでした。当時は創業メンバーの一人(現・取締役)がサービス開発の片手間に広報業務をこなしているような状態で、最低限の情報発信をするだけで精一杯。プレスリリースの配信数も少なかったですね。

──そこから広報PR活動に注力しようとなったのはなぜでしょうか。

多田:会社が成長していくにつれて、もっと外に向けた発信をしていこうと広報体制を見直すことになり、私も入社半年後には栄養士との兼務という形で広報PR業務に携わるようになりました。

コロナ禍もひとつの転機になっていると思います。当時、外出自粛などで家にいる時間が長くなったことで、メディアなどでもスマホアプリを紹介する特集が増えました。その時期にメディアで『あすけん』を取り上げていただく機会が多数あったんです。

また、大幅な減量に成功した著名人の方が『あすけん』を利用していたことをある雑誌で紹介してくださり、入会者数が大幅に伸びたことも重なりました。さらにほかのメディアからもお声がかかることが増え、外に向けた発信の大切さを実感しましたね。

──今年5月には岡田さんが専任の広報PR担当者として入社されたそうですが、今後はどのようなことに取り組まれるのでしょうか。

岡田さん(以下、敬称略):今は当社の主要サービスである『あすけん』のBtoC向けの広報PRが軸になっていますが、今後はBtoB向けのサービスの広報PRも強化していく方針です。また、会社がもっと成長していくためには採用という観点も必要になりますし、広報PR部門に対するオーダーはさらに増えていくことが予想されます。その中で、今何がもっとも大切なのか、優先順位や主軸をしっかりと見極めていくことが不可欠になると考えています。

また、BtoC向けのサービスとBtoB向けのサービスではかなり毛色が違うため、発表の仕方も異なれば、届けたいメディアも変わってきます。どの情報を誰に向けて発信するのか、そのためにはどのメディアでの掲載を目指すのかの判断も含めて、まずはたたき台を作って整理しているところです

株式会社askenインタビュー01

メディアの先にいる生活者を意識した情報発信

プレスリリースは「楽しく・正しく食べる」を主軸に

──ここからは、プレスリリースについてもお話を伺いたいと思います。プレスリリースを配信するうえでどのようなことを大切にしていますか。

多田:プレスリリースを発信する際には、栄養バランスの取れた食事をきちんと摂ってほしいというメッセージを入れています。私たちのミッション「ひとびとの明日を今日より健康にする」を達成するためには、「正しく食べる」ことが大切であると考えているからです。また、「食べる楽しさ」に気づいてほしいという想いも込められています。

──現在、多田さんは栄養士の資格を持っておられますが、栄養士として情報発信の際に意識していることはありますか。

多田:栄養学的に正確な情報を発信することですね。

また、メディアに向けて発信しているものの、その先にいるのは『あすけん』のユーザーさんをはじめとした一般の生活者の方々ですので、普段の食事で役立つ情報を発信するように心がけています。『あすけん』のユーザーさんは健康的な食生活を心がけている方やダイエットに取り組んでいる方です。累計1,000万人を超えるユーザーさんたちがどのようなものを食べているのかなど、ユーザーさんの食生活をお伝えすることはほかのユーザーさんをはじめ多くの生活者の方に役立つはずです。そのため、ランキング上位の食事メニューやユーザーさんを対象にしたアンケート結果なども発信しています。

──配信したプレスリリースに対する反響はいかがですか。大きな反響のあったものなどあれば伺いたいです。

多田:当社のプレスリリースが、PR TIMESの「旬速」や「今日のランキング」に入るようになったのは、実はまだここ最近のことなんです。それ以前はランキングに入ることもなかったので、注目度は少しずつですが上がってきていると思います。

岡田:メディアの方の中には、PR TIMESで情報を探す方も多いのではないかと思っています。それであれば、やはり「旬速」や「今日のランキング」などの目につくところに入りたいと思っていて。プレスリリースのURLを『あすけん』内で共有することによって、ユーザーさんがクリックしてくださり、そこでPVが増えてランキングに入り、メディアにも届きやすい状況になるという好サイクルが作れていると思います

また、反響の大きかったプレスリリースでいうと、株式会社ポケモンさんの睡眠ゲームアプリ『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』と筑波大学さんと共同で実施した大規模調査のプレスリリースもそのひとつですね。一般の生活者の方が読んでも理解できる内容にすることにこだわったプレスリリースです。生活者の方に直接情報を届け、「もう少し寝たほうがいいんだ」「もう少しこういう栄養を摂ったほうがいいんだ」と気づきを与えることができたのは大きな成果だったと思います。

参考:8 月 4 日の「栄養の日」に向けて、栄養と睡眠に関する調査結果を発表。たんぱく質・炭水化物・食物繊維の摂取量と睡眠の関係が明らかに!

【プレスリリースのポイント】
栄養と睡眠という関心が高そうなテーマではありますが、8月4日の「栄養の日」に向けて発表することで、取り上げるタイミングを示唆できています。また、調査結果サマリを用意し、各栄養素と睡眠の相関性を簡単にまとめることで、プレスリリースで確認できる概要を序盤で確認できるように。それに加え、学術的な調査結果を、だれでもわかるように表現しています。難しくなりがちな内容も読み進めていくと、専門性が高いながらも見やすい画像を挿入していたり、食材ごとの比較表の画像を入れたりすることで目に留まりやすくなり、メディアでの活用のしやすさが光ります。(PR TIMES 取材担当者より)

調査リリースは世の中の関心ごとや時世に合わせたものを配信

──通常のプレスリリースだけでなく、調査リリースを数多く配信されているのも特徴的ですね。

多田:岡田が広報専任として加わり広報PR活動に注力できる環境になったことで、調査リリースに計画的に取り組めるようになりましたし、広報PRグループとしてニュースがつくれる体制になったと思います。これまで以上に、より世の中の関心ごとや時世に合わせて、当社ならではの調査をして発表するという流れができているように感じていますね。

こちらは昨年の事例ですが、マーケティンググループで年に一度実施している市場調査を活用した調査リリースを発表しました。市場調査の集計結果の中から「ダイエットをするきっかけになった出来事」「ダイエットをはじめた理由」に関するデータを抜粋し、どのようなライフイベントや出来事がダイエットに関係しているのかを集計し直してプレスリリースで発表したんです。友人の結婚式や同窓会、スポーツイベントへの出場などいろいろな出来事がありましたが、その中でも一番多かったのが健康診断でした。しかも、年代が上の世代だけでなく、20代、30代などの若い世代の男性も、周りの目を気にするイベントよりも健康診断をきっかけにダイエットを意識するほうが多かったんです。そういう意外性のある結果の調査リリースはメディアの掲載につながっています。

参考:20代・30代男性がダイエットを意識するきっかけのTOP3は「健康診断」「同窓会」「スポーツイベントへの参加」

──いい流れができてきているんですね。そうした調査リリースは、発表のどのくらい前から準備をされるのでしょうか。

岡田:調査リリースを配信する2ヵ月半ほど前からアンケートの設計を始めます。あらかじめ仮説を立てて、こんなアウトプットができそうとおおよそのメッセージを想定したうえで、アンケート項目について議論を重ね、1ヵ月前にアンケートを実施するイメージです。

多田:最新の「猛暑の中“夏バテ対策”に食べられている食材」に関する調査リリースもそうでした。「楽しく・正しく食べる」ということをプレスリリースの軸にしている私たちは、夏バテ対策につながる食材を調査し、発表することに。だいたい6月くらいから計画をして、8月に発表したんです。

第1位の「豚肉」は普段食べてはいるものの、夏バテ対策につながる栄養だという知識を持ち、意識的に摂取しているのかというとそうでもない方が多いのではないでしょうか。夏バテは暑い日が続くことで食欲がなくなり、その結果不調につながるケースが多いです。よく口にしている食材が実は夏バテ対策になるという情報を伝えることで、普段からバランスの良い食事を意識する大切さを知っていただくことができた調査リリースだったと思いますね

参考:猛暑の中“夏バテ対策”に食べられている食材1位は「豚肉」!

株式会社askenインタビュー02

コンスタントな発信の鍵は年間スケジュールとワークフロー

──調査リリースのほかに「⚪︎⚪︎の日」にちなんだ発信もされていますね。

岡田:「栄養の日」など私たちのミッションに紐づくような記念日「⚪︎⚪︎の日」に関しては、年間でストックしておくようにしています。今までは時間やリソースがなくてできなかったことが、最近は人が増えたことでできるようになったので、期初の段階でその年にどのような発信をしていくのかをある程度決めるようにして、一年を通してのリリース予定表を作成しています。全体的なバランスを見ながら発信していく情報を引いたり足したりして運用していますが、基本的には年間のスケジュールに合わせて活動できていますね。

──たしかに年間を通してコンスタントに情報を発信されている印象を受けました。何かコツなどはありますか。

岡田:最終承認者である上司は、広報グループとマーケティンググループの両方を管掌していてとても多忙なため、プレスリリースの骨組みを先に共有しておくことを意識しています。具体的には、「どういう価値をユーザーさんに提供したいのか」「そのために必要なアンケート項目は何か」「プレスリリースのアウトプットイメージはどのようになるか」をロジックツリーのようなものを活用しながら説明します。

その内容に対して、「こういう視点で見てみたらどうか」「こっちの切り口のほうがよいのではないか」と具体的なフィードバックを受け、すり合わせたうえで実施しているので、アンケートの結果を見て取りたかった内容が抜けているということもないんです。また、そうしたやりとりを経てプレスリリースの原稿に落とし込んでいるので、完成後に大きな修正が入ることもほとんどありません。

──最後に広報グループとして、今後のミッションや展望などをお伺いできればと思います。

岡田:BtoC向けの『あすけん』については今後もさらなる認知拡大を目指したいと思います。そのために、「ダイエットや食生活、栄養のことならあすけんを使えばいい」と思っていただける状態にしたいですね。

また、「健康」というテーマは世の中でも興味・関心が高まっていますので、メディアの方々の興味・関心が高いポイントもしっかり狙っていけるといいなと思います。また、今後取り組む領域が増えていく中では、やるべきこととやらないことをしっかり見極めながら、経営層が求めている広報PRをアウトプットできるよう、社内のさまざまな部署とも密に連携しながら進めていきたいです

株式会社askenインタビュー03

まとめ:メディアの先を意識した発信で「ダイエット・食生活・栄養ならあすけん」を目指す

「楽しく・正しく食べる」を軸にした情報発信に取り組む株式会社askenの多田綾子さんと岡田万葉さんに、お話を伺いました。

お二人にお聞かせいただいた広報PRの5つのポイントは以下の通りです。

  • メディアの先にいるユーザーや一般生活者にもわかりやすく興味を引く内容に作り込む
  • 世の中の関心ごとや時世を意識したテーマでプレスリリースを作成する
  • 調査リリースは調査設計の段階で仮説を立て、アウトプットを想定する
  • 期初の段階でその年のプレスリリース配信の計画表を作成する
  • 最終承認者と事前に骨組みを共有し、フィードバックを受けることで作成後の修正を最小限にする

オリジナルのアンケート結果に基づいた調査リリースや、コンスタントな情報発信を支える効率的なワークフローは、積極的な情報発信を目指す企業の方にとって、大いに参考にしていただける事例ではないでしょうか。

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この記事のライター

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『PR TIMES MAGAZINE』は、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMESのオウンドメディアです。日々多数のプレスリリースを目にし、広報・PR担当者と密に関わっている編集部メンバーが監修、編集、執筆を担当しています。

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